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平成17年第 3回定例会(6月定例会)(第3日 6月13日)

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  1. 京丹後市議会 2005-06-13
    平成17年第 3回定例会(6月定例会)(第3日 6月13日)


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    平成17年第 3回定例会(6月定例会)(第3日 6月13日)   ───────────────────────────────────────────        平成17年 第3回 京丹後市議会6月定例会会議録(3号) ───────────────────────────────────────────  1 招集年月日 平成17年 6月 2日(木曜日)  2 招集場所 京丹後市役所 議場  3 本日の会議 開会 平成17年 6月13日  午前 9時30分          散会 平成17年 6月13日  午後 4時25分  4 会期 平成17年 6月 2日から6月24日 23日間  5 出席議員   ┌────┬─────────┬────┬─────────┐   │ 1番 │平 林  智江美 │ 2番 │森      勝 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤
      │ 3番 │松 田  成 溪 │ 4番 │髙 山  充 男 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │ 5番 │岡 田    修 │ 6番 │川 村  博 茂 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │ 7番 │森 口    亨 │ 8番 │大 同    衛 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │ 9番 │松 本  経 一 │10番 │原      久 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │11番 │小 牧  耕 一 │12番 │奥 野  重 治 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │13番 │行 待    実 │14番 │松 本  信 之 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │15番 │中 西  敏 行 │16番 │早 川  雅 映 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │17番 │池 田  惠 一 │18番 │石 河  良一郎 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │19番 │松 尾  信 介 │20番 │谷 口  正 博 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │21番 │野 村  重 嘉 │22番 │井 谷  實 夫 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │23番 │池 部  皓 三 │24番 │松 本  聖 司 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │25番 │今 度    弘 │26番 │大下倉  禎 介 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │27番 │吉 浪  芳 郎 │28番 │川 浪  将 義 │   ├────┼─────────┼────┼─────────┤   │29番 │浅 田  武 夫 │30番 │田茂井  誠司郎 │   └────┴─────────┴────┴─────────┘  6 欠席議員       な   し  7 会議録署名議員      3番      松 田 成 溪   6番        川 村 博 茂  8 議会事務局出席職員      議会事務局長  池 田 勇一郎   議会総務課長補佐  下 岡 耕一郎      主事      松 本 隆 明  9 説明のための出席者   ┌─────────┬─────────┬──────────┬─────────┐   │市長       │中 山    泰 │助役        │荒 田  裕 安 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │収入役      │大 下  道 之 │教育委員長     │美 王  惠次郎 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │教育長      │引 野  恒 司 │教育次長      │水 野  孝 典 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │消防長      │山 本  邦 昭 │企画政策部長    │三 浦    到 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │総務部長     │安 田    剛 │生活環境部長    │金 久  和 幸 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │保健福祉部長   │上 田  弘 子 │医療事業部長    │高 野  重 隆 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │農林部長     │増 田  英 雄 │商工観光水産部長  │中 村  基 彦 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │建設部長     │藤 原  孝 司 │上下水道部長    │池 田    栄 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │峰山市民局長   │堂 田  孝 二 │大宮市民局長    │上 田    賢 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │網野市民局長   │井 本  勝 己 │丹後市民局長    │大 村    隆 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │弥栄市民局長   │辻    廣 志 │久美浜市民局長   │松 本  義 雄 │   ├─────────┼─────────┼──────────┼─────────┤   │監査委員事務局長 │岡 田  美 晴 │代表監査委員    │小 松  通 男 │   └─────────┴─────────┴──────────┴─────────┘  10 会議に付した事件    日程第1 会議録署名議員の指名    日程第2 一般質問  11 議事                              午前 9時30分  開会 ○(田茂井議長) 皆さん、おはようございます。  本日から6月定例会の一般質問が行われるわけであります。会派再編後、20名の方が一般質問をされるわけですが、今回の定例会の一般質問も有益で意義深いものになることを期待いたしております。  ただいまの出席議員は30名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。本日の議事日程はあらかじめお手元に配付したとおりであります。  なお、新聞社の方より撮影の申し出があり、許可をいたしておりますので、ご報告申し上げます。 ○(田茂井議長) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第78条の規定により、議長において3番松田議員、6番川村議員の両名を指名いたします。 ○(田茂井議長) 日程第2 一般質問を行います。  質問の通告がありますので、順次許可いたします。  順位1、石河議員の発言を許可いたします。  石河議員。 ○18番(石河議員) おはようございます。18番、石河良一郎でございます。今定例会の一般質問の先陣を新しく結成されました丹政会が務めますが、そのスタートを丹政会の代表として質問を行わせていただきます。  先に通告をいたしておりますように市政への信頼回復について、一つは、中山市長の強制わいせつ容疑にかかわる告訴問題に関連して、二つは、有田元弥栄町長の競争入札妨害容疑、さらに収賄容疑に関連します問題を取り上げまして、市長のお考えをお聞きしたいと思っております。この問題は、二つとも京丹後市の先を考えますとき、市民からは不安と失望も交えた中での大きな関心事となっておることは事実だと思っております。  まず、中山市長の強制わいせつ容疑で告訴をされております問題であります。京丹後市が誕生して、1年を経過しました。この合併に対しまして、市民は大きな夢と期待を持っておったと思っております。そして、中山市長には、京丹後市のリーダーとして市民の多くから若さへの期待と、新しい挑戦、そして、斬新な改革を求めての大きな期待があったと思っております。私自身、支援者の一人として、中山市長には大きな期待と熱い思いを持っている者の一人でもあります。そのような思いを持ちながら、この一般質問でこのような問題を取り上げて、中山市長と対峙しなければならないことが非常に情けなくて、残念でなりません。口惜しい気持ちでいっぱいであります。市長、私のこの複雑なやるせない思いをご理解いただけますか。そんな非常に苦しい割り切れない思いの中ですが、丹政会の代表として質問を続けます。  中山市長にあえてお願いをしておきたいと思っておりますのは、現在、事実解明は捜査当局の捜査に委ねられておりますから、この場での質問、答弁には非常に限界があり、限度があることは十分に理解をしておりますが、市長には、可能な限り、許される範囲で誠意のある答弁をお願いしたいと思っております。傍聴の方もたくさん見えておられます。やはり市長の答弁をお聞きしたいというふうな思いであろうと思っております。その辺も十分に意識をして答弁をお願いしたいと、繰り返してお願いをしておきます。  さて、報道によりますと、中山市長は、4月30日に強制わいせつ容疑で告訴され、京丹後署が受理をしております。そして、5月18日に京丹後市内の女性からそのことが明らかにされました。それを受けまして、当日、市長からは、「相手方が言っておられる内容が詳細にはわかりませんが、お互い楽しく盛り上がった場なので、こんなことになるとは思ってもみませんでした。いずれにしても、市民の皆様をお騒がせして、大変申しわけなく思っております。今後は、弁護士とよく相談して、対応してまいります。」こういったコメントが公式に出されました。そして、同日、午後9時から開かれました議会の全員協議会の場でも、同様のコメントをされております。さらに、6月2日、今定例会の冒頭、招集あいさつの中で、この問題に触れて、「告訴は本当に心外で残念。告訴をされるようなことは決してない。捜査当局が捜査を進めており、多くを語ることはできないが、市民の皆さんにご心配をかけ、申しわけない。」と陳謝をされております。そして、同日、5会派から、市長に対して、「市政への信頼回復を求める決議」が提出され、そして可決をされました。この決議が、真相究明の幕引きだという一部からの間違った指摘もありますが、私は、提案者を務めさせていただきましたことから、その内容を改めて紹介をしておきます。  決議の内容であります。「今回の中山市長に対する告訴問題が、多くの市民に動揺を与え、市政への信頼感の失墜を招くような事態となったことは、極めて遺憾である。中山市長は、告訴に関し、心外で残念だとのコメントをしているが、事件は既に捜査当局の捜査に委ねられている。市議会は、事件の推移を見定め、毅然たる対応の責務を自覚する中で、市政の停滞や混乱を来すことのないよう的確な対応を図らねばならないことを強く認識するものである。よって、市長は、この事態を真摯に受け止め、公職として慎重に行動し、全力を傾注して市政への信頼回復に努めるとともに、かかる事態に至ったことに対し自戒反省を強く求めるものである。」以上が、決議の内容であります。  市長は、告訴に対しまして、一貫して否定をされてきております。そのことに対しましても、改めてお考えをお聞きしたいと思っておりますし、今ご紹介をしました可決をされました決議に対しましての思いも、あわせてお尋ねをさせていただきます。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) どうもありがとうございます。告訴につきましては、議員のお話の中にございましたように、私にとっても大変これは心外で残念なわけであります。言われているような事実は決してないわけであります。議会の方でご議決いただきましたですけれども、その中で、信頼回復というお言葉もございました。しっかりと受け止めないといけないというふうに思っております。まず信頼回復のために大切なのは、真相を解明していくこと、究明していくことだと思っております。今、捜査当局の方でご捜査が進められていて、その中で、しっかりとした、できる限りの対応もさせていただいておりますけれども、それがまず大切だというふうに思っております。あわせてご議決にもございましたように、こういう事態になったことを真摯に受け止めて、本当にあらぬ告訴ではありますけれども、深く自戒反省をしておりますが、同時に公職としての行動のありよう、慎重で適切な行動のありようについて、今後一層、自分の中で徹底をしていかないといけないと、このように考えている次第でございます。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 市長から、今信頼回復を図るために、まず真相究明というふうな答弁がありました。真相究明というふうなことになりますと、この場でとかく追求してというふうなことに私はならないというふうにも思っておるんですが、ただ、捜査当局の今後の展開には、議会としても、私自身慎重な対応をしていきたいというふうに思っておるわけであります。そして、今、市長から、公職としての慎重な行動というふうなことが出ました。今後、市長に対しまして、そういったあたりを十分に意識して、行動をとっていただきたいというふうに思っております。  市長も十分にご理解のことと思っておりますが、この種の事件に対しまして社会の見方、考え方は、女性の人権問題と合わせて非常に厳しくなってきております。そして、興味本位と好奇心が相まって、格好の話題となりまして、尾ひれがついて、うわさとして広がっていくというそういう特異性も持っていると私は思っております。このような状況の中で、告訴を決断された女性の心中の紆余曲折、動揺というものもやはり察することが、私はできるというふうに思っております。先ほど紹介をしました決議でも指摘をしておりますように、市民の市長への信頼感の失墜は、非常に大きいものがありまして、今後の行政運営の影響が懸念されるところであります。私もその辺が非常に心配になっております。市長の公職としての立場と、市長としての責任をどのように理解し、意識されておりますのか、もう一度改めて確認をさせていただきます。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) まず、誤解というか、受け止め方として、きちっと受け止めていただかないといけないと思うのが、まずその告訴の扱いなんですけれども、告訴は、それは告訴に至ったこと自体、大変重く受け止めないといけないというふうに思っておりますが、告訴については、真実性のいかん、告訴内容の真実性のいかんにかかわらず、形式的な要件が整っていれば、当然、これは受理せざるを得ないというふうに私は理解しておりまして、告訴があったことをもって、直ちに何らかの真実性が裏付けられているということではないというふうに理解をしております。したがって、今、ご捜査がなされているということでございまして、もちろん告訴に至ったさまざまな、恐らく事情が、相手のご行為ですから、私は詳細わかりませんけれども、いろいろ事情があったんだろうとは推察は、これはわかりませんが、むしろ教えていただきたいぐらいなわけですけれども、いずれにしても告訴に至った自体については真摯に受け止めないといけないというふうに思っておりまして、それは、申し上げましたけれども、公職としてやはり私的な場面も含めて、慎重に適切に行動をしていくということが、改めて問われているというふうに感じておりまして、その点、自戒反省もしておりますし、いよいよ深くもしないといけないと思いますし、今後とも一層そういったことを徹底して、慎重な行動、適切な行動に努めてまいりたいというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 今、市長の方から、市長としての、公職としての行動の話が出ておりますが、公職として避けられない市長という立場の中で、市長としての認識の甘さが指摘をされております。市長自身、さまざまな方面から直接耳にされている経過があるというふうに私は思っておりますが、今回の強制わいせつの件はその究明を、先ほども告訴のことを市長も説明されましたが、いずれにしましても、究明は捜査当局に委ねなければならないという状況にあるわけですが、当日、三次会、四次会までもおつきあいをされていたという実態は、いかにプライベートというふうなことが言えましても、やはり市長としての認識の甘さ、その辺はやはり指摘されるゆえんであろうというふうに私は思っております。  そして、私は、あえて確認をしたいと思っておりますのは、そのときの、例えば車代ですとか、飲食代ですとか、そういった費用がどういう形で支払いがされたのかというふうなことも、一つ気になっております。これも、公職という立場にある以上、やはり透明性を確保しなければいけないというふうなことだと思っております。この辺、市長、説明がしていただけますか。 ○(田茂井議長) 中山市長。
    ○(中山市長) 当日の二次会以降の費用ということだと存じておりますけれども、それについては、遅れましたが、支払いはしてございます。と申しますのは、当日、本来そういったお店については、その段階でお支払いするというのがまずあるわけですけれども、当日はお支払いできなかったので、また、初めてのお店でもございませんので、後ほど請求があるのかなと思っておりましたところ、うっかりしてそのままになっていたというのが実情でございまして、先日、二、三、その点ご指摘もございましたので確認をしたら、代表者の方がまとめて払われていたということでございましたので、それは済まないと思って、すみやかに清算をしたところでございます。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 当然そのときの事情もあるだろうというふうに思っておりますが、後日精算というのが、いつごろの後日かというふうなことを確認したいという思いもありますが、多分、限りなく近い後日だろうというような感じがしております。その中で、やはりこういった問題が出てきた中で、というふうなことが勘ぐられる向きもあります。やはり先ほども触れましたように、市長としての立場があります以上、こういったことには今後慎重な対応をお世話にしていただきたいというふうに思っております。  先ほどから触れておりますが、市長に対しましての信頼感の失墜、この問題は何度も言っておりますが、本当にいろんな市民の方からお話を聞いてましても、やはり非常に大きいものがあるというふうに私は思っております。そして、心配しておりますのは、そのような声が、最近、職員の中からも届くようになってきておるというのも否定はできないというふうに思っております。市民に対して、そしてまた職員に対しての信頼回復の方策、そういったあたりを具体的にといっても非常に難しいと思いますが、何かお示しをいただけたらと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) もうそれはともあれ、あらぬ嫌疑、これがかかっている限り、そういうことでありますので、これを晴らしていくことだというふうに思っております。繰り返しになりますけれども、捜査当局の方でご捜査いただいておりますので、ここできっちりと当日の状況も含めて、今お話をさせていただいておりますけれども、こういったことをやっていくということが大切だと思います。あらぬ嫌疑を晴らしていくということが、まず第一で、その上は、公職として、なお今後とも一層、今回のことを強い戒めとして、慎重な行動をしていくという中で、そういった信頼を回復、あるいは増幅させていただくきっかけというか、になるのではないかと。それがないと、なかなか難しいのかなと思いますけれども、まずそれをぜひしていきたいと。今させていただいているところでございます。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 今、市長から、あらぬ嫌疑という言葉が出ました。確認をさせていただきたいと思います。市長は、真っ白だというふうに理解をしたらよろしいんでしょうか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 告訴で言われているような事実は決してありません。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 市長は、そこまで断言をされます。私もどうかなという思いが、非常に頭の隅っこにはあるんですが、市長の言葉を信じたいと思っております。中山市長を応援して、支援している支持者の方も、当然多くおられます。その人たちからの大きな期待、熱い思いを裏切ることのないよう、市政への信頼回復に努めていただきたいと思っておりますし、京丹後市の活性化を図り、京丹後市を発展させることこそ、中山市長に課せられた責務だというふうに思っております。  それでは、二つ目の質問に入ります。去る5月19日、有田元弥栄町長が競争入札妨害容疑で逮捕という事件が報道されました。そして、先日、6月8日には、収賄容疑で再逮捕という事態に展開をしており、合併前の旧町での事件とはいえ、非常に憂慮される事態となっております。事件の真相究明は推移を見守りながら、捜査当局にお任せするよりないわけですが、京丹後市へのさまざまな影響が心配され、行政運営に支障のないように対応を迫られており、その対策は、喫緊の課題だと思っております。  私は、有田元町長とは、峰山高校の同期生でもありまして、お互いに家業として織物業を営んでおりましたことから、若いころから個人的にもずっと親交を持っておりました。彼の卓越した行動力には大きな評価をしていたわけですが、このような事態となりましたことは、非常に驚きであり、また、残念な気持ちでいっぱいであります。ことし、3月定例会の前、2月中旬だったと思いますが、大宮町の方へ来られましたついでに私の家にお寄りになりました。以前からちょいちょいそのような形で寄られることがあったわけですが、そのときに、たまたま政治倫理のことが話題になったことを思い出しております。  さて、先般の競争入札妨害の事件につきましては、有田元町長が逮捕されました翌日、5月20日には、京都府警が強制捜査に入りまして、峰山本庁舎の財産管理課、弥栄市民局の地域事業課、網野庁舎の水道課の3カ所へ立ち入りがあったと報道されております。その後、捜査はさらに広がり、医療事業部、弥栄病院関係へも捜査は及んでいるようですし、数名の職員が事情聴取を受けた経過もあるようであります。そして、6月8日の収賄容疑での再逮捕を受けまして、10日には、峰山本庁舎、弥栄病院への強制捜査が入っておるようであります。  この二つ事件は既に新聞報道等で一部明らかにされている部分もありますが、差しさわりのない範囲でということでお断りをしたいと思いますが、一連の経過説明を聞かせていただけたらと思っておりますし、あわせて、京丹後市の行政運営に対しましてさまざまな影響が心配されるというふうに思っておりますが、その対応をどのように考えておられますのか、お尋ねをしておきたいというふうに思います。  重ねて、捜査の対象になっております施設が病院でありますことから、人の生命にかかわる重要な問題と大きく関係をしております。その対応も、当然、考えていかなければなりませんが、現時点での対応と認識を確認させていただきます。  一つは、経過説明、二つは、本市の行政運営に対しての影響、三つ目には、病院施設の運営に対する対応、この3点についてお尋ねをいたします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今回の有田元弥栄町長の事件に関連してでございますけれども、経過に関連しまして、まず、今回の事件について、必ずしも全容は明らかにされておりませんけれども、元有田弥栄町長が、弥栄町吉野の飲料水供給施設の工事発注に関連をして、入札参加業者1社に事前に予定価格を教え、競争入札妨害罪の容疑で逮捕され、その後起訴されたというものが、入札妨害容疑でございまして、あってはならない大変残念なことだと受け止めております。また、その後、病院の医療機器購入に関連をしまして、業者から金を受け取ったとされる収賄容疑で再逮捕されました。これにつきましても、重ねて遺憾であって、大変残念な事態であるというふうに認識しております。今後、旧町のことではございますけれども、新市として、こういったことが起こらないように、公正な入札、あるいは、疑惑のない適正な契約ということを徹底してまいりたいというふうに存じております。  その他の経過等につきましては、助役、あるいは部長から説明をします。 ○(田茂井議長) 助役。 ○(荒田助役) 関連いたしまして、私の方からは経過と、それから行政運営、病院の具体的な事業に係る影響等について触れさせていただきたいと思っております。詳細な部分につきましては、関連して担当部長からお答えをしたいと思っております。  まず、今議員がおっしゃいました二つの重い事案の発生を受けまして、既に、最初の逮捕にかかわっての事案の発生を受けまして、5月19日付でございますけれども、市長名によります市長コメントというものを発表いたしているわけでございます。重ねて、今、ご指摘がございましたように、さらに重くといいますか、再逮捕という状況に至りました状況に鑑みまして、報道のございました6月10日付で再度、市長コメントを発表をしているわけでございます。その内容と申しますのは、「入札妨害での逮捕に重ねて、収賄容疑の逮捕ということで大変残念に思います。市では、今後、このようなことが起こらないよう理事者、職員一同、改めて肝に銘じ、市民の信頼回復に最大限尽力をしてまいります。」といった内容のコメントを発表しているわけでございます。  と同時に、当市においては、指名選考委員会というものを設けて、都度の入札に係る指名選考についても、その委員会が機能して行ってまいっておるわけですけれども、今回の事案を大変重く受けとめまして、最初の逮捕の報道がなされて直後、そしてなおかつ先般の再逮捕を受けまして、それは6月10日でございますけれども、2回にわたりまして急遽の指名選考委員会を開催をいたしております。そこで、当該事案を大変重く受け止めます中で、選考委員会の決議として、関係をしました業者に対する前段は指名停止という処分でございましたし、後段につきましては、その要綱を準用する形で、いわゆる契約を行わない旨の決定、いわば、これは指名停止と同意義とご理解いただければ結構かと思いますけれども、12月、1年間にわたります間の具体的な指名停止処分を既に行ったところでございます。  なお、具体的な事務上の手続にもちょっと踏み込んで触れておきたいというふうに考えておりますけれども、現時点において、市が行います工事発注の流れを申し上げますと、まず、事業担当課でもって設計、あるいは起工伺いまでは行うわけですけれども、その後は、財産管理課に契約締結依頼書というものを出します。それを出しましたら、財産管理課ではそれを受けまして、いわゆる今回も若干絡んでくるかと思いますけれども、いわゆる業者選定から入札、あるいは契約の締結までの一切を、財産管理課の所管でもって行うシステムにしているわけであります。契約書が整いました上で、それを事業担当課へさらに戻して引き継いでいくという、そういう流れのシステムで運用を図っているわけであります。  また、随意契約につきましては、旧町での取扱いが初期段階ではまちまちの部分もございまして、正直申し上げまして、合併当初においては一定の課題もあったわけでございますけれども、現在では、事業担当課からの起工、見積もり、当初契約、変更契約等の各伺いにつきましても、原則として財産管理課ですべてチェックをさせるなど、公正かつ適正な契約の執行に努めてまいっているわけでございます。  病院という医療現場の、いわゆる再逮捕に係る事案につきましては、前提としてすべての部署においての重い、軽いというのは、これはないというふうに思いますけれども、そうであるにしましても、議員ご指摘の病院という組織の機能を考えますと、やはり市民の皆さんの健康、あるいは命までお預かりするという非常に大切な部署であることは事実だと思っております。いずれにしましても、そういった部署においても、今回のような事案が発生したということにつきましては、私どもは大変それは重く受け止めているという一言に尽きるわけでございまして、今後におきましては、組織の一員であります私どもが、職員ともども、公務員としての倫理、モラルを高めまして、今後は、不正を許さない土壌を形成していくということが何よりも大切なことではないかというふうに考えているわけでございます。  各部門においての影響という点もございましたので、そういったことを大前提に据えながら、職員一丸となって、今後さらに研鑽、努力をしてまいる所存でありますので、何とぞご理解を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。  詳しいことは、また部長から申し上げます。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) おはようございます。石河議員の方からご質問のありました旧弥栄町の有田光亨ほか2名に対する競争入札妨害の件につきましての経過説明をさせていただきます。ちょっと大ざっぱに、まだ捜査の途上でありますので、その辺もお含みおきをいただきながら、ご説明をしたいと思います。  5月18日、このときに本人の方が任意同行と参考人として京都府警の方に呼ばれたということになっております。そうした中を踏まえまして、19日に逮捕という形になりましたので、この経過を踏まえながら、いつ、どういう形で家宅捜索に入るのかということで、私の方は関係課を呼びまして、その辺での市庁舎内、もしくは関係のところにおきます対応の仕方の連携を取ったということでございます。20日に、家宅捜索が3カ所でありました。これは、先ほど石河議員が言われましたように峰山本庁舎、財産管理課並びに弥栄市民局地域総務課、地域事業課並びに網野庁舎、上下水道部水道課に入りました。時間的には2時を過ぎたころに一斉ということで来られました。この捜査にかかわっておりますのは、京都府警本部の刑事部捜査第二課という形になっております。総勢で、本庁を寄せまして33名の警察の関係者が見えられまして、それぞれの証拠物品を持って帰られると。それまでに、これは、警察の常道でありますけれども、捜査令状をそれぞれの各部局の方で立会人、部並びに局長の方で確認をしながら、その捜査に入っていただいたということでございます。これは事前に市長ともども三役の方にもお伝えする中で、全面的な協力をやっていくということでの確認をした上で、そういう体制を敷きながら、その捜査にこたえていくという形をとっております。20日の捜査につきましては、遅いところで、6時45分をめどに捜査が大体終了しております。  その後におきましては、まだ、持ち帰りができない分、その分につきましての押収物品は、以後、6月2日前後までですけれども、任意の押収物品として持ち帰りをしております。その写しの方につきましては、原本を原課の方に持ちまして、私の方に写しをいただいた中での決裁を取っております。その過程で、5月19日から5月31日までに参考人として、約8名の方が呼ばれております。それぞれの方を延べすると、30日を超しているのではないかなというふうに今は思っております。  その後に、病院関係で、今度は収賄という形で再逮捕ということが出ましたので、それの関係で、私の方は次の今段階に入っているところですけれども、この間の6月10日に、これも2時ぐらいをめどに、本庁舎、財産管理課並びに医療事業部地域医療課、弥栄市民局地域総務課、地域事業課並びに京丹後市立弥栄病院に家宅捜索が入りました。それぞれに立ち会い、捜査令状を見ながら、捜査の差し押さえをやっていただきまして、今、その押収物品等については整理をしておるところでございます。さらにこの後は、ちょっと見込みなんですけれども、まだ出てない任意の捜査押収資料がされるのではないかなというふうな、これは思いでございます。ちょっと思いを言ってはいけないかもわかりませんけれども、そういう状況であります。ただ、参考人として呼ばれている職員も何名かいます。2名程度というふうにお答えはしておきます。そうした中で、捜査協力をやっていこうということでしております。先ほど市長、助役の方も申し上げましたけれども、この件につきましては、市としては全面協力をしながら、いろいろな部分での町の入札業務がありますけれども、そうした部分も含めながら、どういう判断を新市として適切にやっていくかと。当事者としての一日も早い市民の信頼回復にどう努めていくかということが、今後の課題になろうかというふうに思っております。  大ざっぱになりましたけれども、経過等につきましては、まだ確定ではございません。その捜査を見守りながら、今後も長くその状況が引き継がれるのではないかなというふうな若干の心配もしております。  以上でございます。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) いろいろとご説明をいただいたわけですが、本当にこのような問題は、二度とあってはならない不祥事だというふうに思っておりますし、先ほど助役の答弁の中に、不正を許さない土壌をつくり上げる努力という表現がありました。本当に、これからそういった姿勢で、内部も含めまして取り組んでいただきたいというふうに思っております。そして、助役にもう少し確認をさせていただきたいと思っておりますのは、こういった公共工事、あるいは物品の購入等の契約につきましては、京丹後市契約規則というふうなものによりましてなされておるようであります。一般競争入札、指名競争入札、随意契約等々の内容がそこに盛り込まれているというふうに思っておりますし、あわせまして、先ほど助役の説明の中にもありましたように、京丹後市建設工事等指名選考委員会設置規程、これも当然ありまして、助役が指名選考委員長、そして、総務部長が副委員長、建設部長、上下水道部長、農林部長ですか、そういったあたりにほかの委員というふうなことであるようですが、そのような構成の中で、今、助役が言われます不正を許さない土壌、そういったものがしっかりと確立できているのか。今、指名停止の話が出ましたけれども、それは、後ではそういうペナルティは当然といえば当然なんですが、事前に防止をしていくというふうなことが十分にチェックできるのか。その辺をあえて確認をさせていただきます。 ○(田茂井議長) 助役。 ○(荒田助役) 構成メンバーは、今議員がおっしゃいましたとおりのメンバーで、選考委員会は機能しているわけですけれども、その選考委員会に持って上がります前段階では、先ほども触れましたけれども、財産管理課のいわゆる事務担当部署によって一定の基準に基づいたベースとなります、例えば指名でしたら、指名の案というのが出てまいるわけですけれども、少なくとも、私、この委員会に都度出席をしてかかっておりまして、なおかつ委員長という重い立場も仰せつかっているわけですけれども、申し上げられることは、現在、機能しております私どもの指名選考委員会のありようからしまして、いささかもそういった、例えば私なら私の私情がその中に入って、事務当局の原案に対して、私が個別に、例えば5社なら5社入っている、ある事業の指名のあり方について、例えば、そこに私が口を挟んで、他社をそこにさらに加えていくとか、その逆も含めてですけれども、入れ換えていくとかいったようなことが、少なくとも、いわゆる作用するような選考委員会のありようでは決してないと。その点は、本当に声を大にして、胸をはってお答えをさせていただける現在のシステムであるというふうに私は感じているところでございます。いささかもないというように思っております。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) 最後に市長にお考えをお聞きしたいと思っております。今議会で政治倫理条例につきまして、調査研究し、議論がされております。このことはご理解をいただいているというふうに思っておりますが、この目的は、市長を初めとする理事者、市議会議員が地位による影響力を不正に行使することのないよう、公正、公平で高潔な立場で市政の発展に寄与することを目的とすると、こういった内容の条例であります。内容につきましては、ここで事細かに触れるつもりはありませんが、市長は、この政治倫理条例につきまして、どのように理解し、認識をされておりますのか、お尋ねをいたします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 政治倫理条例につきましては、議会の方で鋭意ご議論されているということは伺っております。ゆえに余談を差し挟むことは差し控えたいと思いますけれども、いずれにしましても、制度の有無いかんに問わず、そういった公正、公平、高潔に市政に当たるということは、当然心得て、しっかりと肝に銘じながらやらないといけないことだというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 石河議員。 ○18番(石河議員) いずれにしても、私どもも含めてですが、こういった地位にある者は、やはり疑念を持たれることのないようなそういった意識を持ちながら、やはり立場を考えていかなければならないというふうに思っております。市長の当初の問題も、そういったあたりの意識が少しやっぱり甘かったというふうなことが、この問題につながったというふうなことは十分に言えるというふうに思います。今後、この京丹後市のますますの発展のために、我々も頑張っていきたいと思っておりますし、信頼回復に、ぜひ、努めていただきたいと思っております。  以上をもちまして、丹政会の代表としての質問を終わります。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、石河議員の質問を終結します。  次に、順位2、大同議員の発言を許可いたします。  大同議員。 ○8番(大同議員) 8番、大同 衛です。先ほど石河議員が市政への信頼回復についてということで質問されました。今、市長への信頼ということもありますが、行政全般、大阪市の問題を含めまして、この公務員体制を含めて行政全般について、さまざまな意味での信頼が失われている、そういった大変厳しい状況にあると思います。そういった中で、公務員給与を削減する方針が国で決められたり、大変厳しい方向にどんどん動いているのではないかと思っております。市長におかれましては、あらゆる意味で、信頼回復に全力で努めていただきたいと思います。  それでは、通告書に従いまして、質問に入らせていただきます。まず、財政の健全化についてですが、6月6日に発表されました平成18年度予算編成の基本的な考え方についてという、財政制度等審議会の建議におきまして、「地方交付税の財源保障機能を縮減し、今後、地方交付税総額を削減することが重要であり、将来的には廃止を図る必要がある。」こういったことが書かれております。また、「地方公務員給与や地方単独事業などの地方財政計画歳出のスリム化により、地方財源不足4.3兆円を解消することが重要である。」ここまで書かれております。平成17年度におきましては、平成16年度において地方の財政が大変厳しいことから、交付税の総額を確保しなければならないというようなことも書かれておりましたが、平成18年度の建議におきましては、一方的に切るべきだという方向で書かれております。  こういった中で、先日、行財政改革推進本部会議、傍聴させていただきました。議会での財政問題等調査特別委員会での試算よりもかなり交付税等、少し甘めの試算がしてありました。この制度等の審議会や、また、こちらに平成17年度の地方財源の確保という中で、地方交付税の内訳等があります。市長にもその資料が行っておると思いますけれども、一般会計加算総額が16年度の4兆2,300億円から、17年度は2兆5,899億円に減少されています。ただ、国税の増収分で、繰越分で不足額を賄っているというような格好になっておりまして、法律上は、交付税は1兆円削減された格好になっておりますし、また、都道府県の部分は増額されておりますが、市町村の分は減額されております。ですから、実質的には、平成17年度におきましても、市町村分の交付税は削減されていることになっています。そういった状況の中におきまして、少し財源の見通し、健全化を図るに当たっては、健全なまま厳しい見通しを持つべきだと私は考えておりますが、まず市長のお考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 国全体の財政状況を踏まえた話だと思いますけれども、議員ご指摘のとおりにいろんな地方財政をめぐる状況についてもいろいろ伝わってきているところだというふうに思っております。総じて、少なくとも楽観できるような状況ではないというふうに思っておりますし、厳しくなることを前提に、当市としてもどういう対応を、短期的、あるいは中期的にしていくべきかということについて検討をしないといけないというふうに思っておりまして、現在、そういった認識の中で、行革の検討をさせていただいているということでございます。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 楽観できないということで、今市長が答弁されましたが、それでは、財政の見込み等につきまして、少し甘く見られた根拠ですね。行政がまわらなければならないという部分で、事業等を進めたいという思いもあるとは思いますが、しかしながら、これからほかの事例も上げながらお話ししたいとは思うんですが、行政の信頼、それは確固たる基礎がないと、うわついた数字を入れてしまうと、数字合わせになってしまって、後でのつじつま合わせができなくなってしまう。そういう部分につきまして、まず市長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 数字については、非常に重要で、客観的な事柄の最たるものであるわけですから、扱いについては、きちんとしないといけないというふうに思っております。その場、その場で付与された土俵の中での数字ということではあるかと思いますけれども、きちんとしたことでさせていただかないといけないというふうに思っています。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 大変厳しい見込みの中で、中長期的には縮減することは明確だという方向で、行財政改革の推進本部の方でも試算をされておられました。そういった中で、今度は次の質問に入らせていただきますが、中期的なダウンサイジング、私はリストラクチュアリングではなくて、もう行政もダウンサイジング、縮小しか方法がないんだろうなと思っております。そういった中で質問をさせていただきますが、まず最初に、これは資料が行っていると思いますけれども、青森県むつ市では、再建団体転落かということで、4月9日に新聞発表をされております。このむつ市の規模は、人口が6万7,000人、面積が864平方キロメートル、市税の収入が56億円、交付税が104億円、そういった中にありまして、人件費が54億円、公債費が43億円、扶助費41億円、それで累積赤字が、既に資料をお渡ししておりますように19億円程度に膨らむという結果になっております。歳入としては、291億円。非常に京丹後市にも似通ったような財政状況でありますが、そういった中で、大変厳しい状況に追い込まれている状況が、この中で見てとれます。  また、もう一方、これも市長に資料を渡してありますが、岐阜県高山市、こちらでは合併されまして、人口が9万7,000人、面積は2,177平方キロメートルと大変広い町ですが、合併初年度に当たりまして、予算を合併前の519億円から474億円に削減されて、市債につきましても、69億円発行されておりますけれども、うち38億円がまちづくり基金の積立です。実際には、事業をできるだけ削減されておられまして、ほとんどが基金の積立で市債を行っておられます。今後、大変まちづくりも進めていかなければならないけど、まずは、資金を確保するために、基金等の積立をまず確実にしていくべきだという方向でやっておられます。  しかしながら、京丹後市におきましては、基金の積立も、新市建設計画どおりにはいけていないと。そういう厳しい状況にある中で、まず、このむつ市や高山市の事例を見ながら、市長は、この京丹後市の状況をどのように思われるのか、お考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) むつ市、高山市ともに大変厳しい状況にあるなあというふうに、この資料を見ながら伺っておりました。当市も程度いかんの問題はあると思いますけれども、大変厳しい状況にあることは言うまでもございません。そういう中で、むつ市も高山市も、特に高山市はいろいろな工夫をされようとされておられるということで、大変つらいような話も中に含まれておりますけれども、当市も、他市の取り組みの状況なんかも参考にさせていただきながら、まず、今回の行政改革の主要な目的の大きな一つは、財政の健全化ということだと思っておりますので、他市の状況も十分勉強させていただきながら、市民の皆さんのお声も聞かせていただき、また、職員の皆さんともよく意思疎通を図りながら、最後は決断しないといけないということで、きっちりと対応していきたいと思っています。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) そういった中で、資料をお渡ししてありますので、見ていただいておると思いますが、むつ市の場合は、組織につきましても、例えば、農林水産部と商工観光部がひっついておりまして経済部という格好でされております。組織機構につきましても、財政の健全化をする上では、ある程度統合、スリム化ということが必要だと思います。高山市におきましては、京丹後市の財政から比べますと、大変裕福な状況に基金等もまだあるわけですけれども、中期的な見通しを考える中で計画をつくっておられまして、5年以内に職員を200人以上削減する方向や、実施計画については了承されておりますけれども、行政改革についてというのは、9支所の統廃合を含めた組織の見直しなど、大変厳しいものを出されております。これは、市民の皆さんにとりまして、確かに市民局の機能を強化することも大事ですが、将来的に全く見通せない中で、できないことを言っても仕方がない。どうしたら、市として信頼を持って10年、20年にわたって市民にサービスを提供できるか。また、そういった安心感が大変必要だと思いますが、その部分につきましても、市長の考え、組織のスリム化、これから必要だという分についての市長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 行財政の規模をスリム化していく上で、組織自体についてもスリム化していくことが必要だということについては、方向性としてはおっしゃるとおりだなというふうに思っております。ただ、例えば、国なんかでも、行革ということでやっておられますけれども、国なんかの事情と当地、あるいは市町村の事情とちょっと違うのかなと思いますのは、財政の健全化をやっていく上で、人の縮小、人の規模の縮小、これは、もうすぐお金に直結しますので、縮小という点にとっては、大切なわけですけれども、ただ、組織については、国の方でも組織の簡素化ということをやっていますけれども、一つ、思想として加えて入っているのが、要は権限を手離していこうと。国のさまざまな権限、護送船団方式と言われたような状態から脱するために規制を緩和して、権限をむしろ官から民にということで、組織を縮小していく。権限を手離すことと合わせて、組織を縮小していく。これによって、何が図れるかというと、民間の活力を生かしたい。こういう民間の活力を生かしたいという趣旨の中で、組織の縮小ということをやっておられるのが、一つ国の姿だと私は思っているんですけれども、そういう意味で、地方の現場において、組織の縮小がどれだけ財政の健全化につながるのかという点については、それは、組織を小さくすれば、それに伴う人も要りませんから、人の縮減につながってきて初めてそうである。あるいは、管理職手当が要らなくなるとか、それは微々たるものだと思いますけれども、それも積み上げが大切だという点ではそれは大切なんですけれども、地方の場合は、国と違うのは、国は権限を離して、民間の活力いうことで都会を中心に、あるいは田舎でもいろいな知恵と工夫を出し合ってやっていればいいわけですけれども、我々は、本当に語弊があるかもしれませんけれども、都会ではありませんし、行政を、特に本庁機能なんですけれども、小さくするだけで民間活力が図れますかということなんですね。そこは、我々の方は、全体としてはスクラップアンドビルドによって全体を縮小させつつも、ただ必要なところについては重点化をして、むしろ組織を強化して、特に本庁機能については、やっていくことが、地域の活性化にもつながるし、それがひいては中長期的に税収の増にもつながってくるしということだというふうに思っておりまして、総じていえば、議員ご指摘のように組織のダウンサイジングというのも、行革の中では必要だということは十分わかりますけれども、その流れの中でも、ただ重点的に必要な組織については、きちっとやっていくという姿勢があわせて必要だというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 市長の考えはよくわかりましたが、一方で、この機構改革、例えば、高山市の事例の方を見ますと、これは、単にダウンサイジングといいましても、縦割りで細かい組織があるよりも、大きい組織にしてしまって、横割りの業務形態にする。そういった中で、業務そのものを、それぞれ兼ね合いながらうまく機能させようと思った場合は、残念ながら、今のように組織に細かく権限を分割するよりも、その方が、今後、組織自体もダウンサイジングもできるし、なおかつ機能もさらに強化ができるという方向も出ています。これは、実際問題、縦割りにすればするほど、たとえ隣の職員が忙しくしていても手伝わないとか、実際にそういうことが京丹後市でも起こっているように聞いています。かかわれないという分ですね。これは、服務規程等考えていっても、職権の部分でも仕方がないと思いますけれども、実際にそういうむだ、ムラが存在しているのも現場にはあると思います。そういうことも含めた中で、ダウンサイジングをするから、すなわちすぐに人員削減という問題ではないとは思っております。問題は、いかに今を生かしていくかという、人を生かしていくか、その中で、片や残業ばっかりする人、片や早く帰れる人ではなくて、そこをうまくしないと、せっかくの人材というそのものが生きていかないという部分もあるやに思っております。  私は、ダウンサイジングといいましても、組織はダウンサイジング、機構についてしなければならない、人員も中長期的には、それは削減していかないと人件費等が賄えない。これは中長期的な問題だと思いますけれども、組織機構についてはそういう面がないと、私は、先般出されました機構改革につきまして、余りにも小さな組織に割っていくことが、ある面で、職員の職務上、効率性を発揮できないのではないかという思いも持っております。これからはいろんな部分で、例えば、産業につきましても、農業も、また、それ以外の観光も、それらが連携した政策をとるためには、一つ大きな部にくくった方が仕事はしやすい部分もたくさんあるのではないかというふうに、例えば、飯田市の方でもそういうことをやっておられます。そういう独自産業ということを考えた上でも、いろんな職員自体が豊富にまたがった経験をしていかないと、なかなか発想も変わっていかない。職員を人材育成することもできないと、そういうふうに思いますが、市長のお考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) おっしゃることはよくわかります。そのとおりだというふうに思いますし、やはりそういう縦と横をうまくミックスさせて、どんどん相互の連携、全体的な視野の中で仕事をしていくような組織づくり、そこにきちっと職員を重点的に充てていくというような形というのは、全体の中でうまくミックスさせていかないといけないなというふうに思っております。ただ、当市の場合は、高山市、あるいは飯田市をおっしゃいましたですけれども、と違うのは、合併をしてできたところだと。かなり規模が大きくなっていると。町から市、市町村という意味では一くくりですけれども、町から市になったということで、どちらかというと、やっぱりそういう産業政策的なところの土壌というものが、最初から市だったところと比べて、あるいは都会周辺のところと比べて、少し蓄積がどうかなというところがあると思いますので、そこは必要なところは、しかも我々のところは魅力はたくさんあるわけです。ちりめんとか観光とか米とか、いろいろたくさんあって、個別に縦でこまめにやることの意味というのは、高山市ですとか飯田市に比べて、比較ですけれども、あるのかなということで、縦の方もうまく組み合わせながら、議員ご指摘の横ももちろん重視しながらやっていくということが必要かなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 市長のおっしゃることももちろんもっともだと思いますが、職員が狭い経験の中で、余りにも発想が固くなりすぎている部分もあると思いますので、これからはより広い視野がないと、地域間競争の時代には生き残れないと思います。そういう部分もぜひとも考慮をよろしくお願いします。  続きまして、歳入確保のための産業振興ということで、鳥取豊岡宮津自動車道が大宮町まで来るという話もあるわけですけれども、平成3年に舞鶴自動車道が開通しましてから、舞鶴市では、人口が3,000人減っております。平成3年以降、人口がふえたのは、この近隣では福知山市のみです。福知山市のみは企業誘致等の力も絶大なものがありましてふえておりますが、宮津市、綾部市、豊岡市、すべて3,000人から5,000人の人口減が現状であります。また、高速道路等ができる中で、ほかの観光地でも大きく問題になっておりますのは、今後の交通時間短縮による日帰り客の増加、結局、その地域の観光のあり方そのものが時間距離の短縮という大きな経営環境の変化を受けて、適応しなければ寂れてしまう。適応したところだけが何とか水準を維持し伸びていく。これは湯布院とか金山町など、個性をかなり発揮したところが伸びているようですし、逆に日帰り客が増加する中で収入減となってどんどん閉鎖していく地域もあります。  私は、道路が来ることによってすべてがメリットになるとは思ってません。デメリットになる部分をどのように転換していくか。その適応といいますか、社会変化に対する適応、対応の準備、そういったマーケッティングも含めた部分の対応をしなければ、市長が先ほどすばらしいものがあると言われましたが、そのすばらしいものを生かしきれるかといいますと、生かしきれません。長野県の方でも、スキー場等たくさんあるわけですが、高速道路ができて便利になったら、すべて日帰りになっております。それで、ペンション等も大変つぶれております。夏場涼しいので、別に避暑地の関係で伸びている部分もありますけれども、大きく経済的には変化しているのが事実だと思います。  京丹後市におきましても、今後、産業変化が起こり得るという前提でいろいろな観光施策等も進めていかなければならない、そうしなければならないのではないかと思っております。そういった意味で、先ほども機構改革の中で、観光、例えば農業とあわせるにしても、そういったこともできたら同じ経済部として同じ建物の中で機能していただければ、今後、産業に重点を置かれるならば、連携のある形が望ましいと思っております。  また、淡路島の件ですけれども、自然産業特区という形で、405ヘクタールの農地を0.1ヘクタール当たり4,000円。京丹後市の場合は、国営農地1万5,000円です。ですから、淡路島の場合は、食品メーカー等が農地を借りて、既に生産に入っておられますけれども、A企業の場合、20ヘクタールを借りられて、年間80万円。10年間で800万円の農地代です。ところが、これを京丹後市で借りますと、年間300万円。10年間で3,000万円です。差額が2,200万円。それで十分農機具が買えるというふうに言われております。そういった中で、今後、国営農地を振興していく中でも、これも家庭菜園やそういったものも淡路島の場合は誘致はされておりますけれども、いろんな意味で農業振興も観光にも加え、産業、外食メーカーや食品メーカー等を入れるにしても、根本的な考え方を変えていかないと、なかなか産業振興はできない。いいものがあっても、地域間競争に勝たなければ、何の意味もないという部分もあると思いますが、市長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 議員ご指摘のように、それぞれの地域にある産業を地道に、またいろんな発想を取り入れながら育んでいくというような取り組みというのはぜひ必要で、それがないと、前段道路のお話もございましたけれども、道路ができたときに、舞鶴の例は私はよくわかりませんけれども、逆に道路がなかったら5,000人減るところが3,000人でとどまっているのかどうなのか、そこはよくわかりませんけれども、いずれにしても、道路ができても勢いにはならないと。だから、逆にいえばというか、道路がきちっと、大阪との間はついてますけれども、京都との間でついたときに、それが、人の集客が一層勢い溢れるぐらいに、京都に2,000万人、3,000万人の観光客の人がどっと、1時間ちょっとで日本海があって京丹後市があるよということで来ていただけるような地道な魅力を育てる作業というのが大変大切だと思っております。  一泊客が日帰り客になってしまうという点については、逆に一泊客が二泊客、三泊客になるように、長期の保養地となるようなそんな魅力的な観光地、あるいは保養地づくりというのも必要だと思いますし、それから、さらには、今まで日帰りもできなかった方が、日帰り客として来ていただけるような形でのいろんな取り組みも必要だと思いますし、そういった取り組みを丁寧にやっていくことが大切だと存じております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 市長がおっしゃるのはもっともですけれども、そのためには行政が強力なバックアップをしないと、日本全国の中の観光地が同じように競争を始めております。これは、非常に大変激烈な競争になっていくと思います。その面での認識を改めてお願いします。  それから、地場産業としてのちりめんについて、今回、機構改革でちりめん振興についてもありましたが、しかしながら、既に現在もちりめんの足元につきましては、修理の部品も手に入らない。もう新しい織機を製造している会社もございませんし、今既にある機械が中古品の部品を手当しながら何とか動いている末期的な状況にある、それが現実の足元でもあるように思います。この現状の生産を維持するだけでもなかなか大変だという状況がある中で、地場産業の技術の維持、このこと自体が既にできなくなっているという状況がありますが、この部分ですね、足元につきましては、どのような認識を持っておられるのか。市長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 議員ご指摘のような状況だと思いますけれども、ただ、丹後ちりめんというのは、本当に当地の、状況として厳しくなっているけれども、私は、いろんなところからお客さんが来られたときに、「悪くなっているけれども、本当にブランドだね。」という話は聞かせていただいておりますし、大切にぜひ踏ん張っていきたいなというふうに思っています。逆に危機こそ、その中にチャンスは絶対ある。しかもそのチャンスをものにしたときには、物すごく大きな芽が出てくるというふうに、これは自分の哲学的な考え方ですけれども、そのように思っておりまして、言い方はあれですけれども、そういう状況だからこそ、大きな何か将来の発展につながっていくようなものも隠れているのではないか、そういうような思いで、真剣な努力をこれからやるべきだというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) おっしゃるとおりなんですけれども、足元が大変厳しい中で、ブランドでは長浜ちりめん等産地の状況と比較した場合、商品価格等いろんな部分を分析しますと、丹後ちりめんではブランドとして産地全体が確立されているかというと、ちょっと疑問に思う部分もございます。そういった中で、今後、輸入自由化等、製品そのものが中国からもどんどん入ってくる状況にもありますし、また、先ほど言いましたように部品等も入らない中で、生産そのものがどうやって維持されていくか。足元の生産、とにかく地場産業の振興は、最大は生産を確保すること。生産なくして販売はあり得ないと思います。そこの部分で、年齢的にも高齢者に偏っている。これは、機械金属等につきましても、後継者が、若手が育っているかといいますと、地域全体で技術的な問題もたくさんあるやに思います。産業政策の充実こそが、最も重要だと思っておりますが、その足元の部分につきまして、もう一度お尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 二つありまして、一つは、当地の産業をきちっとしていかないといけないといったときに、二次産業の従事者のうちの、あるいは事業所のうちの多くが、一番多いと思いますけれども、多くがちりめんにかかわっておられるという現実ですね。したがって、将来の展望いかんにかかわらず、とにかく基礎的な自治体として、国から地方への流れの中で、産業政策自体が基礎的自治体に移ってますので、そういう意味で、昔に比べて責任も背負っているんだと思います。また、生活の営みの一環という意味でも、顔が見える、家庭も見える、暮らしも見える、そんな中で、きちっとしたお支えもさせていただかないといけないというようなことの中で、とにかく先行きがどう具体的に見えるかいかんにかかわらずやらないといけないと、そういうようなことがまず第一にあるんですけれども、その上で、じゃ、状況は、足元をどう見ているのかという点については、これまでもいろんな工夫がなされていると思うんですけれども、だけど、私がいろんな繊維関係の人、あるいはデザイン関係の人から聞きますに、まだまだ、もうそれは、そういう人たちがどこまで深く知っておられるかどうか知りませんけれども、まだまだ可能性あるよと。例えば、落語だってニュー落語いうのがあるぐらいで、現代的な価値をどう加えていくかと。今までの丹後ちりめんなら、それはなかなか難しいのかもしれませんけれども、それに、例えば、新しい付加価値を加えていったりとか、織機はないということですけれども、新しい織り方を加えていくとか、横糸と縦糸をこういうふうにもうちょっとミックスさせるとか、例えば、洋装を初めとして、和装以外のところへの展開の可能性について真剣にやっていくとか、今でも、ちょっと長くなりますけれども、かばんへの展開ということで新しい地平を見出された人もお聞きしますし、いろんな可能性というのがあるんだと思うんです。そういった可能性を本当に国や府と一緒になって、あるいは他産地の勉強もさせていただいて、絹の取り組みが一番遅れているという話も聞きますので、政策としてということかもしれませんけれども、一緒になって、まだやっていく余地はあるのではないかなというふうに受け止めているところでございます。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 財政に絡んで、その産業の関係を質問したわけですけれども、恐らく景気のいいときには企業からの税収で行政をやっていけばいいでしょうし、景気が悪くなったときこそ、財政がどうやって地域産業を支援していくか、これが一番重要な問題だと思います。ともすれば、公共工事に流れやすいわけですけれども、これから本当に産業を育成していかないと、公共工事の部分は恐らくかなり金額的にも削られてくると思いますし、そういった中での地域産業のあり方、ここにお金が回るためには、財政が健全でないと、全く不可能な話だと思います。まず最初に、商工関係の費用が、財政を最初に切られる部分も多くあると思いますし、福祉関係の費用を削ることはなかなかできませんので、そういう部分でも、健全でなければ、産業育成はできない。そういう思いもありますので、健全化については、大変憂慮しております。どうかよろしくお願いします。  それと、財政の健全化についての最後の質問で、中期歳入見通しの中で、実施計画と今後の合併特例債などの起債見通しについてということで、市長に考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) まず、今、財政の健全化を果たして安定的な運営が見込めるような状態まで、少なくとも見込みたいと。そういった見込みの上で、合併特例債についても地域の振興にブレークスルーするような形のものが一番いいんですけれども、地域の振興によくつながるような事柄を検討しながら、合併特例債についても有効に使っていきたいというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 大同議員。
    ○8番(大同議員) 先ほどむつ市の質問をしたわけですけれども、むつ市も市町村合併で新たに川内町を初め2町1村を併合しております。その中で、財政再建団体かという状況にあります。合併特例債を使えるか使えないか、大変厳しい状況にある、その起債そのものが制限される可能性があるということも聞いておりますので、どうか健全にしていただいて、合併のメリットを発揮していただいて、産業振興にも役立てていただきますようによろしくお願いします。  行財政改革の方で、あと1点だけお尋ねしたいんですけれども、保育所の独立行政法人化という話もちょっと出ていたと思います。私は、豊岡市のように、1園、1園、長期的計画のもとに不補充対象者等の部分を民営化していくべき、その方がコスト的には大分下がるように思いますけれども、一挙に独立行政法人化するメリットがどこにあるのか、市長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 保育所の運営のあり方については、今、健康と福祉のまちづくり委員会の方で鋭意ご検討いただいておりますが、その中でも、答申をいただいた中にも、保育所の組織のあり方については検討していこうということで検討しております。どういうようなあり方がいいのかというのは、まさに最中なので、なかなか仮定の質問とはいえ、お答えしにくいんですけれども、あえて仮定ということでお答えさせていただくとすると、地方独立行政法人の場合は、まず、行政の関与がきちっとできると。計画を立てて、運営については行政がこれを関与して、行政が承認をしないとできない仕組みになっていますので、したがって、大切なのは保育サービスの水準は絶対落とさないと。むしろどうしたら多様化していけるのかというような中で、きちっとした関与ができると。民間じゃないと。民間だと、そこら辺関与できませんので、困るんですが、きちっと関与しながらやれるということと同時に、あと経営の自由度というのが与えられますので、したがって、保育所の経営に卓越した能力を持っておられる方による経営によって、比較的低コストの中で、そういったことが実現できる可能性があるということ、それと同時に、保育士さん初めとしてスタッフの方については、地方独立行政法人に移行するときに公務員型の形をとれると。したがって、雇用に対する、もちろん皆さんの合意の中で非公務員型を選んでいこうということであればそれは別ですけれども、公務員型にしようということになれば、それはそれで制度としては許されているということで、そこら辺、雇用についての担保ということも安心できるということで、相応にメリットはあるのかなというふうには思っておりますけれども、実際、どういう形で保育所のあり方について検討していくのかというのは、今後、いろんな方からのご意見、審議会のご検討を待つところではございますけれども、そういうことかなと思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 先ほど言われましたけれども、民間保育所が必ずしも保育に劣っているわけではありませんので、すばらしい保育所もあります。そういう形で、事例さえきっちりしたものを見られれば、民間でもすばらしい事例もあると思いますので、今後、検討を慎重によろしくお願いします。  それでは、次の質問に入ります。子供の居場所づくりについてですけれども、3月議会では、学力についてお尋ねしましたが、これは、教育長、市長ともにお尋ねします。今後は、子供の数の減少等で社会環境の変化もありまして、子供たちが置かれている状況、社会的経験が非常に不足しており、また、人間的な関係が非常につくりづらい子供たちがたくさんふえております。そういった中で、文部科学省の方も子供の居場所づくりということを積極的に進めておられます。まず、京丹後市における考え方につきまして、教育長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ご指摘をいただきました子供たちの経験をもとにした子育てということで、学校以外の場所で、いろんな方々のお力を借りながら、子供たちの健全育成ということを考えておるわけですけれども、実際に、公民館の活動、地域公民館なり、地区公民館あたりの活動の中でやっていただいていることと、まさしく民間のボランティアの方々の力を借りてやっているというようなものがあるというふうに思っておりますが、非常に長い経過がありますけれども、例えば、スポーツなどを通した健全育成の動きであるとか、あるいは、合唱団だとかいったような文化活動、そういったものもありますけれども、今、我々が特に急いで力を入れなければならないのは、子供たちに体験をする経験をどうして与えるかということで、地域でそういったことを国や府の事業を通しながら、いろいろ頑張っていただいているところがいくつかあるわけであります。きょうまでにも、既に市内に3地域ほど非常にモデル的な活動をしていただいておるところもありますし、今月の末ぐらいに新しく1週間ほど子供を合宿をさせて、そこから学校に通わせるという、新しい体験活動を考えていただいているような組織もあるわけでありまして、そういうものの積み上げの中で、子供たちの健全育成を図りながら、子供の居場所をつくるということだけでなしに、健全育成と結びつけていろいろお力を借りていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) そういった中で、子供というものは、遊びを通じて、これ以上すれば危険であるというような予知能力、事故の回避能力、そういったものが育てられていきますし、他人に対しての思いやり、そういったものも育っていきます。ところが、現状、危険であると大変困るということで、子供の居場所づくりにつきましても、安全性が大変重視されております。実際は、子供たちは、ぎりぎり自分の限界に挑戦しながら伸びていく。それが、本人の能力を伸ばしていく最大の部分だと思いますが、残念ながら、挑戦することはできるだけ大人が関与すると、避けられる、そういった状況にあります。人為的な環境、僕らの子供のころは自分たちで木に登ったり、今の子供たちに対してだったら危険だといってさせないことを随分やってました。そういった中で育ったわけですけれども、そういう限られた環境の中ではありますけれども、この居場所づくりについての安全性、その他につきまして、教育長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ご指摘の件は、学校教育活動の中においてはそれなりの補償制度がありますし、十分フォローができるというふうに思っておりますけれども、管理外の事故については、ご指摘のように非常に希薄でありまして、いろんな課題を持っておるというふうに思っております。しかし、そのことを避けて通ると、やっぱり子供たちの健全育成には事欠くのではないかというふうに思っておりますが、我々が、今お願いしておるのは、民間にあるいろんな保険制度を利用していくということが最大限のことだというふうに思っておりますけれども、ただ残念なのは、参加をしていただく方々の気持ちと、ボランティアの気持ちというのが、そこで一致しない部分があるわけです。そこの部分は、参加をしていただく方が、そういった意味を十分理解をしていただいて、そういったデメリットもあるけれども、元気を出して子供のためにやろうという、そういったところに期待をせざるを得ないというのが実態ではないかというふうに思っておりますが、我々が組織でやったり、ボランティアの方々にやっていただく以前には、こういったことによって、万一事故が起こったら保障のできるのはこの範囲内ですということをきちっと明示をしながら、そのことを十分理解をしていただいて参加していただくというのが、現在のところ精いっぱいではないかというふうに思っております。こういうことがトラブルになって、非常に大きな問題に発展しているケースも全国的にいくつか抱えておりますけれども、そういった形で信頼関係というのを、もう少しボランティアの方と参加をしていただく方の間に強めていく必要があるのではないかなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) ボランティアの関係で、今、教育長から答弁をいただいたわけですけれども、ボランティアの法的責任につきまして調べさせてもらいました。無償のボランティアも注意義務は軽減されない。事故があった場合は、例えば引率者の場合、注意義務違反を認定される可能性が強い。また同時に、損害賠償責任が認められる可能性も強く、子供会の行事で、例えば、事故等の責任は一切問いませんという親の誓約書は、公序良俗に反する合意と見られ、無効と認定されると。少年サッカークラブでの死亡事故がありました。監督者が個人責任を認定されまして、損害賠償請求をされております。その地域ではボランティアが成り立たなくなっております。また、別の地域では、子供の居場所づくりが非常に高くつくという声も聞いております。これは、そういうなり手がないという意味でもあると思います。そういった中で無過失責任保険、どのような場合でも保険が適用される。普通は過失がないと保険が出ないんですけれども、無過失の場合でもできる、これはちょっと高くつく場合ですけれども、そういう保険を行政が補助している部分もあります。そこの部分につきまして、教育長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 現在の制度の中で言いますと、無過失であってもそれにはかかわらず、市が入っている保険の中でフォローできる部分はあるというふうに思っております。学校内で起きた事故でも学校外の事故でも、やっぱり設置責任であるとか主催者の責任であるということを問われることはあるわけでありますので、それをフォローできる保険を使うというのは精いっぱいのことだというふうに思っております。今、丹後地内でもやっぱりそういう形で、教育関係の保険で十分いかなかったということで、町の保険で対応させていただいたというケースもいくつかあるわけですので、そういったものを使わせていただくというのが精いっぱいだというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) これは、法律の専門家にお伺いしたんですけれども、学校の事故における場合ですが、これにおきましても、学校の事故における補償が少ない。だから、学校の過失にして、設置者から補償金をとると。それが判例となり、市立学校や保育園、幼稚園に適用される。学校の過失にするために、該当者を罰する。それが民間にもどんどん広がっていって、個人の責任にしないと、とりあえず賠償が取れないという状況になっていると聞いております。そういった中で先ほど金額的な問題でも、問題は、公的な保険の場合、金額が個人の満足する水準までいっていないということですね。逸失利益等や慰謝料等十分賄うところまでの保険になっていなければ、子供の命を預かるということはなかなか大変だというふうにも聞いております。そこにつきまして、教育長の考えをお尋ねします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 大変難しい問題だというふうに思っておりますけれども、そこの部分の信頼関係というのが、私は非常に大事だというふうに思っておりますし、仮にそういった責任を問われても、設置者に設置責任があるとか、あるいは瑕疵があるとかいうようなことは、あらかじめきちっとした調査をし、それなりの対応をしておくということが最大限のことであって、万一そういった最悪の事態が起きたときということを想定してかかりますと、全部足がへっこんでしまうというふうに思うわけです。それは、それという形でいかないと、現在の制度は十分ではないというふうに認識をしております。ただ、私どもは、現状のままでいいというふうには決して思っておりません。しかし、今、民間の保険の中にもかなりそういった幅を認めていただける保険の制度もあります。厚みはないわけですけれども、ごく僅かですけれども、そういったところまでフォローしてもらえるというような保険がありますので、そういったものをボランティアで頑張っていただいている人たちにも紹介をさせていただいて、そういうことを事前に承知をしていただくというのが、私どもの精いっぱいの努力だというふうに認識をしております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) これは、市長にもかかわってくるわけですけれども、行政側で、教育委員会だけでは予算も限られるわけですけれども、そういったボランティア活動を支援していこうと思うと、市長部局からその補償の部分の予算も出していただかないと、なかなか成り立たないようにも聞いております。4月23日に、あるところからメールが入っておりまして、これは、幼稚園の事例ですけれども、かんぽっくりという遊びの遊具で、3歳の子供が首を絞めて窒息死した事件では、設置者責任は問われなかったという中で、園長と主任教諭2名、3人が逮捕されて、安全管理義務を怠った疑いでそのまま訴追されております。実際には、管理責任だけではいかない部分もあると思っておりますが、こういった状況の中で、対応できる補償制度をきっちり考えていただかなければ、今後、子供の問題は大変複雑な問題になっていくと思います。その点につきまして、考えをもう一度お願いします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 大変難しい問題だと思いますが、ボランティアで頑張っていただく人たちを事前に登録していただいて、こちらができるだけフォローできるというような形も、これからは考えていかんなんのではないかと。ただ、我々の認知しないところでやっていただいた活動については、知りませんよという水臭いことが言えないように、我々の抱えられるだけ抱えていって、そういった中で頑張っていただくという、このことが今、我々のできる範囲ではないかなというふうに承知をしております。そのことさえできておれば、私どもは、たとえできるできないは別にして、行政とボランティアとの関係というのを深まるというふうに思ってますし、それが、ボランティア活動をやっていただいておる人たちへ対する我々の最大の支援だというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 市長にも、そのバックアップの考えをお尋ねしたいのと、あともう1点、教育長にお尋ねしたいのは、この裏腹の関係でありまして、設置者責任を問われないためには、これは、保育所や幼稚園の事例ですけれども、園外保育の中止、外遊びの減少、けがをさせないために外に出さない、過剰な遊びの制限、枠をはめる、ケガをさせないためには、先生の目の届く範囲でしか遊ばせない。また、遊具等の取り外し、できるだけ事故が起こらない環境をつくる、それはいいことなのかどうか。実質的には、もっと大切な子供の遊びがどんどんそれによって阻害されていってしまう。そういった事例も、名古屋の場合は起こっているというふうに聞いております。これは、責任問題を追求されないためにそうなっていく。それでは、子供たちのためにあるべき施設が何のためにあるのかよくわからない問題もあります。そこにつきまして、どういう理解を得られるかというのは、大変非常に難しい問題だとは思いますが、補償制度がある程度あればまだ安心していられるけど、なかなかない中で、個人の責任を問われないように、園長自体が、できるだけそういうものを撤去してほしいというふうに町の方にも言っていくという事例もあると聞いています。そういう中での、設置者責任としての考え方を教育長にお尋ねをします。それと、予算的な部分での市長の考え方をお尋ねします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 私に対しては予算のお話ということなんですけれども、基本的な認識としましては教育長が申されたとおりだなと思いながら、同時に、やっぱり人材育成のためには、居場所づくりが大切であると。居場所できちっと子供に本当に心置きなく遊んでいただくためには、関係者の方も含めて、何かあったときのルールですとか、あるいは、地域、家庭、学校の信頼関係というものが必要だというふうに思っております。そうすることによって、そのルールをきっちりと定めていくことによって、これを一般化することによって、逆に本当は大同議員がおっしゃいましたように居場所づくりを考えないといけないこと自体、ちょっと世の中、日本全体そうですけれども、異常だなと。小さいころのように、本当に居場所というのはそもそも全部が居場所ですよね、昔は。川や海や町中に子供の声があふれていたと、数の問題もありますけれども。そういう中で、もちろん不審者の問題もありますけれども、きちっとしたルールを定めながら、地域、学校、社会が信頼関係を持ってやっていく中で、自然と全体が居場所になってくるんじゃないかなというふうにも思い受けますので、大変重要なことだと思い、教育部局とよくご相談させていただきながら、予算についてもきちっとさせていただかないといけないというふうに思っています。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 学校教育活動の中におきましては、最悪今あります日本体育スポーツ振興センターの保険というのを、昔の安全会の保険ですね、これがほとんど対応ができますし、PTAの保険等でいけるというふうに思っておりますし、ただ、これでもなおかつ不十分だという場合があるというふうに思います。これは、最悪国家賠償法も使うことができますので、教育活動の中であれば、ほとんど問題はない。ただ、それは補償の問題であって、責任の問題はまた別だというふうに、管理責任の問題であるとか、設置責任の問題はまた別だというふうに思っておりますが、補償の問題はそういった形である程度解決できるというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) 補償の問題は、ある程度解決できるということで安心させていただきましたが、まず、ここに事例等でちょっとあるんですけれども、学童保育におきまして、大田区の場合は、事故件数が毎年100件前後起きております。そういった中で、意見をお伺いしますと、子供たちが小さいときから遊びに不慣れなために、前のめりにこけるときに、僕たちだったら手をこうするんですけれども、顔からこけてしまう、だから、鼻の骨が折れる。重症なケガをすぐしてしまうという問題があると聞いています。それと、他人のこととの関係がわからない中で、例えば、すぐ近くに子供がいるのに、竹とんぼを飛ばそうとして、目に当たって失明する。非常に人間関係がつくり辛い状況にあるとも聞いております。そういった中で、指導者体制そのものも、今後考えていかなければいけないでしょうし、そういった中で、そういうことを前提に、ボランティアの皆さんにも、どういうボランティアのあり方が必要かということの研修が今後必要だと思います。研修と保険、そういうことをつくっていかないと、なかなかボランティアで事故が起こったときに、大変な状態になると思いますので、そこら辺の考え方を、教育長にもう一度お尋ねします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 大変難しい問題ですけれども、今後、勉強させていただこうというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 大同議員。 ○8番(大同議員) それでは、今後とも、ぜひともそういう活動にも力を入れていただき、また、研修や補償等、十分いただけますようにお願いしまして、それでは、質問を終わります。  どうもありがとうございました。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、大同議員の質問を終結します。  ここで11時20分まで休憩いたします。                 午前11時08分 休憩                 午前11時20分 再開 ○(田茂井議長) 休憩を閉じ休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、順位3、松本経一議員の発言を許可いたします。  松本議員。 ○9番(松本経一議員) 冒頭、私は、今回の市長の告訴の件につきまして、私の姿勢をまずこの場をお借りいたしまして申し上げたいと思っております。市民の間には、大変いろいろな意見が渦巻いております。そういった中で、私は、市議会議員といたまして、現在、私が正式に承知している事実は、次の3点のみであります。一つ目は、市長が告訴をされたということ。そして、二つ目は、女性の弁護士が読み上げられたコメント。そして、三つ目は、市長の発表されたコメント。この三つの事実のみが私が正式に承知していることであります。私は、現段階では、人権とプライバシーの尊重が最大の課題であると思っております。いわれのないうわさ話や、あるいはまことしやかな未確認情報といったものに我々は振り回されることなく、現段階では、慎重で、そして冷静に対応しなければならないと考えております。そういった中で、私たち市会議員としては、責任のある冷静な行動を現段階では取るべきだと、私はそのように考えておりますので、冒頭、この時間をいただきまして、私の姿勢を申し上げさせていただきました。  それでは、早速質問に入らせていただきます。最初に、環境政策についてお伺いをいたします。ことしの1月から自動車リサイクル法が施行をされました。この法律によりまして、自動車の解体など、これまで環境保全について法の網がかけにくかったところに、きちんと環境に配慮した作業工程を義務づけることが可能になりました。自動車解体業界につきましては、全国各地におきまして、その事業の持つ特性によりまして、周辺住民との生活環境の保全についてとかくトラブルの出やすい業界とも言われております。京丹後市内の自動車の解体に関連する業界におかれましても、この法律の適用に向けまして、京都府の指導のもと、主に廃油の流出防止の設備を設置されるなど、一定の対応がなされてきたと承知をいたしております。  そうした中、この京丹後市内におきましては、かねてから住宅街の真ん中で操業をしておられる業者による騒音や振動、悪臭などの住環境に関するさまざまな苦情に対しまして、自治会を中心にその解決のためいろんなご苦労をされてきた地域があります。私は、この問題解決のアイデアを探るために、自動車解体に関する施策では先進地と呼ばれている京都府の八幡市に伺いまして、市の担当者や業者から直接お話を伺ってまいりました。かつて、私でも廃油流出や騒音、臭いなど生活環境の悪化につきまして、住民から苦情が多く寄せられていましたけれども、市の積極的な取り組みによりまして、現在はなくなっているということを聞いたからであります。その後、京丹後市内の当該地区におきましては、八幡市の協定書を参考にして、業者と自治会とで環境保全の協定を結ばれましたが、しかし、残念ながら、現在においても完全に苦情が解消したというところまでは至っていないというのが実情のようであります。この協定の交渉の過程におきましては、京都府の関係部局や市の環境担当者の方々にもさまざまな相談をしてきた経緯がありますが、周辺の住民からは、行政はもう少し住民側に立った対応がしてほしかったという声も聞きます。しかし、同時に、行政の限界といったものも、現状においては、これが一定の限界だったのかなといった思いも、住民の中にはあったことも事実ではなかったかと思っております。  そこで、まず、最初に、この一連の自治会と住民と業者の交渉の経緯を振り返っていただきまして、その際、相談に乗っていただいた市としての立場、あるいは、十分にその役割を果たせたかどうかにつきまして、市長のお考えをまず伺っておきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 具体的な状況でございますかね。市としての、まず一般的な考え方について申し上げたいと思いますけれども、身近な環境問題としての周辺住民の生活環境に係る苦情ということで、それぞれの事業活動から発生する騒音とか、あるいは排水による水質汚濁などさまざまなものがありますけれども、このような施設から市民の生活環境にかかわる問題が発生をしますと、そういったことに応じた対応等をしっかりと検討していくということが求められるわけでございます。他方で、許可を受けて適法に事業をやっておられる事情もあるということで、そこに一定の配慮をすることも、当然、行政としては必要なわけですけれども、そんな中でも、苦情が生じないような環境づくりというのは、これはもう当然きちっとやっていかないといけないということで、両者との間で悩ましい限りでございますけれども、本当に事業者への配慮という言い方をすると、誤解があるかもしれませんけれども、恐れず言うと、やっぱり事業者は事業者の方でやっておられるわけですから、一定の配慮もする必要があると思いますし、同時に、苦情の原因となるようなことについては、これは、きちっと直していかないといけないということも強くあるわけでございまして、真剣な対応をこれからもしていかないといけないなというような感を強くしております。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 松本議員の質問にお答えをさせていただきます。  自動車リサイクル法、質問にもございましたように平成17年1月1日から施行されておりまして、自動車メーカーを含めて自動車のリサイクルにかかわる関係者に適正な役割を担っていただくことによって、使用済み自動車の積極的なリサイクル、適正処理を行うという法律のものでございます。その役割の一つに、ご質問のありました解体業者、破砕業者がございます。この業者は、都道府県の知事によりまして、その解体事業を行うわけでございます。使用済みの自動車を保管する施設は、外部からの侵入防止及び区域の明確化のために囲いを設置する。また、解体作業所の床面は鉄筋コンクリートにする。また、地下浸透の防止、ご質問にもありました廃油等の流出防止に特に努め、貯め桝等を設置するなど、その許可要件が整い、許可を受けることになっております。  ご質問のありましたように、町中でこういう業者の場合の指導をどのように行っていくか。また、そのときに行政の立場として、地域住民に対して、また、業者に対してどのような立場の中で、我々は明確に進めていくかという議論かと思っております。市のとりました立場といいますのは、当然、許可は府が行います。適正に申請がありましたことの確認を府の方から質問を受けますので、当然、地元にご相談にまいります。地元の許可がなければ、当然、京丹後市としても許可をするわけにはございません。したがいまして、その場合、一番肝心なのは住民との協議のあり方であろうかと思っております。先ほどありましたように、当然、地域の方は大変苦慮されております。個々の問題についても、すべて私ども相談を受けまして、その中で、市の担当者がその中に入っております。地域の中にも入りましたし、また、業者へもかけあっております。といいますのは、地域のトラブルのないように、あくまでも地域の住民の方と、スムーズな協議ができるように指導をさせていただいたわけでございます。その結果といたしまして、協定も結ぶことができたように聞いておりますし、許可の方も、廃油等の流出防止につきましての貯め桝を設置するなど、改めて確認する中で許可を受けたと聞いております。  以上、我々も誠心誠意、地域住民にとりましても納得といいますか、満足はいかなかったかもわかりませんですが、許可を持っている、また、指導する立場の中で、地元との協議は整えたというふうに理解をしております。  以上でございます。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○9番(松本経一議員) 現状の中では、精いっぱい取り組んでいただいた。その結果、廃油の流出についても一定の設備も、京都府の指導のもとでやっていただいた。今回のことについては、住民にとって非常に悩ましい問題が、かねてから長い間あった。それが、きのう、きょう急に発生したわけではない。合併する前からあった中で、何とかこういった住民の住環境の悪化についての苦情を聞いていただく場所もなかなかなかったという中で、今回のこのリサイクル法というものを一つのきっかけとして、住環境をしっかりと、市の環境の方の方にも目を配っていただいてやっていただきたいという一連の流れがあったというふうに私は理解をしておりますが、実は、この京丹後市、ここ1カ所だけの問題で議論するつもりはありませんし、ほかにも周辺の住民の方といろんなトラブル、事業所が進出してくる、あるいは深夜営業の、例えば、風俗店などのような騒音に関する苦情のようなものが出るたびに、いろいろトラブルがあると。これを何とかしなければならないのではないかという思いで、今回取り上げてみたわけですけれども、いずれにしましても、私は、今回、この周辺住民の期待というものがかなり高いものが、市の方にも入っていただける、府の方もいろいろ来ていただける、そういった住環境の改善に大変期待が高かった反面、今の形で我慢せざるを得ないという現状の中で、では、どうしたらいいか。今後、これを教訓に京丹後市として、環境の先進地としていくんだという市長の方針もある中で、何が足りなかったのか、どういう面が足りなかったのかと、そういうあたりを実はちょっと聞いてみたいという思いもあります。部長としまして、今ちょっと答弁いただきたいんですけれども、こんなものがあればというようなものも、もしあればお聞かせ願いたいんですが、通告書にそこまで書いてませんけれども、もし、そのようなものをお持ちでしたら、お示し願えませんでしょうか。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) ご質問の趣旨ですけれども、地域住民との調整も含めて、今後、どう市として、また環境担当として取り組んでいる基本の部分はないかというご質問でしょうか。  京丹後市、合併いたしまして、まず一番最初に、京丹後市の美しいふるさとづくり条例というのがご議論いただきまして決まっております。この部分には、たばこのポイ捨てであったり、いろんな環境分野の部分を網羅しております。基本的には、鳴き砂の部分が一番イメージ的には大きな部分がございますけれども、基本的にこの部分では、京丹後市を訪れるすべの方々、あわせて市の環境保全並びに市域全体の美化が不可欠であるという前提の中で、この理念を遂行するためにつくってある条例でございます。その中に、個別にこの項目はないわけでございますけれども、こういう条例の中に、やはり美しいふるさとをつくっていく中に、こういう環境問題、また、こういう苦情の処理等も当たっていかなければならないと思っております。また、質問の中にもございますように、今後は、当然、環境基本のもととなる計画を立てていかなければならないと考えているところでございます。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○9番(松本経一議員) 今、美しいふるさと条例のことも出していただきました。私は、環境の先進地を目指したいという市長の、日ごろいろいろ施策をお伺いする中で、私も全くそのとおりだと思いますし、ただ、今回、調べてみますと、市には公害防止の条例というものがないですね。公害防止の条例もありませんし、環境についてどのような条例があるかと調べましたら、先ほど部長の言われました京丹後市美しいふるさとづくり条例と、あと、環境関連につきましては、京丹後市廃棄物の処理及び清掃に関する条例、これしかないわけですね。先ほど部長もおっしゃいましたこの美しいふるさとづくり条例も、空き缶やごみのポイ捨てとか、犬のフンの放置、キャンプの禁止といったそういう禁止のものがあるだけで、つまり京丹後市には、広く環境というものの全般を網羅したもの、基本的な考えをすべて含んで京丹後市はこうありたい、京丹後市の環境についてはそういう全体の指針のようなものが実はないですね。私は、環境の先進地を目指すといいながら、こういうことはややお粗末なのかなと、逆に、今思っている次第であります。先のような住民の生活環境を公害から守るということにつきましても、市の基本的なそういった考え、あるいは体系的なもの、公害防止についての考え、基準、そういったものが、住民にも事業者にも、職員にも明確にそれが共有されていないというのが、今回の一連のそういったものの、お互いの不満が残っているものの原因の一つなのではないかというふうに考えております。  そこで、私は、今回、環境の基本条例をこの際制定するというふうなことを提案したいというふうに考えております。これは、まず、すべての環境に関するものを体系的に網羅して、環境の理念を整理して構築する作業から始めていく必要があると思っております。京丹後市は、どのような環境立市を目指すのか、まず、その指針と理念を明らかにする。そして、その環境に対する基本の理念を受けて環境プランというのを策定しまして、京丹後市全体の環境のあり方を体系的にきちっと築き上げる、考え方を整理して築き上げるということが大切だと思っております。  それで、この環境プランは、私は四つの柱が要るのかなと思っております。まず、一つ目は生活環境の推進、これは公害防止やごみ処理。二つ目に、海岸や森林、里山などの自然環境の保全。三つ目は、都市計画も当然入ってくると思います。景観の形成というものを含めて、都市の整備について、これも体系的なものの中の一つに入れておかなければならないと思います。そして最後四つ目が、京都エコエネルギー構想ですとか、うみかぜ計画といったような新エネルギー産業やリサイクル関連産業の育成、あるいはそういったものの創造。これらをそれぞれの事業ごとに計画を立てて、その計画の達成を環境施策の柱と位置づけることによって、初めて京丹後市が環境先進地として名乗りを上げることができると思っております。特に、新エネルギー、あるいはリサイクル関連の産業のきちっとした育成というのも、丹後の雇用というものを考えた場合には、大変重要になってくると思います。  市の総合計画というものが今ありますし、それとあわせて大変壮大な計画になると思いますけれども、既に先進的な地域におきましては、もう既にこれも整備をされております。例えば、青森県の八戸市あたりもきちっとした整備のもとで、市民全体を挙げてこの環境のプランを実践していこうという、市民の運動にもつなげていっているというふうに伺っておりますので、私は、今、思いの一端をちょっとお話しさせていただいたんですけれども、市長からご所見があればお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 環境関係でございますけれども、国の方でも基本法が制定されて平成12年に国の環境基本計画が閣議決定をされておられます。また、府の方でも、環境を守り育てる条例というのを制定されて、平成10年に環境基本計画が策定されているというような状況の中にあって、世の中、愛知万博に象徴されるように国際的にも環境が大切だと、地球環境を守っていこう、あるいは調和していこうというような大きなことの中で、当市においても、環境関係の指針をつくっていくということは大変有意義なことだと思っておりまして、今、新市の建設計画の議論をさせていただいておりますけれども、そういった議論の推移も踏まえながら、ご指摘の基本条例または基本計画というようなものについて、その作成を検討していかなければいけないというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○9番(松本経一議員) かなり長期的な取り組みにもなると思いますし、ただ、これが本当に整備されて、京丹後市が本当にその環境に対して、これは住民も行政も挙げて先進地を目指そうという、そのきっかけといいますか、そういう動きにぜひとも足を一歩踏み出していただきたいというふうに思っておりますので、ぜひともよろしくお願いします。  次の質問に入らせていただきます。高規格道路の、仮称と言っていいのかどうか、まだ私わかりませんけれども、大宮インターという名前がどうかというのもまだ発表されておりませんので、ただ、私がたまたまここで仮称大宮インターというふうに自分で言っておるわけですけれども、その辺付近の整備構想につきまして、現状をお示しいただけるところがあればお聞きしたいと思っております。  先般、京都府におきましては、鳥取豊岡宮津道路の野田川インターから京丹後市大宮町までの延伸が正式に発表されたところであります。高速道路の整備が悲願でもありましたこの京丹後市にとりましては、大変ありがたいニュースであったと思います。この大宮町の森本地区までは路線が決定しているようでありますけれども、それ以北につきましては路線の変更も視野に入れて、今後調査を進められると伺っておりますが、とりあえずは大宮町が京丹後市の玄関口に、現在でも水戸谷峠から京丹後市に入ってくるというのが一番の大きな玄関口にはなっておりますけれども、ここが新しい玄関口になるのかなというふうに地元では受けとめておりますが、現在でも土曜日、日曜日の特に夕方にかけましては、大変な渋滞が発生しております。この大宮インターが仮にできましても、このあたりへの大量の自動車の流入が予想されております中で、特に夏、冬あたりは、もう本当に付近の住民にとりましては、国道には入れないのだというぐらいの-大変な状況になっております。その仮称大宮インターから市内のアクセス道路につきましては、京丹後市が中心になって計画を進めていくというふうになっていると聞いておりますが、その構想については、現状はどのようになっておりますのか。また、インター予定地付近は、ほ場整備や道路拡幅などの地区要望なども出されていると承知しておりますけれども、そういったものも含めて、これの構想について、今後の取り組みの進め方や、進捗状況などお示しできる分がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 鳥取豊岡宮津自動車道の野田川よりこちら側への延伸につきましては、議員ご指摘のとおりでございまして、大宮町森本付近までの延伸を決定をしていただいて、今調査をしていただいて、来年度から着工というような運びでしていただいておるところでございます。現状について、詳細は後ほど担当部長からお答えを申し上げますけれども、これに関して、アクセス道路についても、当然、我々の方で整備をしていく必要があるというふうに思っております。一日も早く当市域へまでつながるようにしたい、またインターへのアクセス道路の整備もきちっとした対応をしていきたいというふうに思っておりまして、詳細な検討は、本線の具体的な計画を、具体に伺っていこうというふうに思っておりますけれども、ざっぱくに申し上げますと、アクセス道路については、今、二つの案を想定をしているところでございます。詳細については担当部長の方から申し上げますけれども、そういう二つの案の中で関係機関と今後協議を行って、本線についての提示をいただいた後、それについても関係機関と協議を行って、速やかな整備をしていきたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 建設部長。 ○(藤原建設部長) 鳥取豊岡宮津自動車道の関係でございます。議員からもありましたように、今の仮称ですけれども、野田川岩滝インターから仮称大宮森本インターまで、仮称ばかりで申しわけないんですけれども、ここの区間につきましては、仮称野田川大宮道路というふうに位置づけておるわけですけれども、ここの間につきましては、現都市計画決定ルートを基本としておりますけれども、計画規模を見直すこととあわせまして、以北の仮称網野インターまでについては、地域の利便性の向上ですとか、早期整備のためのコスト縮減等の観点から、ルートですとか、インターチェンジの位置の見直しも検討するということでありまして、そのために、平成17年度中に都市計画の変更手続を進めたいというふうなことをお聞きをいたしております。そういった中で、今、市長の方からも申し上げましたように、具体的には、まだ今のところお聞きしておりません。そういった中で、大宮町の森本地区の南側の方に、大宮の森本インターが設置されるものとして、概略の検討をしておるわけですけれども、アクセス道路につきましては、そこから広域農道のトンネル、今でいいますと市道の周枳森本線ということになるわけですけれども、これを経まして、真っ直ぐ次に中ノ井根線というのがあるんですけれども、ここからさらにまた市道の鹿島田3号線を経由いたしまして、ちょうど大宮町の社会体育館付近のところで国道312号に接続させるルート、これが一つ考えられるのかなというふうに思っております。それから、もう一つにつきましては、トンネルを経由するのは同じなんですけれども、そこから国営幹線でありました市道の左坂線、年金センターの下のとこに通じている道路でありますけれども、これを経て国道312号線に接続されるルート、こういった2案が考えられるのかなというふうに今のところは思っております。  それで、現在の京都府において、これは本線の話ですけれども、そういった、見直し計画について検討が進められているというふうに聞いておりまして、近いうちにその内容について、本市とも協議を行うというふうには伺っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○9番(松本経一議員) 大変自動車の流入がふえるだろうと。野田川大宮間は通行料が無料だというふうなこともちょっと伺いましたので、そうすると、水戸谷峠を回らずに、そこを通る車が非常にふえるのではないかというふうな思いもあります。いずれにしましても、現状のところ、地元についてはそういった渋滞がどうなるのかなというふうな不安がありますので、わかる範囲で京都府の方と進めていただきましたら、早急にいろいろ地元の区長さんですとかあたりにもまたお示し願えたら、大変ありがたいと思っております。  最後の質問、障害者のグループホームについてお伺いをいたします。障害者のグループホームについて、京丹後市には、いわゆる障害を持つ方のグループホームが1カ所ある。逆に言えば、1カ所しかないというふうに承知をしております。潜在的には、ニーズといいますか、必要とされる方はあるにもかかわらず、なかなか開設できていない。市の担当者の方は、実は一生懸命サポートをしていただいておるようですけれども、開設までには至っていないというふうに聞いております。ニーズがあって、必要があって、市の担当者も、それから関係しておられる方も、それなりに一生懸命頑張っておられるけれども、開設できない理由というのは、そしたら何があるのだろうか、どうすれば、これが解決できるのかなということについて、見解を伺いたいと思います。  また、補助金につきまして、市によっては、知的障害者のグループホームのほかに、精神障害者のグループホームについても、開設資金の補助を用意しておられるところもあるようであります。京丹後市の現状、それから今後の方針について、市長の方から見解を伺いたいと思っております。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 前後して恐縮ですけれども、現状については担当部長の方からお答え申し上げますけれども、今後については、きちっとしたグループホームに係るニーズにはこたえていかないといけないというふうに思いながら、開設に必要なのは、何はともあれお金ということもありますので、そういった中で、どこまでどういう形でできるのかということが課題だなというふうに思っております。そんな中で、現時点では、グループホームに対する国庫補助制度はございませんけれども、本年度から府の方が頑張っていただいて、少額ですけれども補助制度を新設していただいているということがございます。市としましては、厳しい財政状況の中で、直ちにこの場で補助しますということまでは言えないんですけれども、今後、そういうそれぞれの現場の事情をお聞きもしながら、また、府や国の方の動向も見ながら、必要な対応は何かということで検討してまいりたいというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 障害者グループホームの市内での現状を申し上げます。  障害者のグループホームにつきましては、現在市内で久美浜町内に知的障害者を対象として開設をしております。1カ所のみとなっております。この施設は、既に老朽化が激しくて、また、入居者のプライバシーも守れない環境にあるということで、去る3月に公募されました保育所統合による廃園保育所の佐濃保育園を久美の浜福祉会が譲渡を受け、新たに8名の知的障害者のグループホームとして、今秋にも開設する予定だと聞いております。これ以外にも、市内の福祉法人では、グループホームとして活用できる施設を探しておられまして、既に所有者と交渉を進めているところもあると聞いております。市といたしましては、知的障害者及び精神障害者の方々の将来を見るときに、グループホームは少なくとも旧町ごとには最低1カ所ずつ必要とは考えておりますが、適当な場所で、適した物件がなかなか見つからないということ、さらに、周辺の皆さんのご理解とご支援がぜひとも必要であるということから、現在、久美浜町以外では現実として選定に至っていない状況であります。  以上です。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○9番(松本経一議員) 今、部長の方から、なかなか物件が見つからないというようなお話もありました。確かに市民の中にも、やはりまだまだそういったものに対する理解が深まってない、深まるどころか、グループホームというものも、まず余り御存じでない。そういった中で、物件を探してもなかなか提供してくださる方もないというのが現状かなというふうに思っております。市の方でもできるだけ、まず市民の方に対して、グループホームというのはこういうものです、そして、これからはこういう形で、地域の中で集団で生活していただくという形を、市の方もやっていくんですよ、進めていくんですよ、という方向をぜひとも出していただいて、市民に対する啓蒙という言い方がいいかどうかわかりませんけれども、そういう形でぜひ一つはやっていただきたい。そして、そういう中で物件につきましても、こんなものがありますよというような情報も、やはり市民の中からも提供していただくというようなことも進めていただきたいと思いますし、あわせて、先ほど市長から補助金については、大変厳しい財政状況だというふうなこともございました。確かに各旧町ごとに1カ所ずつでもやっていこうと思いましても、施設の改良ですとか改修費というものは、必ずこれはついてまいります。運営の補助については、一部精神障害の方についても用意していただいておりますけれども、差し当たって、やはり改修費の補助についてもある程度のものが必要になってまいりますし、ぜひともそのあたりも今後検討していただいて、早急にできればそういったものの用意を検討していただきたいというふうに思っています。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、松本経一議員の質問を終結します。  ここで午後1時まで休憩いたします。                 午前11時55分 休憩                 午後 1 時00 再開
    ○(田茂井議長) 休憩を閉じ休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、順位4、池田議員の質問を許可いたします。  池田議員。 ○17番(池田議員) 発言の許可をいただきましたので、質問をさせていただきます。  中山市政が誕生して、はや1年が過ぎました。この1年を振り返ってみますと、台風23号を初め、さまざまな事故、事件がございました。とりわけ市長に対する告訴、それから旧弥栄町長の逮捕等、非常に市民の間で政治不信を招き、明るいニュースのない1年であったかなと思っております。そうした中、議会は市長に対し、信頼回復の決議を行ったわけでありますが、一部市民の間から、「議会は何をやっているのだ、手ぬるいではないか」「徹底追求をしたらどうだ」という声も届いております。しかし、このことが、もう捜査当局に委ねられているということや、市民の間からいろんなうわさが飛び交い、また、議員等に差出人不明の非常に無責任な手紙が届く中で、そうした中で行われたあの決議は、ベストとは言えないかもしれませんが、私はベターではなかったかと思っております。また、チラシには、「市長を守るための決議である」とか、「幕引きを行ったのではないか」というようなチラシもございましたけれども、決して私はそのような決議ではなかったと思っております。今後、捜査当局の推移を見ながら、また議会としても必要な対応は迫られるかもわかりませんけれども、なお一層の市長に対して信頼回復を求めるものであります。石河議員の答弁を聞いてまして、市長はお気づきにならなかったかもわかりませんが、非常に大きな声で、力強い答弁をされておりました。ぜひ、次の私の一般質問にもそのような答弁で、期待にそぐわない答弁をよろしくお願いいたします。  それでは、通告に従って質問をいたします。ちょっと順番が変わるかもわかりませんけれども。まず、教育長にお尋ねします。先の新聞報道で、文科省が、小学1年生、2年生に35人学級を実施したいという旨の報道がありました。これは、中教審の答申を待ってからと思われますけれども、なぜ、一、二年生かということ、まあ新聞に書いてありましたけれども、当面、1年生で実施したいと。それが、普通1年から2年は持ち上がりとなるので、一、二年で実施した方が効果があるだろうということで、一、二年生で実施したいということです。仮に、この京丹後市でこれが実施されますと、どのような財政が必要になってくるのか。また、対象校があるのかないのか。その点をお尋ねいたします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 35人学級につきましては、早くから35人学級ということの要望はいろんなところからありまして、文科省も検討に入っておったというふうに思っております。教職員の配当計画と、学級定員の問題は、ある程度関係があるわけでありまして、教職員の絶対数が減っていく状況等睨みながら、学級定員を削減してきたというのが、従来の経緯でありますので、35人学級も教職員が余ってくる、その時代にあわせて35人学級、あるいは30人学級へというふうに進行してきているというふうに私は思っております。私どもは、必ずしも1学級の定員が少なければ教育効果が上がるというようなものではないというふうに思っておりますし、これを今京丹後市に当てはめてみますと、18年度、来年度仮に実施されるとしましても、京丹後市内では該当するのが3校であります。しかし、この3校の学校がこの恩恵を受けて35人学級でやるのか、現在、認められているような複数の教員が1学級に入ってやる授業がいいのかということにおいては、いろいろ議論のあるところでありますけれども、京丹後市は、来年度はそういうことでありますが、高学年の学級減が出てまいりますので、京丹後市全体からしますと、教職員の配当の数というのは1ないし2ぐらいのプラスで終わるのではないかというふうに考えております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) もう少し突っ込んでお聞きしたいんですけれども、例えば、教室が足りないとか、教室が1クラスふえれば、当然、光熱水費ですとか、もろもろの経費がかかってくるわけですね。そういったものは、大体どれぐらいを見ておられますか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) お尋ねの件、一つ落としておりましたが、京丹後市としてそういうふうになった場合に、財政負担ということですけれども、給与の関係では全くありませんけれども、施設整備の関係で当然出てまいるというふうに思っております。もっと大きな流れで言いますと、今、学級定員を減らしていったり、いろんな授業の形態を認めてきているのは、いわゆる大都市の教室の余っている地域、学校を視野に入れた政策が多いわけであります。ですから、同じ学級数でありましても、ああいった制度が入ってまいりますと、京丹後市内でも教室が足りないということが実際に起きております。図工室を普通教室に使ったり、あるいは児童会で使っておった部屋を普通教室に転用したりしながら、そういった政策を取り入れているというのが実態でありますので、そういったあたりに目を向けて整備をしていくとなれば、かなりの財政負担が出てくるというふうに思っておりますが、私どもとしては、学校統合なども視野に入れながら考えていくと、それなりの途中の政策を考えていかんならんというのが現状の対策であります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、教育長の方から必ずしも人数が少ない方が教育効果があると思われないということが上げられましたが、確かに志木市あたりは25人程度学級というのをやっておるんですけれども、その中で教員のアンケート等を聞いてみますと、メリットはたくさんあると。ただ、デメリットもあると。少人数の中でやる体育ですとか、音楽等の授業が競争心がなくなるとか、効果的な学習ができないのではないかというような課題もございます。そうした中で、いわゆる京都式の少人数教育というのが実施されているわけですけれども、少人数授業ですとか、あと少人数学級、チームティーチングとかいうふうに実施されておるんですけれども、京都府の実態が、京丹後市にどの程度導入されているのか。チームティーチングは入ってますわね。それから、少人数授業は入ってますでしょうか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ちょっと数は今データを持っておりませんけれども、学校が一応選択できるような方式になっておりますので、チームティーチングといいまして、1学級に2人の教員が入って1人が一斉指導して、1人が机間巡視をしながら、一人一人の子供の状況を観察し、指導するという方法、これもやっておりますし、習熟度別に分けてやるというのもやっております。私どもとしては、前回もどこかで申し上げたと思いますけれども、今、学力の二極化が非常に激しくなっておりますので、むしろ習熟度別の方が実態に合っている学校が多いのではないかというふうに、今思っております。これも1学級の定員、実際の実在する数との関係がありますので、一概にどちらというわけにはいきませんけれども、そういったあたりを勘案しながら、学校側に選択をさせるというような方法で、国語なり、算数なりを、あるいは理科も含めて、そういったあたりの対応をしているというのが実情であります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 大体私が思っておる思いと、教育長の思いが一致しまして、非常に聞きづらい面がありまして、私も、その学校によって少人数授業にするのか、チームティーチングにするのか、その個々に応じて選択できるという方法はいいと思いますし、単純に学級を二つに分けて35人で一律15人、16人の学級に分けるのではなくて、習熟度に応じて、数学なら数学、理科なら理科をクラス分けすると。例えば、2クラスあるクラスを習熟度別に三つに分けて、1人教員をつけるという方が経済的にも非常にクラスを二つに分けて、定数内で1人入れるよりも安上がりといったらおかしいですけれども、できるのではないかと思っておりまして、この制度が、今は京都府の加配ということで、京都府頼りになっておるんですけれども、もう私は、はっきりこの制度は、学力低下に十分効果が出てくるのではないかと思っておりますので、ひとつ、これはまた市長にもお聞きしなければならないのですけれども、市の単費で、この制度ができないかどうか。非常に厳しい財政状況ではありますけれども、そのあたりをお尋ねしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 教育部局からよくお話も賜りながら、必要ならそういうことも前向きに検討していかないと思いますけれども、厳しい財政状況の中という背景も加えて、どうすべきかということを検討をしないといけない。教育部局の話をまずお伺いしたいというふうに思います。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 今、議員がおっしゃいました習熟度別の分け方ですけれども、単学級の場合は、単純に二つぐらいということになりますけれども、複数学級あるところですと、三つに分けてという方法もありますし、いろんな形で出てくるというふうに思っております。数につきましては、限りなく手を挙げたら全部できるかというとそうではありませんので、一定の枠の中でそういった選択をしていくということになるというふうにご理解をいただきたいというふうに思っておりますが、そうであるとすれば、普通教室を二つ使いながら、もう一つ特別教室なり、何かを転用するとか、併用するとかいうようなことで対応できるというようなことになるのではないか。これもどんどんそれが進んでいきますと、全く教室が足りないようなことも起きるかもわかりませんけれども、現在のところ、京丹後市内でどうにかこうにか、そういった転用やら併用をして賄えておるというのか実情であります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 市長の方からも非常に財政厳しい中でということでございましたが、私は、以前から申してますように、教育費の予算は総額総量制で、もう教育委員会にお任せしたらどうかということを提案させていただいております。今後も、ぜひこのことを検討していただいて、有効な予算の使い方をお願いしたいと思っております。  今、人数のこと、教育効果のことを質問したわけですけれども、次に、学校の統廃合のことについて質問いたします。現在、京丹後市に複式学級が幾つあるのか。また、その教育効果についてお尋ねしたいと思います。  教育長、お願いします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 現在、複式学級は野間と竹野小の2校でありまして、三津小学校も本年度から複式になるはずであったのが、転校生によって解消されておるというのが実情であります。これがどの辺まで続くのかということですけれども、もう二、三年先へ行きますと、もう一、二ふえてくる可能性があるというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、二つの学校と、それからもう一つ三津小も可能性があったということをお聞きしたわけですけれども、この複式学級における教育効果をどのように考えておられますか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ちょっと先ほどお答えしました野間と竹野小といいましたけれども、湊小が入ってますので、3校、現在複式に入っておるということであります。  複式で一番困りますのは、学年の違う子供が一緒におりまして、1人の先生が指導しますと、片方の学年の子供がややちょっと手をこまねくという場面が出てくるわけでありますので、慣れてしまえばということですけれども、慣れるまではなかなか大変だというふうに思っておりますので、京丹後市におきましてはお願いをして、そこへスクールサポーターを配置しておりまして、2人の教師が入っておるということでありますので、片方の学年の方にも目が届くような配慮をしていただいております。そういった中で、学力低下を来さないような対策ということをやっておりますが、一番困るのはやはりそれだというふうに思っております。だから、もっと年間を通していきますと、やや授業が遅れがちになってしまうという傾向がありますので、その辺もスクールサポーターを入れていただいておることによって、ある程度解消できるというふうに思っているところであります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) やはり複式学級は少なからず影響があるということで、今、お聞きしましたが、そこで、学校の統廃合について、市長にお尋ねしたいと思います。  行政のスリム化という観点からも、財政の厳しさからも、当然、この合併を機に避けては通れない問題かとは思いますけれども、ただ、私はお金がないから合併するんだ、統廃合するんだという考え方ではございません。その辺をご理解いただきたいと思いますけれども、そういった観点から、市長は、この小中学校の統廃合についてどのように考えておられるか。お聞きします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 小中学校の統廃合については、まさにこれは教育の入れ物ですので、教育とももちろん密接に絡むわけですね。まさに生徒の皆さんにとってみれば、移ったりとかいろいろ遠くに通わないといけないとか、いろんな問題も出てくるわけですので、教育自体と密接に絡んでくるというふうに思っております。そんな中で、当市にとって、あるいは当市に限らず、日本全体にとって教育というのは非常に大切な分野であります。したがって、私は、教育は教育として、純粋に学校統廃合どうあるべきだということを優先して考えないといけない。教育としてどうあるべきだと。複式学級にするのか、あるいはほかの大きいところ一つにするのかということについては、教育としてどうあるべきかという土俵の中で考えないといけないというふうに思っておりまして、そういう意味で、行革との関係でいうと、行革はどちらかというと、副次的な位置づけなのかなというふうに思っております。したがいまして、統廃合につきましては、教育の問題としてどう考えるのかというような検討の推移をまず見守るということだというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、市長の答弁を聞かれまして、教育長の方で統廃合のことについてどのように考えておられますか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 私は、やはり京丹後市の地域性というのはやっぱり十分配慮する必要があるというふうに思っております。500平方キロメートルの中にわずか6,200人ぐらいの児童生徒が散在をしているわけでありますから、これを数だけで統合していくというのは、通学圏の問題等を考えて、非常にいろんな問題を含んでおるというふうに思っておりますし、それぞれの地域性、地域力というものもあるというふうに思いますので、そういうものも配慮しなければならないというようなこともありますし、保育所、幼稚園等との関連もあるというふうに思っておりますし、そういった面を考えてみますと、一様に統廃合といいましても、やり方にいろんなことを配慮しなければならないということで、広範な議論をいただく必要がある。その中で大事なことは、子供を持っている親の意見と、そうでない方々の意見というのはなかなか一致しないというのが、どこの地域でも起こる統廃合の問題であります。その辺をどう整合させるのかというのが、基本的な部分だというふうに思っております。学校は、地域の文化の殿堂であるということを言いかければ、3人であっても5人であっても学校を残さないといけないという理屈になってしまいますので、そういう意見と、子供を持っている親が、本当に子供のために何がいいのかということを考えておる意見とをうまく整合させるというようなことの工夫が、やっぱり教育論で統合を考えていく一番基本ではないかなという理解をいたしております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、複式学級の問題点、また単純にそれだけではいかないと。地域のこと、保育所の関連、地域力、また、子供の親の意見を聞かなければできないんだという教育長の答弁でございましたけれども、私は、これはやる、やらないにかかわらず、もう検討に入るべきではないかと。やったらどうなるんだと。やらなければ、このままで行って果たしていいのかどうか。今聞きました問題点もございますし、その辺の動きを現在されておるのか。また、今後、されようとされているのか。そのあたりをお聞きいたします。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 現在、行財政改革の中で保育所問題が議論をされようとしているわけですけれども、私は、本来、この統廃合については教育委員会が決めるべきことではないと。設置者が市長でありますから、市長のまず判断で、市長が政治的にこれをどうしようかという態度を示される。それを受けて教育委員会がどういう方法で検討するのかということでありますので、市長が広範な視野で検討されて、方向を定められるということが先決だというふうに思っておりますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) それでは、改めて市長にお聞きします。先ほど市長は、教育委員会の考え方だという答弁をされました。今、教育長の方は、市としてどう考えるのだという大きな方向性が定まらないと、やはり教育委員会として動けないという答弁だったと思うんですけれども、そのあたりをお聞きかせ願います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 教育のありようについては、絶えず見直しが進められないといけないと。これは絶えず、常時の課題だというふうに思っております。その中で、当市の状況として、非常に広範囲の中に子供の数も散在していると。学校についても同様な状況になっているという状況を踏まえて、教育サイドでどういうふうにお考えになるのかということについては、これは絶えざる課題だというふうに思っておりまして、他方で、行革については、今、財政の健全化ということを大きな課題の一つとしながら、9月なり、あるいは一部12月にかかるものもあると思いますけれども、期限を区切って明確な財政の健全化という問題意識でやっております。  したがって、財政の健全化という問題、強い問題意識の中で教育を乗せて議論をするというのは、ちょっとなじまないのではないかなというふうには思っておりまして、ただ同時に、京丹後市のこういうような、一つになって、こういう申し上げたような状況があるわけで、そういった状況の中で教育についてどうするのかということについては、これは、必ずしも行革とは別に、常時検討がなされるべき課題なんだろうなというふうに思っておりまして、その成果を行革の方にもコピーして取り入れていくというような構図かなという感じはしてございますけれども、そんなふうに思っております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、市長と教育長の答弁をお聞きしまして、一致した考えはまだ固まってないということでよろしいでしょうかね。私は、もうこのことは、両方が責任をそちらだ、あちらだではなくて、検討委員会を立ち上げていただいて、その中で、やはり議論をしていただくという必要がもう来ておるのではないかなと。その検討委員会の中で、いや、当面このままでよろしいよという結論が出れば、それで構わないわけですけれども、やはりまだそこの議論まで行ってないということが合併して1年たって、まだそのままになっているということが非常に私は残念に思うわけでありまして、ぜひ、議論をまず、どうあるべきかということを始めていただきたいと思っております。  次に、税の徴収体制についてお尋ねいたします。現在、京丹後市は10億とも11億とも言われる税の滞納を抱えております。このことは、もう京丹後市の大きな課題となっているということは御承知のことと思いますが、担当部局も徴収体制を整えて徴収に当たっている、そのような声が私どもの方にも入ってきております。今までになかったことが起きておるということはお聞きしております。そうした中で、以前にも質問させていただいた入湯税の徴収についてお尋ねいたします。  16年度各旅館、民宿に調査に入ったというふうにお聞きしております。その調査の中身と、結果をお尋ねしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) ちょっとお許しをいただいて、冒頭、教育の部分なんですけれども、教育長とはよくこの問題についてもお話をさせていただいておりまして、少なくとも一致しているのは、行革の枠組みで教育を押し込んでそこで議論をするということは、少なくとも今の段階ではちょっとなじまないのではないかということでよくお話をさせていただいておりまして、したがって、じゃあ、どうするのかという点については、教育の中で、まずそういう状況を踏まえて検討すべきだということで、どのタイミングでどういうふうな形で検討をするのかという具体の話は、今は行革が先行しているので、そこまで詰めた議論はしておりませんけれども、きょうの議員のご指摘も踏まえて、また引き続き教育部局とはよく相談をしたいなというふうに思っております。  ご指摘の税の点につきましては、担当部長からお答えをします。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 今、池田議員が言われました調査の中身でございますけれども、16年につきましては、久美浜町の5業者についての調査を行ったということを聞いております。その中身につきましては、申告が出てきてますので、それに追随するような、それが確かな状況なのかどうか、人数的な部分の間違いがないか、その辺のところの調査を行ったというふうに聞いております。  以上です。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 聞くのを飛ばしておりました。まず前段として、京丹後市の旅館、民宿で温泉を引いているところは、すべて徴収はしていただいたおるということでよろしいですか。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 16年度の部分でございますけれども、1件だけ、これは17年の方で、16年度の過年度扱いとして処理をしております。金額的には、昨年16年が4,776万6,000円という形の中で、現年度分が4,735万4,000円。滞納分が41万2,000円ということで、前年度と比べまして269万円ほど、これは少なくなっておりますけれども、5月になってからの、先ほどの249万円ほどありますので、ほぼ同額かなというふうな思いはしております。ただ、全体で97の入湯税の特別徴収義務者がいわゆる温泉を利用しているということの中で、保健所から商工部の方に出ている人数での確認でございます。  以上でございます。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 久美浜町に入られたということで、この申告の中身を調べたということ。特に問題点はございませんでしたでしょうか。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 特にということは、私の方では聞いておりません。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) この中で、昼食の件も調査されましたでしょうか。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) そこのところまでは聞いておりません。ただ、調査に入ったということの中で、人数調査、その辺のことをやっていったということで聞いております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 京丹後市の宿泊人数、去年が47万人、先ほどの数字、4,700万円ですか、150円で割りますと、31万8,000人ほどになります。ただ、丹後の旅館、民宿すべて温泉を引いておりませんけれども、大きな旅館ですとか、通年で営業されているところ、ほとんどが引いておられる状況です。これで見ますと、31万8,000人という数字は7割いかない数字です。これは宿泊人数だけなんですね。これ、日帰りの温泉昼食というプランを、温泉はどんどんツアーを組んでやっております。何万人という客が冬は入ってきておるわけですね。そういう数字を加味しましても、少ないのではないかなという思いが私はしておるんですけれども、そのあたりは、部長、どう思いますか。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 全体の入り込み客という部分をつかむにはちょっとどうかなという思いはしておりますので、今、池田議員が言われましたようなその辺のところの若干の差は出ているだろうなというふうに思います。それと、31万8,000人ぐらいの、ことし、単純に割りました部分ですけれども、この辺から先ほど前年度の7割ぐらいだということですけれども、これは昨年の23号の、すべてがそれではないかもわかりませんけれども、その辺の影響も出ているかなというふうな思いではおります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 部長、ちょっと違うんですよ。宿泊者が16年度47万人おったと。ところが、税の徴収をやると31万8,000人ぐらいにしかならないと。宿泊人数の7割を切る分しか徴収してない。これには、日帰りのツアーも含まれてない数が47万人。だから、その辺の数字が、私は少ないのではないかという思いがしておるんですけれども、部長はどう思われるかということを聞いておるんです。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) おっしゃるとおりかもわかりませんので、正確な調査をそこまで入った状態の中で、質問調査権とかそういう部分の中でどうされておりますかということまでは、現状の中では聞いておりませんけれども、担当の方から行っておりますので、その辺の判断を見ますと、そういう部分もあるんじゃないかなというふうに思います。これは、今後のこととしても踏まえておきたいなというふうに思います。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 旅館、民宿に、私はもっともっと啓蒙活動をしていただきたいと。この税金は目的税なんですよと。京丹後市の環境について使わせていただくんだという、このPRが足りないのではないかなという思いがしております。もっともっとそういうあたりをPRしていただいて、理解を得ていただきたい。  それと、1点確認しますけれども、お昼に温泉に入られた分も入湯税はかかるわけですね。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 今言われましたとおり、その部分も入ってきます。先ほどの関係で、どういう方面に使っているかということもございましたけれども、実質的には目的税でございますので、その辺の状況は、今、どういう形で目的税として入湯税を還元するのがいいのか。これは、従前にもちょっと議会の方で問題もありましたし、商工部の方と今の関係の7割相当になっている、その辺のところの状況も踏まえながら、今後は、どういう方法で、的確に納めてもらうような方向、入り込み客の兼ね合い、その部分を正確な把握ができるのか。その辺も税、または商工の方との兼ね合わせも考えながら、還元も考えながら、今後は検討をしていきたいなというふうには思っております。  以上です。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、部長が昼に温泉だけ入るのも対象になるというふうにお聞かせいただいたんですけれども、各旅館、民宿に税務課から回っている通知、これを見ますと、一泊二食150円で1回として徴収してくださいという文書が回っているんです。私は現物を見てますので、その辺ちょっと確認いたします。 ○(田茂井議長) 総務部長。 ○(安田総務部長) 私の方からは池田議員が言われますように、入湯税の説明会もやってますし、個々の特別徴収義務者につきましては、入湯税の申告のこの辺のところを書きまして、特別徴収義務者へのお願いという中で、入湯税を課す人、課さない人、それから入湯税の税率、入湯税の1人1日についての150円、一泊二日を1日、二泊三日を2日として計算してくださいというような形で、今、ここへ手元に持っております申告用紙を毎月送らせていただく。そして、その申告によって、経過としては申告書と納付書を送りますので、その結果を、申告書をこっちへ送っていただく。それから、納付の方は金融機関なりに振り込んでいただくという形で確認を取って行うと。それで120円ということは、ここの中では今のところは出してませんので、1人1日150円という形で出しております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 年度当初に来る納税のお願いという文書、各事業者あてに送られてくるもの、そこには、一泊二日を1回150円として徴収してくださいという形でしかあらわれてきてない。これは間違いないです。ですから、私は、よその業者から「泊まりだけでいいのか」ということを聞かれて、私の認識は、「いやいや、昼間来ても温泉に入られたら、それは当然徴収しなければならない」という答えをしておって、間違っておったかなと思ってその文書を見ましたら、そういう一泊二日を1回として徴収してくださいという書き方をしている。これはまた後で確認していただきたい。非常に業者の方も混乱しておりまして、まして、昼に来たお客さんに、「あなた温泉入られましたか。」と聞くわけには、非常に失礼な話になりまして、非常に昼の分は徴収しにくい面があるわけですけれども、条例としてそうなっている以上は、そのあたりはやはり徹底していただきたいなと思っております。  次に、竹野川の環境についてお尋ねいたします。竹野川は、大宮町、峰山町、弥栄町、丹後町と四つの町をまたがっておる京丹後市の中心の河川でございます。以前は、京都府下でも一、二を争う非常に汚い川であるという言われておった時期もありますけれども、近年、下水道の整備により大分改善されてきたのではないかと思っております。このあたりの具体的な数値がもしもありましたら、お聞かせ願いたいと思います。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) ただいまの質問でございます。竹野川の水質ということでお聞きのことと思います。今現在、丹後町の荒木野橋付近を京都府の環境基準地点と定めて観測をしております。これは、京都府が観測しておるわけでございますけれども、結果は、京都府の環境白書によって発表されているところでございます。現状といたしましては、水質の変化、近年若干よくなっているように私は思っておるわけでございます。しかし、京都府ではおおむね横ばいという報告におさまっております。まず、水質汚濁を示す数値につきまして、BODという数値であらわすわけでございますけれども、微生物が水中の汚濁質を分解するのに必要とする酸素の量、この値が大きいほど水質汚濁が著しいと言えます。京都府が定めております河川の環境基準につきましては、竹野川はBOD数値3.0㎎/lということになっております。この数値で申し上げますと、平成15年度は2.0でございました。資料としてあります古い過去の数値と比較いたしますと、昭和56年4.9、平成元年1.7、平成10年3.0、平成14年2.5となっております。先ほど言いました平成15年は2.0まで数値が上がっております。この数値の変化から若干よくなっているのかなというふうに思っております。いずれにいたしましても、発生源別に見ますと、先ほど質問にもありましたように生活排水の寄与が全体の5割を占めているようでございます。したがいまして、今後、合併浄化槽であったり、生活雑排水をいかに食いとめるかが一番水環境の保全につながるものと思っております。  以上でございます。 ○(田茂井議長) 池田議員。
    ○17番(池田議員) やはり若干よくなっているということで、この竹野川は給水ですとか、丹後米の生産に非常に重要な役割を果たしている川でありまして、前々回ですか、私の質問で、市長は、観光の目玉として、竹野川の堤防に花か木を植えて、1年に一度ずっと咲くようなことをやってみたいという思いを答弁していただいたことがあるんですけれども、私は、これは、多分管理は京都府かなと思って、非常に難しいことではないかなと思ったんですけれども、市長がそういうふうに思いを言われたので、期待をしておったんですけれども、その後、どのようになっておるのか。まず、具体的なアクションを起こされたのかどうか。そのあたりをお聞きかせ願います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 竹野川の堤防沿いに花の咲く木などを植えてというお話をさせていただいていて、それで調査費も昨年の秋の段階で計上させていただいておりました。たまたまその調査費につきましては、台風関係の復旧の費用に充てざるを得なかったわけでありますけれども、調査費を計上する前後で、京都府にも当然相談をしておりまして、当時、京都府からもそれはいい話だというお話もいただきながら、京都府としても、例えばサイクリングロードみたいなものができないかというような思いの中で、竹野川自転車等の導入空間検討事業ということで、丹後土木事務所の方で昨年度調査を実施していただいております。昨年度の事業ですので、その事業に基づいて、見ておりませんけれども、大まかな青写真なんかは描いていただいているのではないかなというふうに思っておりますけれども、今後も、サイクリングロードとなれば京都府の事業でございますので、ただ他方、公共事業関係は災害復旧優先でお充てになるということで、直ちにそういったものに基づいてやれるほどのご余裕があるかどうかというのは疑問の部分もあるんですけれども、いずれにしても、今後、そういった構想もきちっと把持しながら、京都府ともよく相談をして、市民の皆さんからの声も聞かせていただきながら、進める方向を模索していきたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) そうでしたら、引き続き、やっていく方向でということであります。その竹野川なんですけれども、この23号の台風によりまして、土手・河川がハウスのビニールですとか、肥料の袋ですとか、スーパーの袋、発泡等が木に引っかかって非常に汚くなっていると。去年訪れた観光客の方からもそういうような苦情を私聞きましたし、また、市民の方も通勤で毎日通っておるけれども、一つも掃除がされない。一体いつまで放っておくのだという声が聞こえてきます。先ほども言いましたように、この河川の管理は京都府がやっておるということで、京丹後市は関係ないと言われればそれまでかもわからないんですけれども、このごみが海に流れていきまして、非常に漁業にも影響を与えておる。底引きの網にかかったり、また、草刈りを行った草が流れていき、それが腐って海底に沈殿して、岩場に張りついておると。そうすると、サザエ、アワビの生育が妨げられているという声が聞こえております。この状態を、京丹後市として何らかの処置をされるつもりがあるのかどうか、伺いたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 議員お話のとおり、河川の管理は京都府の方でしていただいておりまして、他方で、ご指摘のようなごみが両川沿いの堤防等に付着している状況というのはよく目にするわけでございますけれども、何とかしないといけない、あるいはしていただきたいという思いの中でおるわけですけれども、京都府の方でも苦慮されているというお話は聞いておりまして、府の事業としての河川環境整備事業の中で、草刈りなんかの業務については地元区の方に委託をしようと、市を通じてやらせていただいているということでございますけれども、市としては、こういった業務を通じてでも、地域の皆様のご協力を得ながらできないかなという思いもございますし、その他の方法もないかなということで、工夫もしていかないといけない、そんな模索をしないといけないなというふうには思っております。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) この23号の影響では、海岸のごみについては商工観光の方で予算を取られてやっておると。環境安全対策で道路については草刈りを土木の方でやっているということで、生活環境部長おられますけれども、予算がないと言われれば、もうそれまでになってしまうのですけれども、やはり私はこのことについても、ぜひ予算をつけていただいて、京都府と協議しながらやっていただきたい。もしもお金がないと言われるのであれば、何らかの形で、ボランティア等を募るなりしてやっていただけないものかと。市長は常々環境立市を目指すんだということを言われておりますけれども、このような機会にぜひそういうような取り組みをされまして、市民の手で環境問題を解決できる方法、模索も検討していただきたいと思いますけれども、私どもも竹野の橋の下流をやってみましたけれども、とてもとてもこれは個人の力でできるような状況ではなくて、やはり市なりが音頭を取っていただかないとできないことだと思っておりますけれども、そういう行動を起していただけるのかどうか。また、9月の一般質問で聞かせていただきますので、ぜひよろしくお願いいたします。  次に、行財政改革について質問いたします。大同議員も質問しましたけれども、組織改革について、市長は、チラシに入れられて、市民の意見を聞かれております。どのような意見があったのか、お聞かせ願えますでしょうか。 ○(田茂井議長) 企画政策部長。 ○(三浦企画政策部長) 市民からの意見としましては、確かな数字は覚えておりませんが、10件ほどご意見をちょうだいしたというふうに思っております。その中では、やはり行財政改革と、それから新しい組織をつくるというふうなことについての疑問点等が一番意見としては多かったかなというふうな思いでおります。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 市長も大同議員の質問の中で、人の縮小は大切なことであると。それから、組織のスリム化については、必要なところは、逆に重点強化をしていくんだという思いを言われました。私は、今回、市長が提案されようとしてました機構改革を見まして、もっと抜本的な改革が出てくるのかなと期待をしておったんですけれども、思ったよりもすぐ先を見たような改革ではなかったかなと。もっと将来を見据えた改革が必要ではないかと。そのことを私は期待しておったんですけれども、それとあわせて、そういう抜本的な組織改革をやるとなると、どうしても職員の削減計画が同時でないと、機構改革だけやっていって、では職員をどうするんだという問題もあわせてやらなければならないと。もうこの削減計画というのは、具体的に立てられようとしておるのかどうか。まず、その1点をお聞きします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) それは、立てていかないといけないというふうに思っておりまして、今検討している最中でございます。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今検討中ということで、それは市長の頭の中で検討中ですか。検討委員会か何かを立ててやられておるんですか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今、行革チームを中心に粗こなしをしていただいておりまして、これからは各論でそれぞれの、これは職員によるチームですけれども、各論の部会みたいなチームを設けて、それで各論について検討する中で、今後、本格的にしていかないといけないというふうに思っています。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) そうしましたら、私が期待しております抜本的な、もう全体を見通した10年、20年先を見越した組織改革、これはいつごろやられる予定にしておりますか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 抜本的な組織改革については、議員ご指摘のようなものとしてはまだ全然見込めない状況ではあるんですが、というのは、やっぱり組織の状況というのは、そのときどきの行政ニーズに応じて、あるいはそのときどきから見た将来の行政ニーズはこうなるんだということを見越しながら、それに応じた組織改革をしていく必要があるということかと思います。そういう意味で、詳細な設計となると、少なくとも今の段階ではまだ描きにくいのかなということで、今回、パブコメというか、市民の皆様、あるいは全員協議会でご説明させていただいたものは、私も新市の建設計画を引き継ぐという立場で当時おりましたので、おる中で、この1年間やってみて必要最小限これは直さないといけないところということでご提案させていただいたわけですけれども、そういう意味で、当面の行政ニーズを見越した形で、我々なりにご提案させていただいたということでございまして、そういう意味で、遠い将来の行政ニーズが見越せない中で、ちょっと描きにくいなあというふうには思っております。  同時に、ちょっと先取りするようで申しわけないのかもしれませんけれども、削減計画についても、5年先、10年先の削減の規模を描くんですけれども、通常、手法としてはその規模を減らすために、じゃ、どの分野のどの組織からどれだけ減らすのかということについては、その年々の状況の中で行政ニーズを検証しながらやっていくというのが具体的な手法かというふうに思われる中で、削減計画についても、将来、例えば10年後この規模だといったときに、じゃ、その規模について、ここの分野をこういうふうに減らすんだというところまではなかなか見通せないのかなというようなふうにも思っておりまして、そういう中で、削減計画も組織の改革も、今検討させていただいているということでございます。 ○(田茂井議長) 池田議員。 ○17番(池田議員) 今、市長は、なかなか見通せない中でやりにくいということでありましたけれども、私は、もうぜひこれは早急にやっていただいて、ときどきのニーズにこたえた課ですとか、係は必要かと思います。これは、いわゆる木で例えれば枝葉の部分になるかなと思っておりまして、中心になる柱を早急に検討していただいて、市長はなかなか立てにくいと言われますけれども、職員の削減計画にしても、計画ですので、これは、ときどきのニーズによりまして、ふえたり減ったりは必要かと思いますけれども、やはりこれは早急に計画をしていただいて、実施していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。  これで終わります。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、池田議員の質問を終結します。  ここで2時まで休憩いたします。                 午後 1時52分 休憩                 午後 2時00分 再開 ○(田茂井議長) 休憩を閉じ休憩前に引き続き会議を開きます。  先ほどの池田議員に質問に対する総務部長の答弁について、総務部長から発言の申し出がありますので、許可いたします。総務部長。 ○(安田総務部長) 先ほど池田議員にご答弁申し上げておったときに、大変間違いがありましたので、訂正をさせていただきます。  先ほどの入湯税の関係で、150円ということについての、昼間の食事のも入るというようなことでちょっとお答えしましたけれども、泊をしなければらないということでの一泊二日を1日という形で、二泊三日になれば300円という形で、泊がついて初めてということで取っております。その部分での訂正をさせていただきますので、ひとつよろしくお願いいたします。 ○(田茂井議長) 次に、順位5、川浪議員の発言を許可いたします。  川浪議員。 ○28番(川浪議員) 28番、川浪です。よろしくお願いいたします。通告に従いまして、私の一般質問をさせていただきます。  新市が誕生して1年3カ月、そして、初代市長として中山市長、あなたが就任してちょうどこの6月で丸1年が経過いたします。きょうまでの間、旧6町時代の積み残しの多くの課題、また、個々の行政システムや習慣の違い、そして、コミニュケーションの不足などから、住民に戸惑いも見られましたし、また、職員、そして、我々議員も同様のことが言える1年であったと思います。市長もこの1年、殺人的と言えば言葉はよくありませんが、分刻みの超過密スケジュールで、ほとんどといっていいほど、夜の会合、土曜日、日曜日なしといった、過言ではない行祭事等に出席され、市政の運営のため、フル活動、フル運転され、多種多様な住民の願いや要求、要望の実現に向けて、また、中央でこれまでに培われた豊富な経験と考え方をもとに、この京丹後市発展のために精力的に取り組んでこられました。ここに改めて敬意を表します。そして、市長、この1年、市長として6万5,000人のリーダーとして、先にも述べましたが、さまざまな会議、会合、また行祭事等に参加、出席されたわけですが、率直な感想といいましょうか、思いといいましょうか、そういった忌憚のない感じたところをお聞かせいただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 身に余るお言葉をいただきまして、大変ありがとうございます。本当に1年ちょっとがたつわけですけれども、この間、いろんなことがありました。今、私自身の問題もある中で、真摯に本当に受けとめないといけない問題でありますけれども、いろんなことがありました。私にとってみれば、29年ぶりのふるさとだったんで、そんな中でこの立場にさせていただいているということから、できるだけいろんなイベントとか行事とか、お集まりには出させていただいて、実際、住民、市民の皆様のお声をよく聞かせていただきたいというような思いの中で、自分なりに精力的に回らさせていただいておったような視点だと思います。  そんな中で、特にイベントにつきましては、旧町の各地、各地でさまざまなイベントが昔以上にいろいろなされておられて、京丹後市の産業を初めとして、さまざまな活性化が今まさに求められているわけでありますけれども、地域の活性化を支えている一つの大きな事柄として、各地のイベントがあるんだなという思いを、1年間やらせていただいて強くしているところでございまして、こういったイベントについては、やり方とかお金のかけ方というのはいろいろ課題があると思いますけれども、今後とも、大切にしながら、地域全体で育んでいくような環境づくりが大切だなというふうに感じております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 次に、イベント、行祭事についてお尋ねします。京丹後市の行財政改革推進委員会からも、イベント、行祭事等のすべての補助金の支出について、徹底的な見直しという答申がうわさで流れておりますが、財政の健全化のため、各種のイベント、行祭事等の今後の取り組みについてのお考え方をお聞かせいただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今後のありようにつきましては、今、行財政改革の取り組みの中で、一つの大きな柱に補助金がございますので、補助金の中にイベントの分野もございまして、そういった補助金とのかかわりで検討していかないといけないというふうに思っております。大きな方向としては、行革の委員会、あるいは本部で検討していただかないといけませんけれども、12月来申し上げておりますように、金額全体にはふたをある程度全体でしまして、その中で、旧町ごとにどういうようなイベントをどう、例えば旧町のイベントの中でスクラップアンドビルドをしながら、旧町の住民の皆さんの自主的な思いを優先して、イベントの必要な再編をしていただくというやり方が一番いいのかなというようなふうに思っておりますけれども、そういう思いを一つの軸にしながら、今後、いろいろな検討をさせていただきたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 今、本市のイベントを本部が実施していようが、各市民局がかかわっていようが、地域や団体が開催していようが、京丹後市のイベントしては同じことですが、実に多種多様なイベント、行祭事があります。村おこしや、あるいは地域の活性化に向けたもの、また地場産業や商工業の振興を狙いとしたもの、教育や文化、体育関係、そして、福祉や環境、健康といった実に多種多様な、大小さまざまな、たくさんの催し物があります。そこで、中でも「飛天」「100キロウルトラマラソン」、また「ドラゴンカヌー」は市の直営のイベントと聞いておりますが、今、多くのイベントを回られて、これが目玉のイベントだというようなイベントがございましたら、お答え願いたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今、議員が固有名詞をお出しになったイベントがございますけれども、それが直営なのかということ自体、まだ議論もしてませんで、そこは流動的なことがあると思いますけれども、ご言及されたようなイベントも大変大切なイベントだと思いますし、それぞれのイベントについて、個々には申し上げませんけれども、皆、それぞれの意義があって大切なことだなというふうに、そういう印象でおります。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) どうも勉強不足ですみませんでした。これだけの市の財政が逼迫している現在、また、今後もますます財政が硬直化してくると思います。市としての年次計画のもと、財政の健全化の推進が行われるわけですが、職員の人件費、施設等の物件費の見直し、抑制は当たり前のことですが、イベントなどの補助金も年次計画を立て、補助金団体にそれを示し、思い切った抑制を、あるいは少し乱暴な言い方かもしれませんが、補助金の終期、例えば、10年後には100万円になりますよというような、思い切った考え方を打ち出してもよいのではないでしょうか。とにかく過去の習慣、慣例、伝統にこだわらず、思い切った改革をやらないと、財政健全化はあり得ないという意見を申し上げまして、この質問を終わらせていただきます。  次に、少子化対策についてお伺いします。子供は国の宝物であり、また、この京丹後市においても宝物です。その子供たちが健康で伸びやかに育ってほしいと、それを支えるにふさわしい環境を整えるのは大人社会の責任であると思います。しかし、核家族化、少子化、地域社会の連帯感の希薄化、過剰な情報の氾濫など、子供たちを取り巻く環境は昔と違って大きく変化しています。かつて子供たちは、仲間と群れをなして遊び、楽しみ、体力をつくり、触れ合いを通じて異年齢間で機敏な人間関係を身につけました。しかし、現在はどうでしょう。これらの機能をなかば失って、テレビっ子、ゲームっ子といった孤独化し、家庭では1人か2人の子供らが過保護に育てられ、甘え、忍耐、我慢のできない子に成長し、学校では、いじめの問題の背景になっているのではないでしょうか。家庭や保育所は、基本的な生活習慣や人間関係を身につける教育の出発点であり、しつけを担う大事な場であると思います。しかし、近年、女性の社会進出で、仕事と育児の両立が難しいなどの理由で、結婚を遅らせたり、結婚そのものをあきらめたりする晩婚化、未婚化がふえて、結婚しても子供に費用などがかかるという理由で子供をつくらないなどが上げられております。このような少子化問題の現状について、市長のお考えをお聞かせください。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 子供の現状ということかと思いますけれども、本当に、少子化が進んでいると。若いご家庭自体ふえてない、あるいは減っているという中で、少子化が進んでいるというような状況だというふうに思っております。そんな中で、まず、少子化を脱するとまではいきませんけれども、京丹後市にたくさん若いご夫婦がいらっしゃるような状況をいかにつくり出すかということも大変重要だなというふうに思っておりますし、それによって町中に子供の声が賑わうような状況を、中期的にはもたらしていくような努力もしていかないといけないというふうに思っておりますし、そのためにも、産業はもちろんそうなんですけれども、今、少子化という状況を見据えて、いかに子育てをされる上でのご支援をさせていただくかということが、大変重要だなというふうに思っております。その上で、健康と福祉の審議会の方でも3月には答申をいただいて、市の子育て支援の計画も立てさせていただいておりますけれども、着実に環境整備をしていかないといけないなというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) これは、市長を含め大問題でございます。市長も早く結婚をされますよう願います。  6月2日の新聞報道で、厚生労働省の2004年6月1日の人口出生率が1.289と、過去最低を2年連続して記録し、ほかの先進国に比べ、最も低い水準となり、少子化に拍車をかけている傾向が明らかになっています。また都道府県別では、沖縄で1.72、宮崎で1.52、福島で1.51、ちなみに京都では1.14と低い出生率ですが、この京丹後市の出生率がわかればお教え願いたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 部長からお答えします。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 先ほど議員が言われましたように、国の合計特殊出生率は1.289、また京都府の出生率は1.14となっているところであります。合計特殊出生率は人口の少ない地域では、出現数の少なさに起因する影響を減少させ、安定性の高い指標を求めるため、5年間を標準化して5年に一度しか公表されていないため、直接的に全国や府と比較するような本市のデータが得られておりません。実際の出生数で見ますと、平成16年度京丹後市の出生数は481人でありました。15年度の523人に比べ42人の減少、5年前の平成12年度629人に対しては148人、16.8%の減少であり、急激な少子化と言わざるを得ない現状にあるところです。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) この京丹後市においても、やはり出生率の低下と少子化という問題が大きな問題になります。また、1歳児から5歳児までを預かる、保育を受け持つ保育所についてお伺いいたします。この京丹後市には、30カ所の保育所があり、近年につくられた保育所や築20年以上たっている保育所もあります。その施設や環境の格差は千差万別であり、児童の送り迎えのときの道路の狭いところや、また送っていって車をとめて入れようとする駐車場が狭いところなどがあります。また、中の施設にしても、トイレの件ですが、各家庭では、洋式の家庭や和式の家庭があり、洋式ではできない児童や和式ではできない児童がいると思いますが、各保育所のトイレの現状はどのようになっているのか、お聞かせ願いたいと思います。  また、まもなく梅雨に入ろうとしていますが、この時期が一番食中毒が多く発生するときでもありますが、各保育所では、調理室を持ち、調理師さんたちが同じメニューのもと、いろいろな工夫をこらして食中毒や事故が出ないよう、大変気を使い調理されております。この時期には、調理室の中の温度は常に40度以上の高温の中で仕事をなされておりますが、空調設備や冷暖房設備はどのような状況になっているのか。トイレの件と2点お聞きしたいと思います。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 今、ご質問の各保育所の状況でございますが、保育所施設につきましては、旧町時代の整備状況の違いのまま今日を迎えているという状況であります。トイレにいたしましても洋式があるところとないところという状況はあります。  また、調理室のクーラーにつきましても、網野、丹後はすべて設置されておりますが、久美浜では一部設置済、残りの町は設置をされていないという状況です。ご指摘のとおり、調理室は加熱調理のため、暑さが厳しく、職員の労働条件面だけでなく、児童の安全のためにもクーラー設置が必要と認識しておりますが、計画的に順次整備を進めていきたいと考えております。  なお、調理室の消毒等は定期的に実施しており、また、調理や食品の保管などについても、栄養士を中心に細かく現場指導を行って、万全の注意を払っているところでございますが、他の整備につきましても、緊急性のあるものから順次検討を進めてまいりたいと思っております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 調理室の件ですけれども、先ほど経済的な面があって冷房設備がなかなかできないとかいうご答弁がありましたけれども、こんなことを言っている問題ではない、食中毒が出てからでは遅いと思いますので、即、冷房設備はつけていただきたいと思います。  京丹後市は、大変広大な面積で、多くの町や地域があり、30カ所の保育所が適切であるかどうかはわかりませんが、また、児童数などの関係もあると思いますが、今後、保育所の統合についてのお考えをお聞かせください。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 保育所の統合の問題につきましては、まず、健康と福祉の審議会の方でこの3月に答申をいただきまして、その中で、平成21年度をめどに、現在、30保育所あるのを28にしていこうということで、そういうご提案をいただいているところでございまして、引き続き、詳細につきましては、審議会での検討を進めてまいりたいなというふうに思っております。  なお、同答申の中で、民間との連携についても検討をというふうにされておりまして、今後、保育所の組織のあり方についても、一定、さまざまな観点から検討も必要かなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 28に統合すると、今市長が言われましたけれども、あと2カ所ですか、3カ所ですか、その統合するところがわかったら、ちょっとお聞きしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 30から28につきましては、念頭にあるのは、旧町時代に統合をご検討されていたものをそこに入れられたというふうに伺っておりまして、それは大宮の3保育所について念頭に置いて、そういう数字になっているというふうに伺っております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 次に、障害児保育についてお伺いいたします。発達障害や不登校などの心の病んだ子供の問題がクローズアップされて久しくなりましたが、症状の改善や自立に向け、早期発見で対話能力が高まるなど症状を軽くでき、心身症や不登校の二次被害の抑制に役立ちます。このため、早期発見が大事だと思いますが、発達障害児や、加配・手帳交付の幼児の把握はできているかどうか。また、保護者の理解を得て保育していると思いますが、どのような保育をされているのか、お聞かせ願います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 部長からお答えします。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 障害を持つ児童の保育につきましては、その障害の程度に応じて加配保育士を配置し、万全を期しているところであります。特別児童扶養手当の支給対象となる身体や精神に中程度以上の障害のある児童につきましては、児童1人に1人の保育士を配置しております。それ以下の比較的軽度の障害の児童につきましては、児童4人に1人の保育士を配置することを基準としております。  身体障害者手帳、またその他の手帳に関してですが、児童に交付されているのかというようなご質問がございましたが、現状は小学校就学前の乳幼児については、申請をされていない方が多い状況にあります。しかし、手帳を交付されていない場合でありましても、児童相談所の発達相談での判断、また診断書によって、児童扶養手当の受給の対象となり、保育所では加配保育士を配置した保育を行っているところであります。  また、発達障害児等の児童の把握につきましては、保育士が幼児、乳児のときからかかわっておりまして、もちろん保護者等の理解を得た段階から、気になる子供につきましては、保護者の理解を求め、そして、関係機関等への紹介をさせていただいたり、その後につきましても、保護者と関係機関等で相談しながら、子供の発育への支援をさせていただいているところです。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 少子化の大きな問題は、子育てにかかる費用が多額で、2人以上生まない理由の第一が、経済的負担が重い、が挙げられています。保育料が高く、保育所にやれないという家庭もあると聞きますし、保育所に行かせてもパートしか仕事がなく、2人も保育所に行かせていたら、自分の給料のほとんどを持っていかなければならないというのが実態ではないでしょうか。今、保育料の算出基準はどのようになっているのか。また、最も高い金額と低い金額、また、平均保育料がわかれば教えていただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 保育料の算出基準は、後ほど部長の方からお答えをさせていただきますけれども、保育料のまず水準について、私からぜひちょっと申し上げておきたいのですけれども、保育料が高いというご指摘自体、なお、謙虚に受けとめて、真剣な模索をしていかないといけないと思っておりますけれども、念のため、合併前の旧町保育料との比較の資料がございますので、それをぜひ申し上げたいと思うのですけれども、平均保育料、これにつきましては、すべての町の平均保育料は、合併前より今の方が低くなっております。そういう現状にあるということでございまして、全体でも、ちょっと個別の数字に及びますけれども、平成14年度の6町の平均保育料、これは月額2万6,900円であったのが、16年度実績では、2万4,040円、17年度当初では2万3,635円という状況になっておりまして、合併前と比べて、よく保育料の話は聞くんですけれども、すべての町において平均をすると低くなっているということで、お含みいただければと思いますけれども、ただ、なおそれは高いというお声は謙虚に受けとめて、どういうことができるかということは検討していかないといけないというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 保育料の算出基準でございますが、保育料は、児童の属する世帯の前年度分所得税により算定をしておりますが、基本的には、児童の父母を対象として、祖父母まで算定に含めることはしておりません。しかし、父母や対象児童が祖父母の税法上の扶養控除の対象となっている場合など、祖父母が生計の主宰者であると認められる場合は、祖父母のいずれかの所得税も算定基礎に含める対応としております。基準額表がございまして、13階層に分かれております。最低は、生活保護法による被保護世帯ということで、保育料はいただいておりません。最高が、3歳未満児の場合が5万8,000円。3歳以上児の場合が3万5,000円ということになっております。  以上です。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) そしたら、2世帯家族の場合は、父と母だけの所得の割で算出しているということでしょうか。おじいさんやおばあさんの所得は入っていないということですね。
    ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) はい。祖父母が子供を扶養家族に入れている場合は祖父母の所得も含めさせていただくということです。父母が扶養している場合は、父母のみの所得により算出をさせていただいております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) わかりました。少子化は、将来の我が国の社会構造に大きな変動をもたらすことになり、農漁業者、商業者の後継者が絶え、活力を失って寂れ、若手労働者の不足が目立って産業全体の生産性が落ち込み、企業においても、事業活動に影響を多く与えていきます。少子化が事業に与える影響は、労働力の確保困難、消費減少による国内需要の縮小、年金保険料の高負担などが上げられ、労働力の不足は外国人労働者の受け入れが増加し、犯罪もふえてくると思われます。ただ、影響の及ぶ時期につきましては、6年から10年後と見ている企業が多く、少子化対策を自社で取り組むという声も聞かれて、企業内託児所が考えられています。その中で、企業が保育業と申しましょうか、自社以外の児童も受け入れた企業内保育所を、市長はどのように思われますか。お考えをお聞かせください。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 多様な保育需要の高まりの中で、企業内保育の動きが出てきているということについては大変喜ばしいことだなと思っておりまして、当市でも、弥栄病院の中の保育所を除いて3企業で実施されておりまして、児童数40名、保育士10名という状況にございます。また、年度内にさらに1企業が開設されるということも伺っておりまして、保育需要の高まりの中で、さまざまなことが出てくるというのはすばらしいなと思っておりますし、いろんな支援策についても、どんなことができるのか、要望があればということですけれども、検討はしないといけないなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 川浪議員。 ○28番(川浪議員) 少子化は企業にとっても、国や地方としても、我が京丹後市にとっても大変重要な問題であり、昨年1年間で生れた赤ちゃんは、約111万1,000人で最も少なく、出生数から死亡数を引いた自然増加数は、約8万2,000人と、初めて10万人を下回ったことを厚生労働省が発表し、ここ数年で、自然増加数が逆転し、総人口の減少時代に入っていきます。今、企業と行政が一緒になって、この問題に取り組んでいかなければなりません。この前の日経新聞のメッセージの一部に載っていたことですが、ちょっとこれを読ませていただきます。「地域が政策を争う時代に来た。首長がリーダーシップを発揮して子育て支援を磨けば、若い世代は敏感に反応し、答えは町や市の人口という形で返ってくる。」ということが載っていました。僕は、このことは大変感激しましたけれども、このような市長のリーダーシップのとり方で、少子化は防げると思います。きめ細かな子育て支援で、出生率が上昇し、注目を集めている町もあり、積極的な企業誘致で働く場所の確保や、女性が子育てをしながら働ける場の創出に力を注いでいる。また、学童保育や、今回条例案が提出されている放課後児童クラブなどの充実が必要ではないかと切に思います。  これで、私の一般質問を終わります。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、川浪議員の質問を終結します。  次に、順位6、吉浪議員の発言を許可いたします。  吉浪議員。 ○27番(吉浪議員) 27番、吉浪でございます。丹政会の最後でございます。時間がたくさん余っておりますので、この時間を最大限いただきまして、なるべく早く終わりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  今回、三つの質問をさせていただきます。まず初めは、昨年の秋、甚大なる被害をもたらしました台風23号によります森林災害の復旧についてでございます。台風23号による被害は、家屋を初め道路、河川、農業施設、水産施設及び船舶、各方面にわたる分野に広がりました。しかしながら、皆さんの頑張りで、家屋についても修復され、また、農業用パイプハウス等も、ボランティアの方々のお力をお借りする中で、次々と修復をされていきました。道路についても、行政の手による修復と、地域の皆さんのお力による修復が少しずつでも行われており、災害の中でも、ほとんどが復旧に向けて近づいたものや、まだまだの災害箇所やありますが、しかしながら、この森林災害につきましては、大半が手つかずのままといっては叱られますが、そういったふうに見えます。  昨年の23号台風で倒木したままで、まだ根がくっついたままで、冬が来まして春が来ました。春が過ぎて夏が来ました。倒れたままで、新しい新芽を出しております。完全に折れたわけではなく、根が切れたわけでもなく、やはりまだ根がついておりますので、新芽を出したのでしょう。倒れたままで、早く起してくれといわんばかりに新芽を出しております。私が見る中で、ほとんどが20年から30年経過したようなスギやヒノキが多いように思われます。二、三十年前に人の手によって植林され、大変な労力管理によってやっとの思いでここまで成長した木が、台風23号によって本数がわからないほどこの京丹後市でも倒木をしてしまったのでございます。二、三十年と口では簡単に言いますけれども、この長きにわたる管理、植林してからは、毎年下刈りを10年近くはしなければならないでしょうし、やっと手が離せるようになったら、やはり枝打ち、間伐をしなければなりません。もう少しで用材として使えると、そしてまた一家の財産として残せる、また、最近では大変価値も落ちましたが、お金にも変えられるということで、皆さん楽しみにしておりましたが、倒木をしてしまったと。このヒノキ、スギにつきましては、農業用、または土木関係の杭にはちょっと太すぎると。それなら、建築用の柱にとしますと、またこの柱には細すぎるといった中途半端なものが多く、管理されている人たちも手が出しにくいと、どういったことに使っていいのかわからないと。そしてまた、この倒木材を利用するにも、中途半端なものが多いために、活用する幅がかなり狭まるということがありまして、どうしても所有者の方々が山に入りにくいということになるわけでございます。それと、立木を伐採するのとは違いまして、倒木を切るということは、大変技術的にも難しく、当然、やはり木と木がこぜたりしておりますので、弓になっておりますので、大変危険性があるということで、だれでもかれでもチェーンソーを持って入れるというわけではありません。  この17年度予算の中にも、森林災害復旧事業としまして243万円の予算が計上されております。その中には、倒木した木をもう一度起して再生させるとか、それと、その木をまた除去して植林をするとか、そういった復旧事業になっておるように思います。その目的、趣旨としまして、被害を受けた森林再生をするために、引き起しなんかは個人でできますが、そういったかなり大きな倒木材を個人的に除去するということは無理があるということでございまして、どうしても行政の力をお借りしなければならないとか、そういったまたアドバイスを受けなければいけないとか、そういったことがあるわけでございまして、これも、市だけではなく、やはり森林組合、その他の関係のところともまた相談もしなければならないわけではございますけれども、やはり災害復旧事業を17年から4年間で取り組むとか、それから、今度災害復旧助成金にも、17年度から3年間で取り組むとかいうことになっておりますけれども、やはり1年でも早くそういったことに取り組んでいただきまして、そして、個人のものだから個人でしなさいということもなかなか言えないところもあると思いますし、それと、それでは倒木をどういうふうにするのだということにも、またいろいろと問題も出てきまして、杭にも使えない、太すぎる、柱にもちょっと細すぎる。では何かとなりますと、単純な考えではございますが、今現在、京都府も行っております緑の公共事業、要するに、今京都府ではそういった小規模的なダムとかそういったことに使われてきておりますが、それだけではなしに、この台風21号からですが、23号、それと台風の被害以外にでも、こういった倒木を使った災害復旧ができると思います。  最近は、ほとんどコンクリート、ブロックによる復旧事業が多いんですけれども、昔から見ますと、生の木を使った工法というのがかなり残っておりまして、先ほども竹野川の一般質問をされた方がありますが、今、竹野川のあの横にでも、水の中に入っている杭はまだ残っています。そのまままだ、もう多分、70年、80年前のあれは工法ですけれども、まだ生々とした杭が残っているという関係から、やはり土の中に入っている木はいつまででも持つ。水の中に入っているああいった材木は、いつまででも腐らずに持つということから、やはりああいった倒木を活用するということも考えてみてはどうかと思いますが、それに関しまして、お尋ねをしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 議員ご指摘のように、この間の台風23号によって、森林で大変な倒木の被害が生じておりまして、京都府の振興局のまとめによりますと、100ヘクタールを超えて、被害額は3億5,000万円に上るような額となっているということで、大変な状況になっております。このことは、国土保全とか、自然環境の保全、特に、このまま放っておいたら、また大雨、台風が来たときに二次災害を引き起しかねないというような危険な状況にもあるかと思っておりまして、対策が急がれているということだと思っています。このため、これは国や府も真剣になってお考えになっておられて、その国や府の制度を活用して、市もこれに乗らせていただく形で、被害木の整理とか、倒木起し、跡地造林などを行うために、これは被害の状況は、連続して大規模な状況になっているものと、点在しているものとあるわけですけれども、小規模で点在しているものについてもどうするのかという課題は残るわけですけれども、100ヘクタール以上のもののうち43ヘクタールにつきましては、本年度から20年度の間に、総事業費1億2,000万円程度の予定で、そういった整理、倒木起しをやっていく予定としております。  そんな中で、議員ご指摘の倒木の活用方法でございますけれども、これについては、一般的にねじれや亀裂が生じていて、なかなか使いにくい、あるいは台風以来、木材価格全体が下がっているという中で、被害木を活用してやると余計、益が出るかどうかというところで、なかなかより難しい状況になってきているということでございまして、チップとか、プランターとか漁礁とか、合板なんかに活用していくということも考えられるわけですけれども、一般的に採算性がいかんせんちょっと難しくて、小規模なものにならざるを得ないような状況であるというふうに伺っておりますけれども、いずれにしても、京都府におかれまして、活用方法を、現在、鋭意ご検討されているということでございますので、よく京都府の方と相談をさせていただきながら、市の方も対応を進めていきたいというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 吉浪議員。 ○27番(吉浪議員) ありがとうございます。私も、たまに手がすいたときには、この縦貫林道とかいろいろと林道を歩いてみまして、ただ横着者ですので、歩いてまではなかなか見には入っておりませんけれども、車で入れる林道から見たぐらいでも、かなりのそういった倒木が見られるわけでございます。私も農家の子供ですので、この植林に関しましては、小さいころから父親に連れて行かれてよく知っているのですが、やはり小さいときから、3年間は苗をつくって、3年生苗を背板といいまして、背中に負うもので山に上がり、そして、唐ぐわというくわで植えていく重労働でありまして、そうした中、先ほども言いましたけれども、10年間ぐらいは下刈りしてやらんなんし、どうしても雪の重みで倒れます。それを毎年春になったら、雪起こしをしなければならない。下刈りしなければならない。そういうことで、やはり自分のとこの財産を守るというのが一つと、やっぱり緑化運動ということがまずありまして、地球を守る、温暖化のこともありましょうし、そういったことで、昔からそういう親から子へと受け継がれてきたようなことでございます。  そういったことで、今、市長からもそういったいろんな活用方法も今後検討していきたいということでありますので、また環境面ということもあると思います。国道9号線を走ってみましても、京丹後市だけの災害ではなく、やはり兵庫県の方でもかなりの災害を受けておられますし、ただ、これはよそも同じそういった心配事、苦労を抱えておられます。こういう中で、先ほど前向きなご返答をいただきましたので、これにつきましてはこれで、一つ目の質問は終わらせていただきます。  二つ目の質問に入らせいただきます。二つ目の質問は、河川の種苗放流事業と、渓流の環境整備についてということでございます。京丹後市で、唯一の渓流河川といいますのは、野間川、宇川でございます。6月に入りますと、全国各地で渓流におけるアユのとも釣りが解禁されます。早いところでは6月に入りますと、早々に解禁されます。京丹後市でも、宇川の解禁が6月26日、野間川の解禁が7月3日と決まりました。解禁日の前日、午後からは釣り場所の選定に、丹後地方の地元の方々、釣り人を初め、他府県から大勢の人たちで賑わい、前日の夜には、河原で野宿をして、そして夜が明けるのを待つような人も少なくありません。夜が明けますと、一斉に竿が並び、おとりアユによるとも釣りが始まり、初夏の風物詩とも言える光景が、山々の新緑に覆われた渓流の中でのんびりと皆さん満喫されます。野間漁協では、それと同時にそばまつりも催され、来客を歓迎しくださいます。他府県から来られたお客さんも、「ここのアユはいいアユですな」と誉めてくださいます。  京丹後市の近くでも渓流ができる河川は、由良川や京北町の美山川、保津川、大屋川、出石川、香住の矢田川が代表的な川ですが、この野間川、宇川につきましては、民家も少なく、生活排水が少ない上に、河川の石が多く、アユの餌となる良質の水苔が石につき、自慢のアユが生産されます。そして、皆さんに重宝がられます。それが、最近になって様子が変わってきたのです。放流されたアユが減ってしまうという現象があらわれ出しまして、釣り人にとっては解禁日に釣果ゼロという人が出始めたのです。昔から、野間とか宇川ではこういったアユ釣りが行われてきたわけですが、昔は同じところでじっとしていても、1日に20や30のアユが釣れたわけですが、橋の上から見ましても、アユが水苔をはんでいるのが見えなくなったというように、この状態が変わってきたわけでございます。京丹後市としましても、この放流事業にざっと160万円の事業費が組まれております。これはアユだけではなしに、マスとかウナギ、フナも入っておりますが、だけど、補助している関係から、やはりどういうことなんだろうということも、研究もしてみる必要があるのではないかと思います。  現在のところ、原因ははっきりしていないんですが、考えられるのは、全国的に冷水病が広がっておりまして、小さな稚魚を放しますので、その小さな稚魚を放した場合に、放流後に死んでしまうので、もう少し大きいめの稚魚を放流するんだという方法で、そうなりますと、当然、これが目方で放流されますので、やはり匹数が昔の半分ぐらいになるということを漁協の役員さんも言っておられるわけです。それと、今のアユは、昔のアユと違って、闘争心がない。いわゆる自分の縄張りを持たないアユがふえてきたとも言える。だから、川の中にアユはいるんだけれども、闘争心がないので、けんかをしないので、縄張り争いをしないので、とも釣りにならないといった、そういった見方もあります。しかし、遠く他府県から時間をかけて解禁を楽しみにして来られたお客さんにすれば、漁協の役員さんに対して、「本当に放流したんですか」とか、「だましなったなあ」とか、「もう来年は来んわ」とかいった捨てゼリフを残して帰られるお客さんもかなりおられるという意見でした。  そうかといって、漁協さんの方で、赤字を出してまで稚魚を多く放流できないし、年々お客さんも減って、赤字覚悟でやらんとできないと。それで、私もお邪魔したときに、「議員さん、何とかならんだろうかな」と言われましたけど、私も何ともよう言いませんでしたけれども、この渓流は一つの河川からできておりまして、この上流は野間川、下流が宇川となっております。宇川には日本海から天然のアユが遡上します。ですから、宇川には天然アユと放流アユとが同居しております。宇川は天然アユが遡上する全国の百名川に選ばれた河川でございます。現在、上宇川漁協として、皆さん頑張っておられます。それから、丹後町鞍内から上流へ向かいますと、小脇の発電所があります。発電所のダムからは天然アユは遡上しませんので、上流の野間川には放流アユだけとなります。  その野間川には、野間漁協がありまして、現在、105名の組合員さんによって運営をされており、河川の草刈り、漁場の環境整備等、河川の美化に努めていただいております。毎年総会もされ、前年度の事業報告や、新年度の努力目標を掲げられております。ここに本年の総会の資料もお借りをしてきまして、この漁場の環境ということで、河川の美化実施、漁場環境整備に努めるとともに、河川を覆う支障木の撤去、河川の美化に努めると。本年度の重点目標ということで、新しい野間川の特性を十分生かし、増殖に努めるとともに、漁場管理と組合員の財務の健全化を図ると、こういった皆さんが力を出し合いながら、そういった漁協の活動運営に頑張っておられます。  これに、上宇川漁協、野間漁協の組合員の手による河川の環境整備、それから渓流釣りにおける地域活性化の、またこれが村おこしでもあると言っておられます。皆さんが協力をして、昔からの地域を守る地域のやり方で頑張っていただいております。6町合併までは、野間川は弥栄町で、宇川は丹後町で京都府と一体となって応援をしていただいておりましたが、現在は、京丹後市の中で、唯一カジカの声が鳴く、カジカとはきれいな川にだけしか住まないカエルのことでございますが、カジカの声が聞ける渓流河川として大切にしていかなければならないと思っておりますし、皆さんに楽しんでいただくため、種苗放流事業における補助も少しでも上向き、また指導の方もお願いし、観光の面から見ましても、また、子供たちに本当の自然を残してあげるためにも、京丹後市から渓流における夢が消えることのないようにしたいと思っておりますが、いかがお考えか、お尋ねをいたします。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 宇川、また野間川につきましては、議員ご指摘のとおり本当に治水、利水のほか、親水の役割も大きく果たしていただいていて、全国的にも百選ということで、天然アユの遡上をする川として、地域住民の暮らし、我々、あるいは域内外の方々との関係でも深いかかわりを持っております。今、お話にあった二つの漁協を中心にいろいろ稚魚の放流等もしていただいておりますけれども、そういった稚魚、種苗の放流事業、あるいは内水面のクリーンアップ事業に補助金を出させていただいておりまして、こういったことについても引き続き漁協の皆様、あるいはいろんな地域の皆さんのお声を聞かせていただきながら、どんな対応ができるのか、いろいろ検討させていただかないといけないなと思っております。 ○(田茂井議長) 吉浪議員。 ○27番(吉浪議員) ありがとうございます。それと、先ほどの森林被害でも言いました台風23号によります被害、災害で、私もこの間、ずっと宇川、野間川を見せていただきましたが、かなり環境が悪くなっておるようなことで、ことしは大変遡上のアユが多いそうですけれども、アユがつきたい石が流されてしまったり、それから、遠下の上に行きますと、ちょっと急カーブがありますが、そこのテトラポットが100メートルぐらい流されて川の中に点々としているような、テトラポットが流れるということは、かなりの水の勢いだったと思うんですが、そういった環境も大変悪くなっております。だけど、地域の皆さんはやはりこの渓流釣りというものをなくしてはいけないということで、皆さん頑張っておられまして、この間も丹後町では岡田組合長さん、それから野間漁協では役員さんにちょっとお邪魔しまして、いろいろと伺ったようなことでございますので、今後ともまた市としましても、こういったできる限りの応援をしていただきたいと思います。お願いをしまして、この質問を時間がありませんので終わらせていただきまして、最後に、三つ目の質問に入らせていただきます。  最後の質問は、斎場建設についてでございますが、だれもが一度だけお世話になる施設。これは二度お世話になった人はまずないと思うんですが、この17年度予算の中にも、斎場建設推進事業としまして、新規で、少しの予算ではありますが、計上されております。皆さんも御承知のように市内にあります網野火葬場、竹野川斎場、久美浜火葬場、3施設の老朽化に伴いまして、だんだんと施設の傷みが増してきているのが現状でございます。この問題は、合併前から既に持ち上がっておりまして、峰山としましても、勝手に今度はどこがいいかなとかいろいろと話しておったこともありますが、それはそれで置いておきまして、この京丹後市となって、早急にまた考えていかなければならない問題の一つではあろうかと思っております。現在の3施設について、いつごろ建設されたものなのか。また、耐震性、耐火力性は大丈夫なのか。それに環境面と衛生面について、今の段階で問題はないのか、お尋ねしたいと思います。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 吉浪議員の質問にお答えさせていただきます。  今ありましたように、だれもが一度はお世話にならなければならない施設ということで、我々も一生懸命守っております施設でございます。3施設ございます。いずれの施設も35年を経過した本当に老朽化施設でございます。施設ごとに説明させていただきますと、竹野川斎場、弥栄町の吉沢にございます。昭和45年建築で、炉数が3炉でございます。16年度実績では、435体稼働しております。網野火葬場におきましては、網野町網野に昭和40年建設されております。ここは火葬炉は2炉でございます。185体火葬を行っております。久美浜火葬場につきましては、久美浜町にありまして昭和35年という大変古くから開設されております。ここでは152体火葬を行っております。  こういう状況の中にございまして、我々生活環境部の方で管理させていただいておりますけれども、その都度修繕等は行っております。しかし、大変古い施設でございまして、環境面でどうかと言われますと、このごみと違いまして、そういう意味での特別な基準はないんですけれども、当然、いかに維持をして、最後まできちっと処理ができるかという議論だけを投じております。また、地域につきましても、そういう意味での環境問題等は起こっておりませんので、特段問題はないと思っておりますけれども、今現在、このように35年たっているすべての施設でございますので、十分に今後の計画を立てていきたいと思っております。 ○(田茂井議長) 吉浪議員。 ○27番(吉浪議員) 3施設がもうある程度の、ある程度というよりも過ぎた年数に至っているということでございますね。今度、京丹後市としまして建設をするとなれば、京丹後市の面積、人口にあわせて考えていかなければならないと思うんですけれども、それにはまた厚生省からの指示があるやもしれませんけれども、この京丹後市の場合、ある程度わかっておるというか、計画されておるのであれば、ちょっとお聞かせをしていただきたいんですけれども、やはり面積、人口から考えますと、やっぱり何箇所ぐらいが必要なのか。大きさはどうなのかなど、お答えができれば、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 施設の規模等につきましては、ただいま17年度予算は34万9,000円という少ない予算でございますけれども、この予算の中で、今後のあり方について検討を進めていく予算としております。今まででしたら、区長さん等にすぐにお願いしながら形を決めていくわけでございますけれども、今回、我々は、民間のノウハウと企画力を生かした公共施設の整備、また民間施設を活用した施設整備の取り組みが、公共サービスの新たな提供の方法として、言葉で言いますと、PFIという制度がございます。民間資金等の活用による公共事業の整備等の促進の法律でございますけれども、このような情報もいただいておりまして、このようなシステムを使いながら、建設できるかどうかというのも視野に入れて検討していくつもりでございまして、今、その人選につきまして体制を進めておるところでございます。またそれができましたならば、今ご質問にありましたように施設の大きさ等の検討に入らなければならないと思っています。今現在は、当然、施設の計画の策定の準備でございますけれども、例えば、先例といいますか、先進事例を参考に、ここで報告させていただきますけれども、近隣の福知山市、平成8年に開業しております。ちなみに対象人口、18年1月に合併予定となっておりますけれども、三和町、夜久野町、大江町の3町も含む8万3,500人という人口規模を予定した施設のようでございます。これにつきましては、火葬炉5基、年間の処理数を896体という設定でしておるようでございます。当然1施設でございます。長田野にあるようでございますけれども、この部分と京丹後市をとらえますと、人口6万5,000人程度の京丹後市でございます。現在7炉がございます。こういう近隣の先進事例と比べますと、おのずと今後の計画の中にはわかってくるのではないかと思っておりますけれども、現在、今の時点では、1施設か2施設かという議論までは至っておりません。  以上でございます。 ○(田茂井議長) 吉浪議員。 ○27番(吉浪議員) ありがとうございます。当然、30年前、40年前のことを考えますと、今の施設となりますと、確かに近代的で衛生的で効率的な斎場となるだろうと思います。こういったことで、その先進地の事例もよく勉強していただく中で、やはり京丹後市にも、また近々新しい斎場が誕生しますことをお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、吉浪議員の質問を終結します。  ここで午後3時20分まで休憩いたします。                 午後 3時08分 休憩                 午後 3時20分 再開 ○(田茂井議長) 休憩を閉じ休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、順位7、池部議員の発言を許可いたします。  池部議員。 ○23番(池部議員) 23番、池部でございます。通告を二つほどさせていただきましたけれども、2番目の高額医療につきましては、ちょっとまた次の9月議会で申し述べたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  きょう、石河議員を代表としまして、市長へのいろいろな質疑がありまして、お答えはもう十分されたというような感じで、それ以上のお答えはないような感じでございますけれども、視点を変えまして、私どももいろんな意味で深くかかわってきましたし、その意味で、私ども会派の考え方を述べさせていただきまして、できましたら、また新たなお答えをいただけたらと思いますので、そういう点で、もし、重なるようなことがございましたら、また改めてご配慮願いたいと思っております。よろしくお願いします。  6月2日、6月定例議会の初日でございましたけれども、市政への信頼回復を求める決議に賛成をいたしまして、会派として賛成をいたしました理由を述べさせてもらいました。具体的な見解というものは、考え方というのは、現在も私ども同じでございます。変わるものではございませんけれども、この前の決議が5会派の相談の中でのあれでございましたし、私どもの思いも十分に言えなかったという面もありまして、あの部分をまたただしたいという思いから、きょうの質問をさせていただきたいと思っております。  ポイントは、申し述べましたように、事の審議の情報は定かではなく、私どもは周囲の動向に惑わされないで、捜査当局の捜査に委ねられている今、これからの推移を重大な関心を持って見守りたいという、これが私どもの一番大きな思いでございました。中山市長は、昨年、合併後、初めての京丹後市長として選ばれて就任をされました。これは、市長にかかわらず、私どももすべてそうだろうと思うんですけれども、何らかの信頼、人望を持って何かを託されるということは、市長だけでなしに皆同じだろうと思うんです。ということで、私、ちょっと前に読んだ福沢諭吉の「学問のすゝめ 第17編」に人望論がございます。その中でこういうことをちょっと覚えておりましたので、これが一番的確な説明かなと思いましたので、あえて聞かせていただきたいと思うんですが、こういうように述べています。「この仕事を任しても、必ず成就することならんと、預めその人柄をあてにして、世情一般より望みをかけられる人を称して、人望を得る人物という」とあります。人望というのは、世間の人たちから受ける信頼、尊敬という意味だそうでございます。  そういう意味で、特に選挙戦におきましても、選挙以後でもそうだと思うんですけれども、支持、支援した人たちの思いは、大同小異であれ、要約したら同じ言葉になるだろうと私は思うわけです。そういうことからしまして、重い言葉だと思います。この言葉を、市長が始終わきまえておられたら、これを一つの責任として、自分に課せられた言葉だなと思われたら、このたびのこの容疑、真偽がどうであれ、こういったことは防げていただろうと思うわけでして、非常にこういう意味で残念に思っております。そういう意味で、あえてお聞きするんですけれども、市長は、こういった世間の人様からの人望ということで選ばれて、きょうここへ着かれていると。重い責任の場におられるということにつきまして、きょうまで、こういった認識を持ってあたられたのかどうかと。今もその初心、初志というものを持たれて、これからもそうであろうかと、そういうことをちょっとお伺いしたいと思いますが、どうでしょうか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今の議員のお言葉大変重いと思っております。人望、言い換えれば、信頼ということだと思いますけれども、まさに市政を託された、信頼の上に託されたわけでありまして、非常に人望とか信頼ということについては大変重いと思っております。さらに言えば、今回の告訴の事態については、私としては本当に心から心外なんですけれども、ただ、議会のご議決にもありましたように、告訴に至った自体は、深く戒めとして反省もしないといけないというふうに思っており、なおしておるところでございますけれども、公職としての行動のありようについては、今、議員がおっしゃられました人望とか信頼というようなことを深く自覚しながら、行動をなお一層徹底していかないといけないというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 池部議員。 ○23番(池部議員) 市政に携わって以来、住民自治という時代の要求がございまして、合併もそういった一つの大きな目的でございましたし、その事実、それらを受けとめられて、市民参加型という柔らかな思考を発揮され、市民と、また、議員一緒の協働の行政確立ということに努めてきたということにつきましては、会派として深く理解をしておりましたし、これまでも何回も高く評価してきたということについては申し述べてきました。選挙のときもそうでございましたけれども、市長のそういった目標、いろんな市政へつなぐ希望、ビジョンというものの理解を得ましたからこそ、私どもも大きな支持という形を持って、きょうまでずっと来させてもらったということがあるわけです。そういうことで、それだけにこの建設の途上の最中であった市長が、このたびの女性の人権を著しく侵害したという容疑で告訴されるという事態になったことは、甚だ残念しごくに思っております。  公明党の創立者であります、私の師匠でもありますけれども、私は常々この師匠からこういう言葉を聞いて、そして教えていただいております。その言葉は何かと言いますと、「建設は死闘、破壊は一瞬」という言葉なんですね。これは、私たちも議員となりまして、一つの座右の銘にして努力しているわけですけれども、まさにこの言葉を思い出さずにはいられなかったと。本当に、これまでいろんな、今言いましたように市民参加型の行政を進められる中で、それは容易ではなかったと思いますし、それこそなかなか時間を取れる、私たちもいただくこともないような激務の中で、まさに死闘という言葉をもってしてもいいのかなと、努力されてきたと思うわけです。そういったことが、こういったことで、それは、ある意味では一瞬のうちに無に帰すると。そういう非常に重い責任を持っておられるからこそ、また大きな破壊もあり得るということで、「建設は死闘、破壊は一瞬」ということが、まざまざと一つの試練だと思って、そういう感想を抱きました。  それで、また改めてお聞きするんですけれども、市長は、こういった公の指導者となっておられて、ご自分が、先ほどの言葉とまた相似ていますけれども、この公の指導者、リーダーというものの名誉とはどういうように考えておられるのか。それから、こういった自分の行為の結果が、前もって予見できなかったのでしょうかと。予見できたら、避けられたということになるかもわかりませんけれども、本当に予見でき得なかったことだろうかということを思いまして、この2点、お答え願えますか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) まず、先立ちまして、もちろん告訴を受けたということ自体、真摯に重く受けとめないといけないというふうに思っておりますけれども、ぜひ、含んでいただきたいと思いますのは、先ほど石河議員のご質問の際にも申し上げたんですけれども、告訴につきましては、その告訴の内容が真実かどうかということにかかわらず、形式的に要件が揃っていれば、これは当然に受理せざるを得ない性格のものだというふうに理解しておりまして、したがって、今は、告訴を受けた状態でございますけれども、この状態をもって、直ちに告訴に係る内容について真実かどうかということについて、何の裏付けにもなってないという状態が、今の状態だというふうに思っております。したがって、その真実性を裏付けるために、今、捜査ご当局の方におかれて捜査がなされてという、そういう状況であるというふうに思っておりまして、ただ、他方、申し上げましたように、告訴に至ったこと自体は重く受けとめて、公職としてのありようは深く自戒しながら、反省もして、今後の行動については、慎重には慎重を期していかないといけないというふうに思っております。  それで、議員ご指摘の名誉につきましては、当然、大変な職でございますので、それについて真剣な、謙虚な姿勢でやっていかないといけないということだと思っております。その上で、名誉ということについては、むしろ他の方が思っていただくことなのかなというふうに認識をしております。  それから、予見できたかどうかということにつきましては、ああいう二次会ならまだしも、三次会、四次会とずっと続くような場に、しかも酒席でありますので、連続して出させていただいたこと自体、今後のありようとしては、本当に振り返って深く反省もしないといけないというふうに思っておりまして、そういう意味で、これまでのありようについては、きちっと自制をしてやっていかないといけないというふうに思っております。具体的な予見の意味ですけれども、いずれにしても、私としては、今こういう状態になっていること自体、極端に言えば、一体何を訴えられているのか、何のことなのかという、そういう心外の気持ちでいっぱいでございまして、そう申し上げるしかないわけでございますけれども、私としては、そういった嫌疑を、今捜査当局のご捜査の中で晴らすべく、しっかりとした対応をしているところでございまして、それが一番大切なことだというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 池部議員。 ○23番(池部議員) これまでずっとそういうことを伺ってきました。それで、私どもの公明党は結党以来、清潔な政治の実現、政治浄化ということで出発しました党でございまして、特に、人権最優先、人間尊重の立場を守る政党として、誠実に責任を果たしてきたということは公言できると、私そういって自信を持っております。その党にあるだけに、このたびの市長のこういったことにつきまして、今、市長は、告訴をされることの云々ということの意味を、潔白だからという自信のもとにおっしゃっていることだと思うんです。  私、先ほどから指導者としての立場で責任は重いということを申し上げましたけれども、これ、極論ですよ、私個人のある意味では考えということになるかもわかりませんけれども、告訴をされるということについての動機というのもいろいろあると思います、仮にあるでしょう、いろんな歴史的なことを見ても、たくさんそういった事件はありますから。そのことがそうだとは私言いませんけれども、確かに告訴をされるから、罪があったから真実ということではないかもわかりませんけれども、いろいろとそういった立場にあられて、いろんな二次会、三次会という機会がたくさんあって、そういったときに、さっき言いましたように、予見できなかったかということをお尋ねしましたけれども、そういった危険性が十分あり得たと。ある意味では、そういった競争相手もあるわけでございますし、そういったことで、私はあえて言うんですけれども、なら、結局、潔白であったら、あるいはまた、責任は全くないということになるのか、指導者としての立場のあるときに、ということの極論を私考えるわけでして、やっぱりそれほどに指導者としての立場にある人は、いろんな日々の行状のことについてのそういったことは非常に重いと。そういう意味で、予見できなかったかなという、そういう可能性があったのかなということを、私お聞きしたわけでして、そういった意味で、起訴、不起訴ということを考えるときに、不起訴だったから、それで晴天白日だというそのことの、疑いをかけられたということの重みというものも、ある意味では非常に重いんではないかと。心情的な責任と、責任倫理ということもあると僕は思うんですけれども、そういう意味で、ある意味では、責任倫理の方が重いでありましょう、市長個人の信条的な倫理責任よりも、と思うんです。そういうことで、非常にイメージダウンといいますか、そういったことで、このたびのことにつきまして、残念至極ということを申し上げたのは、そういう意味なんです。  それで、当然、これからどうなるのか。先ほどの決議で申し述べましたように、市長の道義的な責任を問いたいと思いますし、これからの、また、人権意識の改革を市長にもお願いしたいと思っております。そういう意味で、潔白が証明されるまで、そういった政治的な、また道義的な、先ほど述べました公明党としての、会派としての気持ちを申し、ずっと追求していきたいと思っておりますので。  最後ですけれども、司法がどのような判断をするのかわかりませんけれども、言行不一致せんというようなことがあり得た場合、言行不一致って、市長が言ったことと、そうではないという一つの判断が下された場合、そういうことはあり得ないということを市長は言ってますけれども、もし言行不一致という結果が司法の判断で下された場合、そういったことがあった場合、どういう気持ち、決意で臨まれるのかということを、最後にお聞きしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 私としては、そういう嫌疑を晴らしたいということで、今、捜査当局がご捜査される中で、できる限りの真剣な対応をさせていただいておりますので、その中でしっかりとした対応をさせていただいていると。これからもさせていただくということしか申し上げることができません。 ○(田茂井議長) 池部議員。 ○23番(池部議員) これは、先ほど石河議員の答えにもありましたように、嫌疑、その事実はないと。信頼回復のために真相究明が第一だと。今の答えもありましたけれども、そうおっしゃることだと思います。先も言いましたように、私としては、もう一つ、一歩踏み込んで考えておりまして、結局、何回も言いますけれども、潔白なら、嫌疑が晴れたんなら、それでということになるのか。といいますのは、あえて申しますけれども、先ほども言いましたように、そういう可能性、そういうことが告訴され得るような、持ってこられるような、疑いをかけられるようなそういったことの予見もある意味ではあったわけでして、そういうことを考えますと、厳しい、また、私たちもこれからのあり方を重大な関心を持って見守っていきたいと思いますので、どうかその点もまたしっかりと知っていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上で、質問を終わります。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) これで、池部議員の質問を終結します。  次に、順位8、松本聖司議員の発言を許可いたします。  松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 24番、松本でございます。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。  それでは、通告に従いまして、食育の推進ということで、内容に入らせていただきたいというふうに思っております。近年の食生活をめぐっては、量的に飽和状態にある一方、米の消費減少と畜産物、油分の消費増加に続き、栄養バランスの崩れが見られる。また、単独世帯の増加、女性雇用者の増加等、社会情勢が変化する中で、食に関して簡便化指向の高まりや、外部化が進展しているところであります。我が国は、WHO加盟192カ国中、平均寿命、健康寿命ともに世界一でありますが、国民医療費は平成4年に23.5兆円から、平成14年には31.1兆円に増加、また、国民所得に占める医療費の割合も6.36%から8.58%に増加しているところであります。医療費の増加が社会コストの負担となっているところでありますが、また、世界には約8億4,000万人にのぼる栄養不足人口が存在しています。世界最大の食料純輸入国である一方で、かなりの食べ残し、廃棄が発生しています。農林水産省の平成15年度調査によると、食品ロス率は4.8%、食品廃棄物のうち、一般家庭から発生するものは、約57%であると言われています。食育の推進の必要性を感じるところなんですが、国におきましても、去る6月10日、食育基本法が議員立法として成立したところであります。  そこで、京丹後市における食をめぐる現状と課題を、市長はどのように認識されておられるのか、まず最初に伺っておきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 食の大切さというのは、議員ご指摘のとおりかと思っておりまして、学校、あるいは保育所の給食の現場において、栄養面はもとより、望ましい食習慣のための知識を身につけさせるというようなことも大切だなというふうに思っております。そのほか、本市には、たくさんの食生活の改善推進員の方もいらっしゃるということで、食育を推進するボランティアとして多方面で活動をしていだたいておりまして、大変ありがたく思っているところでございます。ただ、課題なんかももちろんありまして、一つには、食生活の乱れ、特に若い世代における食生活の乱れなんかも伺われますので、子供への影響も懸念をするところでございます。一つには、健康教育事業などを実施しても、実際に参加してほしい対象者が仕事などの関係から参加をしないなど、成人に対する食育推進の難しさとか、その機会の確保の難しさというものも感じておりますし、あわせて独居の方、あるいは高齢者の方に対する食育推進の必要性も感じておりまして、一般的に申し上げれば、そういうことでございますけれども、同時に、京丹後市というのは、環境とか、あるいは健康とかということを売りにしながらまちづくりができないかというような観点も持ち合わせておりまして、そういう意味で、食というものを十分きっちりと積極的にとらえて、内に向かっても、あるいは外に向かっても、発信していく上で、さまざまな事柄の中で食育ということは非常に大切だなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 今、市長がおっしゃった中で、特に、若い女性の偏食、特に10代半ばから20代後半にかけての若い女性のカルシウム不足というのは、大変大きな問題になっておりまして、将来にわたっての骨粗鬆症の予備軍として、これも大きな問題になっているところ、またそういう中で、京丹後市の中にも食育に関する大きな課題はたくさんあるだろうというふうに考えております。その中で、先日の補正予算の中にも上がっておりましたですが、健康増進計画が補正予算の中で準備をするんだということで、これも国の方から努力目標として、国の方の財政措置はありませんけれども、やってくださいというそういうことを、市長はやっていただくという、計画をしていただくという意味では、市民の健康に関しては重大な関心を持って取り組んでいただいている、そういう意味で、また、このたびの食育基本法ができた中で、市町村の努力目標として食育推進計画の作成、また、それに伴いましての推進会議を設置するというようなこともうたってあるわけですが、また、ホヤホヤの法律ですので、その辺の詳しい内容を煮詰めているところではないかもしれませんけれども、そういうものも合わせて取り組んでいかれる意思があるのかどうか、お伺いしておきたいというふうに考えております。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 今、議員がおっしゃられた食育基本法案というのが議員立法で出されているということは聞いております。この内容を見させていただいても、食育を重要なものと位置づけながら、さまざまな局面での食育の推進をうたっていられるということで、当然、こういった事柄については、法の成立いかんにかかわらず、きちっと趣旨は踏まえて、我々の中でどういうふうに実施していけるのかということについて、例えば、来年度に策定する予定でございますけれども、健康増進計画なんかの中で、どういう反映ができるか、検討していくことが適切かなというふうに存じております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 市町村の役割ということで言わせていただければ、やっぱり食品の安全性ということが、国から市町村が市民に対してどれだけ告知、いろいろ情報を提供できるかということも非常に大事なことでしょうし、また、京丹後市は、基本的には、食料の生産地ですので、消費者の皆さんとの交流をいかに図るかということも、食育に対しては大きい問題でしょうし、また、食文化の継承ということも大きな問題なのかなというふうに考えておりますが、この点、市長の考えがありましたら、ちょっと聞かせていただけますか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 少ない若い人というか、をどうきちっと育てていくのかという意味で、食育という観点が大切だと思いますし、同時に、まちづくりという意味でも、食というのは、あるいは食を含む環境をきちっとしたものにしていくということは大切だと思いますし、さまざまな意味で、食、あるいは食育というのが大切な中で、当然、安全についても、十分いろんなところから保障していかないといけないと思いますし、文化ということについても、内外に発信していかないといけないなというふうに思うところでございます。 ○(田茂井議長) 松本議員。
    ○24番(松本聖司議員) 次に、教育長にもお伺いさせていただかないといけないと思うんですが、教育、あるいは保育現場における食育の重要性と課題についてということで、お伺いしたいと思うんです。一般論、京丹後市の中の状況で結構ですので、今の京丹後市における食育、教育現場の中での食育について、教育長はどのようにお考えになっているのか。また、どんな課題があるというふうに考えておられるのか、聞かせていただければと思います。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 先ほど市長がお答えになったことは、私どもも同じように感じておるわけですけれども、学校現場で子供を通して感じることは、やはり朝食の欠食児童が多いということやら、それから孤食ですね、1人で食事をするという子供が非常に多いということもあります。それから、もちろん偏食もありますし、いわゆる食の内容だとか、習慣だとか、行動といったようなものが非常に乱れておるという状況が見られるというふうに思っております。大げさに言いますと、食文化が壊れるのではないかというような言い方もできるというふうに思っております。だんだんファーストフードがたくさん出回っていく中では、やはりそういったあたりについて、きちっと教育をする必要があるということで、ご指摘の食そのものについての考え直しをせえとか、あるいは、学校現場で食育をと言われた中身はそういうところからあるというふうに思いますが、議論をされた過程の中に、私は非常に印象的なことがあります。御承知だろうと思いますが、昨年の10月に「食を考えるフォーラム」があったんですね。この食育については、学校が取るべきかと。これは家庭の問題だという議論がかなりあったということですね。ここの部分が、私は非常に大事にしなければならない部分。ということは、教育の中で食育が必要ないということを言おうとは思っておりません。けれども、ウエイトのかけ方の問題で、学校もやるが、やはり家庭の問題だということを、常に返しながら、この食育については当たっていかなければならないというふうに思っております。  さらに、申しますと、その食育の問題については、昨年のそのフォーラムでも指摘されましたように、食生活と健康の問題、それから食の安全安心の問題、もう一つは食料の自給率の問題がありました。わずか40%しかないという自給率ですね、これもやはり大きな問題ではないかというふうに思っております。そういったあたりから、教育の現場の中でどう教材化していくのかということが、これからの課題だろうというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) おっしゃるとおりだろうと思います。ちなみに、朝食の欠食率というのは、小学校5年生で13.3%から15.6%に、中学校2年生も18.9%から19.9%ということで、ふえているということで、そういう意味では大変大きな問題だろうと。また、男女とも20代の人が一番欠食率が高いということで、その後の健康に大きな問題があるなあというふうに感じたところであります。教育長との議論の中で、いつも出てくることは、家庭の問題なのか、学校の問題なのかということが、必ず議論の中で出てくることなんですが、僕は基本的なスタンスは、親としては当然家庭の問題であるし、学校としては学校の問題であるというふうにとらえるのが基本的な考え方で、その中でお互いがどうベストを尽くすかというところに成り立たないといけないのかなというふうに感じております。  そこで、もう少し具体的な内容についてお伺いしたいんですが、一つ、食育基本法の中でも触れているんですが、今まではどちらかというと、食育というのは、学校や行政が主導でということが中心だったんですが、これからは、どう地域と密接に連携を取るのかということが大事。また、今、食料自給率を上げることが大事なんだということが触れていたと思うんですが、やはりそういう意味でも、子供たちにそういう地域と接して、農業の大切さということをわかってもらう中で、また、自分たちの身近な人が自分たちの食料をつくってくれているんだということを学んでいただくということも非常に大事。そういう意味で、地産地消ということも視野にこれからは入ってくることなのかなというふうに考えてますが、その辺どういうお考え方でしょうか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ご指摘のとおりでありまして、従来、知育、徳育、体育というふうに三位一体と言いましたけれども、こうなれば四位一体でありまして、その中に食育を位置づけるということでありますから、ご指摘のように、当然、教育の課題としてとらえながら、地域や家庭に返す部分はきちっと返していくというここのところであって、決して教育の場で責任を回避するということではないというふうにご理解をいただきたいというふうに思っております。例えば、欠食の子供について、朝食を欠食、この子供についての問題を、学校でいくら議論をしてみても定着させるのはやはり家庭ですね。そこの部分をきちっと返していく。学校のやることは学校のやることとして、きちっと学校が受け持っていくという、この役割分担を機能させるということは、食育の場合は特に大事ではないかなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 学校現場の課題ということの中で、1点聞かせていただきたいんですが、栄養教諭制度がことしの4月からスタートしたわけなんですが、京丹後市内の栄養教諭についての取り組みがどのようになっているのか。また、今後どのように取り組んでいかれようと考えておられるのか。ちょっとその点をお聞かせいただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) これは、京丹後市でということでなしに、任免権者であります府教委の方で考えることでありますけれども、現在の栄養職員に一定の講習を義務づけて、その講習を得たものについて教諭の免許を与えていくということを、全国的にそういう方式を取っておりますので、それにならっていこうというふうに思っておりますが、必ずしも栄養職員が手を挙げて栄養教諭になるということについて、諸手を挙げるものではないという部分もありますので、この辺が、これからの非常に大きな課題だろうというふうに思っております。新しく教員になってくるのには、栄養職員の中には当然免許を持ってきますけれども、現在、既に栄養職員として採用されている者に、これを義務づけるというわけにいきませんので、指導をきちっとしていって、栄養教諭ができるようなことを考えていくのが、我々の課題かなというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 今の答弁の中で、必ずしもそれがベストではないという話があったんですが、それは、この制度そのものの問題点がほかに何かあるのかどうか。ちょっとその辺を聞かせていただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) これは、やはり個人の選択の分野は当然あるというふうに思っております。採用された時点では、そういった義務づけがありませんでしたので、本人の意思によって選択をしていくということになろうかというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) はい、わかりました。ありがとうございました。  四つ目のところに、給食の安全性についてということで、ちょっとお伺いさせていただきます。先日、教育長の方から久美浜小学校のノロウィルスの件で少し報告をいただいたんですが、改めて確認させていただきますと、6月3日に、久美浜小の欠席者が18人で、早退者が39人出たと。そういうことで、次の週に至って、ほとんどおさまったという報告であります。その過程で、保健所の方は、6月1日の給食を介した食中毒と判断したと。また、原因はノロウィルスであったと、こういうような話だったと思うんですが、その過程で、6月6日に、久美浜小学校の教員に対して、保健所の職員が予防講習の受講をしたと。こういうことを聞かせていただいておるんですが、それ以外に、京丹後市の中学校、小学校、幼稚園、保育所も含めて、具体的な原因がはっきりしなかった、感染経路がはっきりしなかったという経緯がありますので、具体的な今後の対応策、どのようなことを検討されているのか。また、指示を出されたのか。この辺、ちょっと伺っておきたいというふうに思います。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 毎年、この梅雨の時期になりますと、衛生面での保健所の指導をこちらから求めてお世話になっておるという経過があります。したがいまして、今回もそういったことに、ノロウィルスの問題も含めて、全体的な指導を受けたいというふうに思っておりますが、全員を一堂に会してというわけにまいりませんので、それぞれの学校なり、地域から代表者が受講して伝達講習をするというような形になろうかというふうに思っておりますけれども、今後、その辺は一定考えてまいりたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) ノロウィルスについて、一つ疑問があるのは、結局、カキ等の生食、生で食べることを通じて、冬場にたくさん発生すると。そういうようなことで、なぜ、夏場のこの時期に発生したのかなということで、具体的に各学校から担当者を出してということで、果たして、今原因が究明できなかった今回の食中毒は、これで、発生を防ぐことができるのかどうか。そういう意味で、非常に危惧しております。それで、教育長は、今の各校から派遣されるその体制で、今後こういう食中毒を防いでいくことが可能だというふうにお考えでしょうか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 専門的な知識を持っておりませんので、まことにお粗末なお答えしかできませんけれども、私どもの知る限りにおきましては、空気中の中にいくらでもノロウィルスはいるということだそうであります。たまたま集団的に発生したのは、おっしゃったような原因があったというふうに想定できるということで、食中毒という判定を受けておりますけれども、そういうものであるから、一般的にノロウィルスはそんなに怖がる必要はないものだというふうに、ある学校医さんからは聞かせていただいております。集団的に発生する原因をどうしてつくらないようにするかということが、我々の課題だろうというふうに思っておりますので、今後、そういった面については、保健所の方の指導を得て、十分指導してまいりたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 確かにおっしゃるとおり空気中にたくさんあるんですが、一定の割合を超えないと感染しないと。こういうことも言われております。  あと、学校給食の安全性ということで、今回、私、学校、保育所も含めてなんですが、容器、食器、このことについてちょっと質問をさせていただきたいというふうに考えております。ちょっと調べさせていただきましたら、学校給食では、アルマイトを使っているところ、あるいはステンレス、ポリプロピレン、メラニン、ポリカボーネット、強化陶磁器、耐熱強化ガラス、こういうようなものを使っておるんですが、これには、いくつかの問題点があります。確かにおっしゃるとおりに旧町が合併して、旧町の設備をそのまま持ち寄っておりますので、一定、その問題点はある程度仕方がないというふうには認識できるのですが、私は、これをいつまでも長いこと放置しておける問題ではないというふうに考えております。少し具体的な内容に入らせていただきます。  アルマイト、アルミに酸化膜をかぶせたものですね。僕らの子供のときもそうだったんですが、現実、いまでもたくさんの小学校、中学校でアルマイトを使っている。アルマイトの特徴は、軽くて、扱いやすいという反面、また、熱伝導率が高いために、犬食いの原因になる。食器に口を持っていきやすいというそういうようなことで、食育の観点からすれば、非常によろしくない、そういうようなことが言われております。また、ポリプロピレンについては、添加剤が溶出しやすい。使われている酸化剤のBHTが溶出するということで、非常に大きな社会問題になった経緯もあるというようなことがあります。また、プラスチックですので、殺菌保管庫の設定温度を低くしないといけないという、そういう欠点があると言われています。  また、メラニン樹脂、これは非常に保育所も含めて多い問題なんですが、メラニン樹脂というのは、メラニンとホルムアルデヒトを重合してできたプラスチック、御存じだろうと思うんですが、ホルムアルデヒトが古くなる、新しいうちもそうなんですが、溶出しやすいというふうに言われてますし、また、これ、劇毒物取締法の劇物に指定されております。また、アメリカでは、ホルムアルデヒトは発がん性物質ということで指定されております。こういう意味では、危険性が非常にあるのではないかと。その証拠に、ある地域の保育所については、熱いものを入れる汁椀だけ、このメラニン樹脂をやめてほかの強化磁器にしているという、こういうようなこともあるわけですね。そういう意味では、一定危険性というのは認知しているというふうに解釈しております。こういうことが磁器については言えるということであります。  もう一つは、強化ガラスについてであります。強化ガラスについては2種類のタイプがありまして、一つは、積層強化ガラスというのと、冷風強化、京丹後市で使っているのは、すべて積層強化ガラスということで、このガラスについては、丈夫なんですが、一定の高さから落として、割れたとき、例えば、データでいきますと、70センチから落として割れたときには2メートル以上跳ね返る。ということは、子供が落として割ったときには、子供の高さ以上になる。そういうようなことで、1999年には、奈良県内での小学生がそういう事故に遭って、失明の危機に瀕するような事件がありまして、裁判の経過で、結局、製造者責任法ということで、製造者には責任があったんですが、国に対しては責任は問われませんでした。しかし、学校給食ニュースという中で、2002年の10月号について、「以後については、学校給食で使うのは適当ではない」、そういうふうに言っているわけですね。そこで、今後、もしこの強化ガラスで事故があれば、市の責任も免れない、こういう状況にあろうかと思います。そういうのをちょっと今紹介させていただいたんですが、その上で、教育長、どのようにお考えになりますか、お聞かせください。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) 非常によく研究していただいてまして、いろいろ勉強させていただきましたが、本市の状況というのは、御承知のように10年ほど前ですと、ほとんどがアルミの食器を使っておったと思いますが、今現在では、小中学校では19%ぐらいの使用率であります。大体傾向としては強化磁器の方が多くなっておりまして、45%ぐらいを使っております。おっしゃいましたように、旧町時代にいろんな視点で選択をされておりますが、いずれにいたしましても、食品衛生法の中で認められたものから選んでおりますので、我々としては選ぶ一つの範疇だという理解をして選ばせていただいてきたというふうに思います。御承知のように、何かどれか一つにしてしまったらというご意見もあるというふうに思いますが、私どもは、例えば今の強化磁器でも問題がありまして重いわけです。したがいまして、本当は強化磁器に揃えていこうというのが、大体多くの意見なんです。ところが、強化磁器にするためには重さがあるために、洗浄器を変えなければならないという問題やら、食器保管庫を変えなければならないという問題がありますので、洗浄器が傷んだとか、食器保管庫が使えなくなったとかいう時点で食器を考えていこうというふうに思っております。これは、せめてこれぐらいが行財政改革への協力かなというふうに思っております。そういう視点で今後検討をしていきたい、改善をしたいという気持ちを持っております。  先ほどご指摘をいただきました使ったらあかんでというふうに、強化の分ですけれども、これも破損の仕方でありますけれども、あれはコンクリートの上に落としてパンといっているわけですね。だから、床の上に落としたのと全然状況が違いますので、本当に確率の少ない中から起きた不幸な事故だったというふうに思っております。そういうこともいろいろ考えながら、食器については今後の検討課題でありますけれども、全部一様に、一斉に変えるというところまでは今のところは考えられないというのが実態でありますので、気持ちはあってもそこに及ばないということを十分ご理解をいただきたいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 奈良県の事故は、コンクリートの上ではなくて、この当時は45回ぐらい使用したプラスチックの、コンクリートの上にそれを2ミリを引いた上での事故ということです。それは45回という前提です。それがふえれば、当然のことながら、危険率はますます上がるということも認識していただきたいというふうに考えております。  あとメラニン樹脂については、これ、ついでですので、色よい返事を聞かせていただけませんでしたので、ちょっと聞いておかないといけないんですけれども、メラニン樹脂の容器というのは、基本的には3年に1回ぐらいは更新するというような指導が出ておると思うんですが、現実はなかなかそういうことにもなってないだろうと思うんですが、現実は、どんな状況なんでしょうか。 ○(田茂井議長) 教育長。 ○(引野教育長) ちょっとそこまで細かいことを十分勉強しておりませんが、メラニンは、大体うちの場合は、網野の給食センターが主に使っておりますので、かなり専門的に管理はしておるというふうに思っておりますが、また具体的に調査をして、今ご指摘いただきましたようなことは十分視野に入れて検討したいというふうに思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) メラニンは小学校で8校、中学校で3校、幼稚園も使っています。最後のこの問題については、予算編成責任の市長にもどのようにお考えになっているか、一つ伺っておきたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 大切な問題で、しっかりとした対応をしていかないといけないというふうに思っておりまして、教育部局はもちろん、保育の方も関係しますので、そちらの方ともよく相談をして、できるだけの対応をしていきたいと思っています。念のため、食器、保育所の方は、アルマイトが一つの保育所、メラニンが10の保育所で使用されておりますけれども、早急に改善を図って、計画的に強化陶器への統一を進めていきたいなと思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) その言葉を待っておりました。ありがとうございました。  時間も余りありませんので、次の質問に移らせていただきます。年金制度についてということですが、年金制度自体は、市で扱う制度ではありませんが、一つ、私、気になっておりますのは、どうしても年金制度自体が取っつきにくい、わかりにくいということで、ズラッとたくさん書いてあると、ほとんど飛ばして読みたくないみたいな世界になって、なかなか市民の皆さんの認知を得にくい。しかしながら、年金制度については、毎年、毎年1回ないし2回の、こちょこちょと改正がありまして、その都度変わってて、なかなか自分が必要と感じたときには、えらい変わっていてわからへんというようなことがあるわけです。最近のことで言わせていただけば、2000年4月からスタートしました学生納付特例制度、これについてもなかなか認知ができてないだろうと思いますし、また、ことしの4月から始まりました若年納付猶予制度、20代の方が後でまとめて払ってもオッケーですよというような制度があります。これに入らないと、例えば、障害なんかを起したような場合に、障害者年金なんかも全く受けられないというようこともありますので、こういう制度を将来的に市民の皆さんが、年金をしっかり納めてもらわないと、社会保障費に将来大きく跳ね返るということがありますので、しっかり取り組んでいただきたいというふうに考えています。どうしても社会保険庁のことであるということになりはしないかと思うんですが、その辺、ちょっとお願いしたいと思います。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 年金制度につきましては、本当に、直接的には国の話でありますけれども、大変生活に密着した話であると同時に、大変ややこしくて細かくて難しい面もありますので、議員ご指摘のきちっと周知を、関係機関がしていくということが大切だと思っています。その関係機関の中に、当然市が入っているわけでございまして、市の方としても、社会保険庁とか、京都府主催の説明会、3月に開催されて、きちっと受けて、この内容については、おしらせ版や広報を利用して周知をしておりますし、また、社会保険庁の方でチラシを作成しておられて、これについても、2回全戸配布もさせていただいたり、また、国民年金の仕組みのパンフレットを各市民局の窓口に常備させていただいたりしておりますし、今後も、毎月年金相談日なんかを設けて、定期的に広報はさせていただいたりしてますけれども、そういったことも含めて、積極的な広報に努めてまいりたいと思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 次に、障害者年金の申し込み、窓口業務についてお伺いしたいというふうに考えております。といいますのは、以前、私のところに若い方が相談に来られまして、その方はペースメーカーを入れられて、障害者手帳をいただくときに、窓口で障害者年金は受けられないだろうかというような相談をしたところ、ペースメーカーは3級ですから無理ですよという話があった。ここに二つのミスがありまして、一つは、共済年金なのか、厚生年金なのか、国民年金なのかによって、3級で受けられるケースと受けられないケース、国民年金だけ無理なわけですが、そういうことを初診日にしっかり説明してない。もう一つは、ペースメーカーについては、3級についても、原則3級というふうな言い方をしておるんですが、これは原則でして、例えば、臨床所見、あるいは心電図、X線所見、あるいは活動能力の程度なんかを勘案すると、2級であったり、1級であったりする可能性があるということであります。そういう意味で、一つは、窓口に対しての、僕も直接別の窓口にも一緒に行かせていただきましたけれども、十分な説明がなかったように思うんですけれども、その辺はどういうような教育になっているのか、ちょっとお伺いしたいと思います。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 窓口対応ということでご質問だと思っております。今、議員言われましたように、障害者年金の申し込みにつきましては、大変、各個人ごとのケースバイケースということで、複雑な要件がございます。的確に説明するためにも、事務担当では説明会等に出席して、その対応に当たるわけでございますけれども、現実に、今報告を受けましたとおり、そういう対応の二つの重なったミスがあったと言われれば、この場を借りて謝るわけでございますけれども、担当の方は、本当に研修を積んでしっかり対応しようと思ってやっておりますので、その中で、いろんな複雑な見解がございます。まず、先ほど言われました人工弁ですか、ペースメーカー等につきましては、確かに私どもちょっと調べさせていただきましたら、「要注意です」というインターネット等を使いましても出ているようでございます。担当の方につきましては、障害者の施行令に基づきまして、障害者の等級表というのを手元に持ちながら対応させていただくわけですけれども、具体的にこういう事例が直接あれば、その都度社会保険庁と連絡を取りながらやらせておるのが現状でございまして、より今回のことを教訓にしながら、よりよい対応ができるように努力してまいりたいと思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) そういう中で、過去の事例の中で、窓口業務が不十分で、私はもう3級で無理だということで、そのままになっているような方がいらっしゃるのではないか、そういう心配をしておるわけですね。身体障害者の方にとっては、年金が入るか入らないかということは、今後の人生の非常に大きな問題だというふうに感じております。ちなみに、ことしの3月31日現在で、心臓での1級の障害の方は、トータルで311名いらっしゃいます。主に、障害者年金については65歳未満の方が主には対象になるだろうと思うんですが、その方が48名いらっしゃいます。そういう方を追跡調査するような必要があるのではないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 対応のまずさから、このままになっておられる方がもしおられるとすれば、大変なことだと思っております。いずれにいたしましても、社会保険庁が個人のすべてのデータを持っておりますので、その方と連絡を取りながら、また保健福祉の方とも連絡を取りながら、今いただきました数字につきまして検討させていただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) あわせて、この窓口業務について、心臓のペースメーカーの次に多い不満は、肢体の不自由によるそういうことに対しての申請が却下になるケースがあるわけですね。具体的に言いますと、肢体不自由という方が、京丹後市の中に1,774名いらっしゃる。その中で肢体一般という方が1,736名いらっしゃるんですが、下肢、下半身の不自由な方というのは、何人ぐらいいらっしゃるのか。ちょっといただいた書類の中で載ってないので、もし、わかりましたら教えていただきたいと思います。 ○(田茂井議長) 保健福祉部長。 ○(上田保健福祉部長) 議員ご質問の下肢の障害の方は894名と把握しております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) 何が問題かといいますと、下肢の障害の中で、認定要領の中には、第2、下肢の障害ということを四角四面に当てはめると3級になってしまう。ところが、膠原病でありますとか、多発性関節リュウマチですとか、進行性筋ジストロフィーというような病気によって下肢の障害を受けたということになりますと、第4の肢体機能障害で扱われるんですね。そうすると、下肢の障害だけでは3級になるケースが2級になるケースがあるということです。これもよくトラブルになるケースでありますので、あわせてこのこともお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○(田茂井議長) 生活環境部長。 ○(金久生活環境部長) 議員大変詳しく御存じでございます。我々も、今しっかり聞かせていただきまして、先ほど申しましたように社会保険庁の方とすべて連絡を取らなければならないことになっておりますので、この場でどうこうは言えませんけれども、基本的には、その辺を再度聞かせていただきまして、それなりの対応ができればと思っております。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) よろしくお願いいたします。  関連で、障害ということで内部障害のことをちょっと取り上げてみたいというふうに考えています。内部障害、聞き慣れない方もあるかもしれませんが、内蔵機能障害によって身体障害者手帳の交付を受けた人で、心臓、呼吸器、腎臓、膀胱または直腸、小腸機能障害とヒト免疫機能障害の六つ、こういう病気になった方を内部機能障害というふうに言っておるわけですが、全国では、身体障害者の方が324万人、そのうち内部障害の方が89万4,000人、4人に1人です。これは、京丹後市においてもほとんど一緒です。3,326人のうち856人が内部障害者であるということであります。  今回、なぜこんなことを言ったかといいますと、内部障害の方が、例えば、スーパーに買い物に行く、外見は元気そうに見えるので、杖もついておりませんし、車椅子も乗ってないので、よく注意をされる。また、列車やバスに乗っても優先座席に座ると注意をされる。また、町の中においてもペースメーカーを入れておっても、ごく近くで携帯電話をかける。こういうようなことがある。また、職場においても、理解が十分でないので、それを隠さないといけない。そういうようなことがあって、市民の皆さんの中に多くそういうことで困っているケースがあるというふうに聞かせていただいております。  そこで、市長、こんなものを見たことがありますか。ハートプラスといいまして、これは、内部障害者の家族と患者さんが、自分たちの理解を深めていただこうということで、昨年結成された会なんです。ことし3月から愛知万博が開催されておりますが、そこの入場ゲートのすぐ横で、こんなものを置いてありまして、内部障害の方はこちら経由で入ってください。これは金属探知機なんかを通ると、心臓等にも問題があるのでという、そういうことでこういうようなものがある。余り見かけた方はいらっしゃらないのかなというふうに感じておりますが、それだけ内部障害というのは大きな問題である。にもかかわらず、社会的には認知されてないということがありまして、ぜひこのことについても、周知、啓蒙をしていただきたいというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。 ○(田茂井議長) 中山市長。 ○(中山市長) 内部障害につきましては、本当に外部からはわかりにくい障害ですけれども、傾向として、当市の中でも、増加をしていく方向にあるわけでございます。市としては、内部障害につきましても、いろんな機会を通じて理解が広がっていくような働きかけをしていきたいなというふうに思っておりますし、その一つとして、来月3日に、アグリセンターで、膀胱、直腸のご障害の方を対象に、お医者さんに来ていただいて、講演とか医療相談とか、そういったことをさせていただくということで、これも広く広報をしていきたいと思っておりますけれども、また、今後としても、この秋に事業を開始する予定の精神障害者地域生活支援センターなんかで相談支援活動の拡大を視野に入れて、障害者すべての方々の悩みとか、生活支援ができればというふうに考えておりまして、いろんな機会をとらえて、いろんな広報とか大切さについて訴えていきたいなと思っています。 ○(田茂井議長) 松本議員。 ○24番(松本聖司議員) ありがとうございます。  以上をもちまして、一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。    ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○(田茂井議長) 松本聖司議員の一般質問が終わりました。  本日の一般質問はこの程度にとどめ、本日はこれで散会いたします。  次回は、明日6月14日午前9時30分に再開し、引き続き一般質問を行いますので、定刻にご参集願います。大変ご苦労様でございました。      午後 4時25分 散会 ┌───────────────────────────────────────────┐ │                                           │ │   会議の経過を記載して、その相違ないことを証するため、ここに署名する。      │ │                                           │ │                議  長  田茂井  誠司郎             │ │                                           │ │                署名議員  松 田  成 溪             │ │                                           │ │                署名議員  川 村  博 茂             │ │                                           │ └───────────────────────────────────────────┘...